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最近、ライブドアが初期費用1050円、月額525円で定額使い放題の公衆無線LANサービスを展開するという報道がありました。 第一印象は安いという印象です。ライブドア株は持っていませんが、私のポートフォリオの中では、通信産業は大きな位置を占めています。ちょっと気になったので、携帯最大手NTTドコモのMzone/Mopera Uと比較してみました。 料金: ライブドア 525円 ドコモ 2100円 (Mzone)/1050円 (Mopera U) とライブドアが優位な立場にあります。 サービスエリア(アクセスポイント): ライブドア 山の手内80% 約2200箇所 (2006年3月:東京23区内 6,200箇所カ所、2006年12月には1都8県で60,000カ所) ドコモ 東京 371箇所; 全国 563箇所 海外とのローミング となっており、現時点での国内サービスエリアの比較では、ライブドアに優位性があります。しかし、ドコモの資金力を考えると、ドコモはこの優位性は消すことが出きると思います。 サービス: ライブドア -強力なフジテレビというコンテンツプロバイダーとの協力 -ライブドアのポータルサイト ドコモ -今までは、インフラ提供事業路線(コンテンツは主にプロバイダー任せ) -電子マネーやカードビジネスなどの新たな展開 -テレビの放送サービス -i-modeコンテンツを無線LANで再利用する可能性 ライブドアのほうが、独占的なコンテンツなどを生かすことができれば、料金設定に優位性があると思いますが、ドコモのこれまで築いてきたコンテンツプロバイダーの関係の優位性は小さくないと思います。大きな差はないかもしれません。 (私は、フジv.s.ライブドアのニッポン放送買収問題の時に、ホワイトナイト候補に資金力のあるドコモを上げていたのですが、なかったですね。面白いと思ったのですが…) 技術(規格): ライブドア 802.11b(最大11Mbps) & 11g (最大54Mbps) ドコモ 802.11b(最大11Mbps) と、ライブドアが最大スループットで若干優位に立っている印象を受けます。もし、WiMAXの採用予定のYOZANとの提携が決まれば、その優位性はより開くと思います。しかし、実際は、無線通信の容量のボトルネックは無線部分にあります。無線LANがベストエフォートであることを考慮すると、都市部ではアクセスポイント当たりの加入者数のほうが効いてくるはずです。 最大スループットの差は宣伝効果のほうが大きい印象を受けます。 製品(端末): ライブドア -PC、PDAのみ(予定) ドコモ -PC、PDAに加えFOMAの端末M1000 ドコモは、無線LAN機能を持ったFOMAの端末を加えることにより、無線LANのマーケットセグメントを携帯電話のセグメントと重ねて、マーケットを大きくできる可能性があります。成功できれば、規模の経済性でドコモに圧倒的に優位に立つでしょう。 端末をPCやPDAに搾った場合は、まだまだ成長しているADSL、FTTH、CATVを合わせた加入者数の約1000万回線という潜在市場を狙えます。しかし、携帯電話/PHS加入者数約9000万人の市場を逃してしまう可能性があります。 しかし、Skypeという存在は既存携帯電話事業者にも脅威になる可能性があると思います。Skypeがこれから進化し、IPv6やマルチキャスト機能などを生かし、ハンドオーバー機能を実装。または、ハンドオーバーのために、新たなルーティング機能を持つルーターを開発出来れば、大きく移動通信事業の構図は変わると思います。 マーケットチャンネル&ブランド: ライブドア -ライブドアのポータルによる直接販売? (1携帯端末当たり数万円の販売インセンティブの節約) -ブランドの向上には疑問がありますが、テレビというマスメディアにより認知度は上がってきています ドコモ -既存確立されているの販売網 -これまでの実績を基にした営業力とNTTグループの力 (NTTグループの中での、無線LAN事業の位置づけと優先順位がそれ程重要視されない可能性もあり) ライブドアの直接販売が成功できればかなり強い優位性を持つことができると思います。 法人などの営業力はパッセージ・デュプレなどもあり、ドコモが圧倒的に優位があると思います。 提携会社: ライブドア -電力系のパワードコムの協力により、低い基地局のランニングコスト -Yozanに協力がまとまれば、事業リスクの低減、ローミング、WiMAXなどのメリット ドコモ -NTTグループ会社 -端末などの開発メーカ ライブドアは、パワードコムの協力により、サイトのランニングコストが低く押さえられることは大きいと思います。しかし、ドコモは端末など製品開発力に優位性があり、その影響は大きいはずです。 資金力: ライブドア -日本放送買収劇により、約1500億円の資金 -無線事業は、初期投資額は約7億円で、全国展開時の総設備投資額は100億〜150億円程度 -投資回収期間(損益分岐)は投資額や加入者により変わって来ますが、事業がうまくいっても貢献利益率は20%以下だと思います。NPVなどを考えずに単純に、貢献率100%の場合の投資回収期間のマトリックスを考えると、 加入者 投資額10億円 投資額150億円 10万人 19ヶ月 284ヶ月 50万人 3.8ヶ月 86ヶ月 100万人 1.9ヶ月 8.4ヶ月 500万人 0.4ヶ月 0.6ヶ月 となります。みなさんも十分な事業資産があるかどうか投資回収期間を予想してみてください。 ドコモ -営業利益 8100億円 (03/2005予定) 圧倒的にドコモの資金力が上回っています。 リスク(ライブドアとドコモ): -価格下落リスク。携帯事業には、Softbank、eAccess、IPモバイルなどが参入を表明しており、無線通信市場の競争の激化。 -PDAの市場が限られたように、PCやPDAなどの端末に制限した場合、マーケット規模が限られる可能性 -公衆無線LANを使っているため、他事業者との干渉などによりスループットの低下 私的見解: 次の2つの仮定すると 1)PCやPDAなどの端末の制限 2)既存の無線LAN規格の採用し続けること ライブドアの無線LAN事業は、次のようなことが言えると思います。 -ライブドアは、ドコモなどの既存事業者より価格の優位性 -パワードコムとの協力により、低い基地局の維持費 -PCやPDAなどの端末の制限により、無線LANの市場規模は携帯電話と比較し小規模になる可能性 -低価格の優位性により、ADSL、FTTH、CATVなどの加入者を狙える可能性 -無線によるスループットの限界により、ヘビーユーザを取り込めない可能性。言い換えれば、メールなどの軽いアプリケーションに重点を置く加入者を取り込める 2つの仮定(制約条件)に関する決断は、たいへん面白く事業成功に大きく影響すると思います。私としては、ADSL、FTTH、CATVなどの事業者と提携して、ライブドアの無線LANサービスをオプションとして売りたいところですね(特に都市部)。また、事業が軌道に乗れば韓国や中国からの端末調達などいろいろ面白そうです。 日本の通信産業は、ここ数年のうちに新規参入者、新たな技術の導入、固定通信との融合などいろいろな展開があり、非常にその展開が楽しみです。ライブドアには、小回りが効き時代に乗る企業としてTCOを徹底的に削り、消費者が恩恵を受けるサービスを提供してほしいですね。
みなさんはこれからの日本の通信産業をどう読みますか? |
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えー、おばさんアナログ世代としてはチンプンカンプンの世界。通信は電電公社の黒電話と郵政省の郵便事業だけと刷り込みされておりますわ。自分で選ぶとなると、おばさんは誰かに聞きます。「ねー?どーしたらいいか、おせーてー」。で、言われたとおり、するんですねー。家庭電話はNTT.携帯ドコモ、PCはADSLでフレッツ。これ、合ってますかね?いえ、回答はいらないですが。選択を要求される現代社会は、うっかりしてると、知らぬ間に損をするわね。
2005/6/21(火) 午後 10:53 [ - ]
ですよね。私には他分野である保険を理解するのは難しいです。私の場合は、保険の代わりに株式投資ってとこです。運用しだいでは大変危険ですし、保険のメリットである節税効果がないというデメリットもありますが、自分で自分の資産を運用する事に決めました。 ご指摘の通り、現代社会は、選択やリスクを正しく採れないと知らぬ間に損をする難しい社会になって来てるかもしれませんね。
2005/6/22(水) 午前 0:00 [ phi*o_*phy ]
ドコモはマイクロソフトと戦おうとしてる位の輩・・・ ライブドアでは・・・ライブは携帯業界に参戦しないのかな?
2005/6/24(金) 午前 1:22 [ - ]
私がライブドアであれば、既存の携帯事業(PDC,CDMA2000,WCDMA、PHS)には参入はしません。既存の携帯事業に参入しては、既存事業者と同じ土俵に立つことにより、ゲームを有利に進めることが難しくなります。私なら、Skypeに移動通信機能を装備するために投資しするか、移動通信に向いたルーティリング機能を持つルーターの開発をします。違う技術により、移動体通信のマーケットにアプローチします。
2005/7/15(金) 午前 8:37 [ phi*o_*phy ]