金融戦争の現局面

五十路平社員と自称した所、娘から五十路疲労社員を拝命したダメ親父です。筆者と本サイト上の広告とは一切無関係です。

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政府自民党が本気になって取り組む気があれば、日本が国家として世界経済の減速
を押し止めようとするとき、最低賃金引き上げを含む大幅賃上げ、派遣労働者等の
正社員と同一賃金の実現、高額所得者累進課税復活、日銀利上げによる内需拡大と
商品相場引下げ、消費税廃止等様々な対応が実行可能である。

輸出企業は過去数年間空前の円安景気を謳歌してきたが、団塊の世代以降の世代別
平均手取り賃金は賃金引下げのための「成果主義」導入の結果、正社員でも大幅に
低下している。

更に一時雇用契約、派遣、請負(偽装請負)、職業訓練実習等の名目で、若年労働
者や、外国人、及び外国人不法就労者までを総動員し、時間当たり平均で正社員の
3分の1と言う超低コストで働かせる構造が定着している。

このような労働環境を放置すれば、当然の帰結として、低賃金労働者の集まる所は
不可避的にスラム化して、治安の悪化や公衆道徳の悪化を引き起こす。「住食足り
て礼節を知る」の諺にある通り、現在より生活が悪化すれば住人の心も荒んで行く
のである。

日銀が「ゼロ金利」にしても銀行は溜め込んだ利益を預金者に還元せず、過去数年
間内需は拡大しなかった。加えて超低金利を嫌気して大量の資金が海外流出し、国
内での消費を一層冷え込ませる結果に直結している。

「日経」は、露骨にも日銀に「利下げ」実行を追求している。恐らく正確なデータ
は日銀自身が持っている筈であるが、超低金利の下で利下げを行っても、内需拡大
や景気拡大の効果はない。それどころか逆に消費は落ち込みを加速するだろう。

何故ならば、まず第1に、日本国民は借金をして消費するような国民性がない。第
2に一部の借金をして消費している人達は、銀行からの借金の場合でももっと高金
利を掛けられており、政策金利引下げの恩恵を殆ど受けない。第3に僅かながら金
利が上昇して定期預金の利息を受取り始めた人達が、もし利下げとなれば一斉に消
費を引き締める。今後可処分所得が減る方向に変わると判断するのであるから、生
活防衛上止むを得ない行動である。

アメリカ政府の行ったような緊急経済対策として、1000万円未満の低所得者限
定の戻し減税でも行えば、日本の国内消費は確実に増えるだろう(笑)。アメリカ
国内でば「焼け石に水」であるが日本で行えば確実に効果は出てくる。

要するに低所得者及び庶民の手取り収入を増やさない限り絶対に内需拡大は在り得
ない。「日経」はその点をあいまいにしたまま、現在の日本の景気低迷や国民生活
の行き詰まりを日銀の利上げの責任にすり替えて追求している。誰が黒幕としてこ
のような論調を続けるように指導しているのかは不明であるが、輸出企業が牛耳っ
ている経団連や自民党と利害が一致するような動きである。

今後、穀物価格上昇、石油価格上昇、鉄鋼アルミなどの工業原料上昇など、国際商
品相場の高騰が一気に集中して国民生活に襲い掛かろうとしている。日本の異常低
金利の維持と、アメリカ政府の天井知らずの流動性供給の成果は、世界中の本当に
低金利の資金が必要な人達の手元ではなく、国際投機筋の手元に続々と流れ込んで
いる。

商品相場高騰は、今や「絶好調」である。アメリカのトチ狂った年金基金等は、目
先の配当欲しさに更なる高騰が見込まれると確信して、あろうことか自分達の「顧
客」の生活を苦しめる商品相場への資金流入を加速させている。ここまで行き過ぎ
れば必ず反動として暴落がやってくる。国際商品相場は、高すぎて誰も買えない絶
頂へと一気に登りつめようとしているようだ。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
日銀に利下げ圧力、のしかかる結果責任(2008/2/13)
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/ota/index.html

景気後退懸念が強まる中、日銀は結果責任を明確にする必要がある
 日銀に金利引き下げを求める声が強まっている。景気後退懸念が強まってきたからだ。2007年2月の利上げが景気悪化の一因。日銀は結果責任を明確にする必要がある。

<「フォワードルッキング」に説得力なく>

 今年になって日銀幹部が言及する頻度が極端に落ちた市場がある。先行きの政策金利を予想する翌日物金利スワップ(OIS)である。

 OISは利上げを望む日銀には便利だった。利上げを志向する福井俊彦総裁が強硬な発言をするとOISは利上げを織り込む。日銀はそのOISレートを市場の声と主張し、利上げの環境作りをしてきた。

 ところが1月初旬からOISは利下げを織り込むようになった。市場の声は利上げから利下げに変わったのだ。利下げをしたくない日銀は都合の悪くなった市場から目をそらしている。

 1月25日に開かれた衆院予算委。自民党の山本幸三氏は福井総裁に利下げを求めた。これに対し福井氏は「景気は来年度に向け緩やかな拡大を続ける蓋然性が高く、現在の金融環境を提供する」と拒否した。

 山本氏は福井氏の先行きの見方に違和感を覚えたようだ。家計消費、家電販売、消費者態度指数、乗用車販売、スーパー、百貨店売り上げ、消費者心理など具体的な項目の落ち込みを挙げ「消費、支出の好循環どこがいいのか」と迫った。

 それに対し福井総裁は「私どもは消費がどんどん落ち込んでいるというふうには思っていない。緩やかな増加ないし底堅いというふうなことだ」と主張。具体的に反論できず自分の主張をフォワードルッキングだと繰り返すだけの態度に、出席者は冷ややかな視線を向けていた。

<「のりしろなし07年利上げ失敗」責任はどうなる>

 利上げ志向の日銀と、景気重視の政治とのきしみは今に始まった話ではない。

 2007年2月21日、日銀は無担保コール翌日物金利の誘導水準を0.25%から0.5%に引き上げた。政府・与党が「消費に弱さが見られる」としていたのに対し、福井氏は生産・所得・消費の好循環メカニズムは維持されていると利上げを強行した。

 利上げが効果を及ぼすのは半年から1年先で、そこでの成長率が潜在成長率を上回る物価が上がりやすい環境になっていることが前提だ。しかし、2007年度の成長率は潜在成長率を下回る見通しであることを日銀も最近になって認めている。利上げは失敗だったのだ。

 金融政策運営上ある程度見通しの狂いがあっても対応できる「のりしろ」を作っておく必要がある。2007年2月にせっぱ詰まった物価上昇の恐れがあったわけではなかった。にもかかわらず、利上げ方向の指標だけをくみ取る形で利上げに踏み切った。「のりしろ」を作らなかっただけに、改正建築基準法の施行に伴う住宅投資の急減などを受け景気はみるみる悪化していった。

 利上げに関して当時、自民党幹事長を努めていた中川秀直氏は「政策決定について国民への説明責任を果たすとともに結果責任についても負って頂けるものと考えている」と主張した。利上げの失敗が鮮明になった今、日銀の結果責任の取り方が焦点になる。

<「利下げ」「保有株売却の凍結」など選択肢に>

 政策面での責任の取り方は二つある。ひとつは利下げ。OISは夏までにおよそ50%の利下げ確率を織り込んでおり、市場追随型になる。

 日銀は政策金利は0.5%と低く、利下げしても効果は薄いと予防線を張り始めているが、そんなことはない。利下げは日米金利差の急縮小を防ぎ、急な円高を防ぐ効果が見込める。また、貸し出しには短期プライムレートに連動するものも少なくないため、一定の景気下支え効果も見込める。

 もう一つは日銀の保有株売却の凍結である。日銀は信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題が深刻化する2007年10月から、保有株式の売却処分を始めるとしていた。日銀保有株は07年9月末の時価で3兆円を上回り、その売却が株式市場の重しになっている。

 もともと日銀の株式保有は2000年8月のゼロ金利政策解除で日本の景気が悪化。その責任をとらされる形で金融機関保有株を買い入れた経緯がある。2007年2月の利上げで再び金融政策を失敗したのだから、その責任を明確にする意味で売却を数年凍結することも選択肢だ。

 日銀は金融機関の保有株買い入れを金融政策とは別枠で実施している。日銀法3条で規定された独立性とは関係しないので、政府、国会も含めて売却を続けさせるべきかどうか検討すべきだろう。

<G7議長国として国際的視野で行動を>

 2月9日東京で開いた七カ国財務相・中央銀行総裁会議は声明で景気の減速にそれぞれの国が成長力を高めるための努力を強化するとしている。ただ、日本はG7のなかで最も財政状況が悪く、財政面での追加刺激はできない。

 日本の事情にあったG7の趣旨に即した施策は金融面での景気刺激しかない。都合のいいときだけ国際化を叫ぶのではなく、危機の時に国際的な視野で行動する必要がある。利下げは議長国としての責務でもある。

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世界の経済成長が日本含むアジアに移っているのだから、日本の環境関連のしっかりした、技術を持つ会社の株を持てば良いこと。サブプライムで金融機関が潰れようが、生きている人間に必要な技術は残る。アホな日本政府は、国債を国民に間接的に押し付けている。
それならば、国民全員で銀行預金、郵便貯金、生保、簡保、解約して、日本株を買えば良い。政府は、30兆円の赤字国債の調達ができなくなり、慌てる。国債の金利上昇。既得権益層の悲鳴が「聞こえる。

2008/2/24(日) 午前 10:05 [ - ] 返信する

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政治家や官僚が、今の日本が置かれている立場や将来のリスクを親身になって考えてくれているとは、マスメディアを介して見る限り感じられません。
ワーキングプワ増加→結婚できない環境→少子高齢化
ワーキングプワ増加→税収減→社会保障制度・医療制度の崩壊
政府は増税のみで乗り切るつもりでしょうかね。
稼ぎの悪い高齢者は早く死ねってか?

2008/2/24(日) 午後 4:29 [ - ] 返信する

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超インフレ起して、国債チャラにしたいのが目的だから、公的年金だけで暮らす御年寄は死ね、財産の無い国民は消えろ ということでしょうね。

2008/2/24(日) 午後 7:59 [ - ] 返信する

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yellowjoukerさんコメントありがとうございます。今年もそろそろ春めいてきました。と言うことは、今年もそろそろ団塊世代の退職金獲得商戦が本格化してきているのではないでしょうか?老後の大切な資金をハイエナどもが食い散らかそうと、虎視眈々と引いて待っていますね。個人向けの株式投資は賛成ですが、現状では企業と証券会社の個人顧客向けサービスが悪すぎるのではないでしょうか?

2008/2/25(月) 午後 0:36 [ phon_BB ] 返信する

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fallen_angel_1965さん、コメントありがとうございます。ご指摘の通り政治家、官僚、マスコミのいずれも国民(庶民)の立場を親身になって考えては呉れません。どの程度役に立つか分かりませんが、色々な手段で無責任な対応に反対する世論が盛り上がって行く事が
大切だと思います。

2008/2/25(月) 午後 0:43 [ phon_BB ] 返信する

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同感です・・。
もうこの政権は国民のことなんかまったくと言っていいほど考えていませんね。
自分たちの利益と利権を持つ方のことのみでしょう。
一国身は焼く政権交代を望んでいます。

2008/3/24(月) 午後 10:09 ワンチャン 返信する

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「ワンチャン」さん、コメントありがとうございます。日銀総裁問題のごたごたを見ていると、政権だけでなく経済団体も同じと思われます。

2008/3/25(火) 午後 5:49 [ phon_BB ] 返信する

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