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「危険係数」は、ネット購入に対する係数でもある。本来、楽器は該当商品の目
利きが出来る人が一つ一つ手にとり、商品の出来栄えや楽器としての完成度、
中古品では痛み具合も含めて厳密な吟味が必要である。 このようなことはネットオークションでは期待できない。現物に触れてみる事
も、臭いをかぐ事も、叩いたり、中を覗いたり、弾いてみたりすることも一切 出来ない。従って、リスクがかなり大きい。皮肉を言えば、目利きが出来ない 素人が参入すべきでない。 そこで、危険係数を掛けることによって、万一失敗しても納得できる程度の価
格を「基準価格」として算出した。こうする事で、前回紹介した佐々木氏のサ イトにある「粗悪楽器」を万一入手しても、納得または諦めることができる。 オークションでは、メーカー・サイズ共に不明として平気で出品する人が居る。
http://www.suzukiviolin.co.jp/catalog/violin_f.html (一覧表有り) こんな「常識」も初めて知った。購入したのは4/4サイズ(大人用)である。 <その他価格補正>
その他下記項目で補正した。最下段は、業者や質屋の出品であればマイナスに、
演奏者の自前出品であれば、プラスになる可能性が高い。これはその中古商品 が、それまで楽器として取り扱われているか否かを区別する項目である(数字 は本体価格とのバランスを考慮し、「適当に」付けた)。 ・傷 :傷があると適当に減額(スリキズや、小当たりでも減額する)
・駒 :倒れていれば−5000円(魂柱も同じ) ・調整(弦弓):新弦を張っていない、弓がそのまま使えない場合減額。 (公表されている工房の価格表を参考にすると良いだろう) ・弓有無 :付いていない場合は一律−3000円とした。 ・ケース :付いていない場合は一律−3000円とした(運送上の理由)。 ・特別加算 :楽器として調整済みの場合+5000円、 それ以外は−5000円とした。 スズキバイオリンの製品は、上記のような算出が可能であるが、海外製は、私
のような素人には全く知りえないので一切無視した。これらの補正を行った価 格を、「現在価値(上限)」とする。 さて、上の補正を行うと、「現在価値(上限)」の合計金額がマイナスになる商品
も多数出てくる。これらは、出品者がどう書こうが、購入後楽器として使用する
には、工房などに持込んで、高い修理代金を請求される事を覚悟で入札する
か、自ら修理する覚悟で入札する「ジャンク品」である。
<入札:マイスター佐々木氏はもっての外とおっしゃるが・・・>
オークションに出品される中古品は、1品1品状態が異なる。健康的な木材は、
経年変化があっても、色艶があまり変わらない。ヤフオクにも戦前の製品が多 数出品されているが、残念ながらそれらの大半は、ニスの艶を失い、木材として
の健全さを失った場合が多いと感じる(故意を含めて古く見える楽器は無視する)。
第二次世界大戦で、日本の主要都市は空爆を受け破壊された。従って幸運にも戦
火を逃れ田舎の倉などから時々見つかる古い楽器は、どうしても上記のようになっ てしまう。 逆に戦後の楽器は、演奏者の手を渡り歩いて大事にされ続けたものが、様々な事
情により多数出てくる事がありうる。「古楽器」や「舶来品」を愛する方は、勿 論私の説には賛成しないだろう。だからこそ、お題は「中学生の入門バイオリン 選び」としている。 <オークション結果>
5月中旬頃の結果の一例である。この表中にはまだオークションに出品されてい
る商品もある。何故その商品が誰にも落札されないかは、商品が悪いのではなく、 出品者の指定する配送方法が、「購入者の感覚とずれている」ためと思う。 余談であるが、「ネットのバイオリン」という題の2chのサイトも大いに勉強に なった。素人に買い叩かれるオークションに「舶来の本物」は中々出て来ない
という至極当たり前の話である。 演奏者の出品よりも、手馴れた業者のほうが、出品方法や宣伝文句がうまいの
で、入札はなぜか多い。国内で風通しの悪い倉庫や納屋に永年放置されると、
どうしても腐朽菌の餌食になったり、かび臭い臭いがする物も多いことだろう。
それらは、直前まで演奏者が使用していた「楽器」では有りえない。
No.280まではプレスという話が出回っている。現行製品で入門機ではNo.
230と310以上が削り出しとされている。結果としてNo.330以上(スズキ 本社製)を対象機種とした。ネットの一部にストラッドと言う販売店で誤って
掲示板に書かれた「特シリーズがプレス品」とする情報が出回っている。投稿
者が後日訂正しているが、最初の誤った情報が一人歩きしている。 <人に相談する事について>
価値観が異なり責任感が異なる他人に選択を委ねることもまた、確実とは言えな
い。特に国内では演奏者は楽器についての学習を、系統的には行っていないとさ れている。演奏はプロでも、楽器の目利きはプロとは言えないということである。 サラサーテと呼ばれる良心的販売業者のサイトに、他人に相談する事の危険性が 詳しく書かれていた。なんと、この業者の奥様が詐欺の被害者!。 <弓について>
弓については、ネットで購入出来るのは、中国製格安品(割り切って買う)また
は、国産品(スズキ、杉藤、アルシェ:以上木製)かカーボンであればヤマハの 弓を格安販売店で買うしかないだろう。国産品は型番通りにグレード分けされて おり、品質と価格に関して明確な相関があるのだろうと思う。 ネット上では、弓の評価基準は無いに等しく、中国製は性能よりも装飾に走って
いる。つまり演奏者として一定のレベルに達するか、工房に弟子入りしないと、 まともな弓は選べない(笑)。 私は、さしあたり5000円のフェルナンブーコの中国製弓を購入した。仕上げ
はそれなりで、初心者向けとして失敗ではなかったと感じている。バランス的に は良くないとされているが、拙い私のへそくりで、本体と持ち歩きケースを買う のが精一杯だったので、今後資金を貯めて少しましな弓を買う事にしたい。 <感想>
スズキバイオリンの製品は、過小評価されている。日本の内需不振と製造業の問
題点が製品流通価格に反映されている。そのおかげで同社中古品を格安で買えた と言える。 (その3に続く) +++++++++++++++++++++++++++++++++++++
インテルメッツォ(サラサーテ) http://www.sarasate.net/intermezzo/ (コメント) 連載で色々な情報が書かれている。他人に相談する危険性も良く分かる。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++
弓について(佐々木工房)Q&A144.弓の選び方を教えて下さい。 http://www.sasakivn.com/werkstatt/qa/bogenkauf.htm +++++++++++++++++++++++++++++++++++++
60年代(鈴木バイオリンのファンのサイト) http://suzukimuseum.web.fc2.com/suzukiviolin_violins2.htm (抜粋) 1960年代中頃は、量産品と別に“特”で始まる品番の物がありました。 特No.1〜特No.5まであり、これらは当時としては良い材料を吟味して用い られ丁寧な造りです。特No.3より上のモデルには通しの製作番号が付けられ、 ラベルにはU.SUZUKI(当時の社長梅雄氏)のサインが印刷されています。 |
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とってもよく調べてあって合理的でもあって素晴らしいと思います。娘さんはさぞ喜ばれたことでしょう。
2018/9/2(日) 午後 11:15 [ 恵太朗光央将 ]
古い投稿に訪問頂きありがとうございます。
何か参考になれば幸いです。
2018/9/20(木) 午後 6:18 [ phon_BB ]