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私は将軍様の回し者ではない(笑)しかし、日本の若者達にも危険な先制攻撃の誘
惑が宣伝されている。そして、一部の人達の間で日米安保条約が北朝鮮への先制攻 撃を保証するかのような危険な風潮がまかり通っている。極端な例として、沖縄米海 兵隊が北朝鮮上陸攻撃をするという暴論まで飛び交い、米軍沖縄基地継続の根拠
であると「主張」されている。 <米国現政権は北朝鮮への軍事介入意図は持っていない>
ブッシュ(息子)大統領が北朝鮮に対して『なんで俺が北朝鮮のことを心配しなきゃ
ならないんだ?』と言ったという話があるが、オバマ政権も事情は大同小異である。 米国には、アジアで新しい戦線を開く余裕はない。オバマ大統領は、イラクからの 早期撤退を公約に掲げている。しかし軍産複合体が戦争継続方向で彼の手足を縛っ ており、なかなか撤退の決断を下せない。 私は断固反対であるが、米国は、対ロシアの政治的な足場やパイプライン中継点と
してのアフガンや、中東での影響力が大きく石油利権のあるイラクに対して、攻撃 される側の事情や客観的な証拠を度外視し、米国の攻撃目標として充分な理由があ ると主張し戦争を継続している。 しかし、米国にとって日本という盾の向こう側に位置し、中国、韓国、ロシアに挟まれ
た極東の弱小国北朝鮮は、戦略的な価値が低い。特にソ連崩壊後、米軍にとって
北朝鮮の戦略的価値低下傾向は、一層強まっている。
<簡単な歴史のおさらい>
朝鮮戦争当時、ソ連と中国の支援の下で、社会主義化の波が日本に押し寄せるとい
う危機感から、米国は国連の多国籍軍を組織し、朝鮮半島を舞台に米ソ代理戦争を 実行した。当時ソ連は、米国との直接対決を避け、兵器と軍事物資の支援のみに留 めた。一方中国は、人民解放軍が義勇軍として参戦し、一時多国籍軍を陥落寸前ま で追い詰めた。 最終的に、米最新戦闘機による制空権確保と大規模な火器の投入などで、多国籍軍
は38度線近辺まで押し戻し停戦が成立した。中国人民解放軍は、この戦争で初め て米軍と戦火を交え圧倒的な武力を目の当たりにしたが、他方では地形を利用した 巧みな戦術とソ連の支援により、多国籍軍を窮地に追い詰めるなどしており、米軍に も中国に対する地上戦の危険性を思い知らせる事となった。
東西ドイツと、南北朝鮮とでは、事情が大きく異なる部分がある。それは、ドイツでは
自国内での同胞同士の内戦は起きなかったが、旧日本軍支配下にあった朝鮮半島
では、米連合軍と旧ソ連軍との占領地域に分かれた後、内戦という不幸な歴史を
経験するに至った点である。この影響は、その後の民族感情をぎくしゃくさせ、ソ連 崩壊後に南北統一を妨げる要因となり、さらに中国政府の首都北京防衛の思惑も
絡んで、経済発展で失敗続きの北朝鮮政権が維持される要因となっているようだ。 米国は、最近では中国に北朝鮮問題を丸投げする、現実的な選択を行っている。6
カ国協議の責任者は中国政府であり、米国は、今後時々軍事的な緊張はあるかもし れないが、朝鮮戦争のような大規模な正規軍の投入を想定していないと思われる。 <北朝鮮は日本列島の風上にある>
1986年に発生したウクライナのチェルノブイリ原発事故で、日本にはるばる飛来した
死の灰が大問題となった。当時のソ連軍と消防関係者が文字通り決死の事故対策
を実施したおかげで、一定期間で大規模な放射能の流出は幸運にも止まり、コンク リート詰めの原子炉は、炉心が崩壊しているものの、最悪のメルトダウンは奇跡的 に免れた。しかし事故処理関係者の多数が、急性放射線被曝による白血病等で亡く なった。また、周辺地域の放射能汚染は今に至るも解消されていない。 気象地図を見ると、北朝鮮が日本の風上にあることは、小学生でもわかる。夏から
秋の季節でも、北朝鮮上を通過する高気圧や低気圧は2〜3日で日本に到達するし、 春にはもっと内陸部の黄河流域から、黄砂が日本に飛来する。また冬型気圧配置と もなると、季節風は恐らく数時間から半日の単位で、北朝鮮上空から日本にやって くる。季節によっては、ジェット気流が更に高速で上空を旋回している。 米軍が、仮に北朝鮮の核施設を通常兵器で攻撃し、核弾頭を破壊したり、再処理工
場を破壊し、火災が発生するなどした場合、猛毒のプルトニウムなどを含む超ウラ ン元素や他の膨大な放射性物質が舞い上がり、ほぼ拡散することなく日本に飛来す る。これは攻撃主体が米軍でなくとも、韓国軍でも、自衛隊でも北朝鮮の自作自演 (自爆)でも結果は同じである。 最悪の場合、破壊された北朝鮮の核施設は、近づくだけで生命の危険があるため、
誰も修復せず、長期間風下に向かって放射能をまき散らすことになる。一度放出さ れた放射能雲は、誰も待ってくれない。私の想定する最悪の事態となったとき、責 任を取れる者は一人もいないだろう。 その結果、日本は原発銀座の敦賀(福井県)や、石川県、新潟県(柏崎・刈谷)を
通常弾頭で破壊された場合に類似する、深刻な放射能汚染の恐れがある。プルトニ ウムは核弾頭に整形され、核爆発しない限り(安全?)であるが、万一通常爆弾で 破壊されてばら撒かれると、半減期2万年で途方もない年月にわたり、自然減少は 期待できず除去も出来ない。1グラムで100万人がガンになる超猛毒物質である。 再処理工場の、雑多な種類の超ウラン元素はもっと劣悪である。私は、北朝鮮の核
施設(軍事拠点)が、安全な核物質の管理体制を徹底しているとは思わないので、 それらが不用意に攻撃されると、現地の風下地域は壊滅的な急性放射線被曝の被害 を受け、日本もタダでは済まず、気の遠くなるような長期間にわたり高濃度に放射 能汚染されると予想する。 日本の太平洋ベルト地帯一体は北朝鮮の風下である。最悪国土の主要部分が、数
千年以上、人の住めない地域になる事もありうる。おバカな好戦派の連中が北朝鮮の
軍事拠点を通常兵器で万一先制攻撃すると、最悪の結果は以上の通りである。 北朝鮮先制攻撃を遂行するには、日本国民の命を守るだけで、遅くとも2日以内に
数千万人の国民避難計画と実行が必須で、それなしでは絶対に攻撃を遂行できない。 この避難計画が非現実的であると主張するならば、攻撃計画も同様に非現実的だ。 誰が攻撃(破壊)の主体であろうと、核物質を保有すると公言している北朝鮮の軍事
拠点が攻撃された場合、日本の本土に一切の放射能被害が及ばない可能性は低い。
寧ろ上記のような、「天に唾する」最悪の事態となる危険性が高い。先制攻撃を宣伝 する人達は、この危険性を分かっていないか、見て見ぬ振りをしている。
核物質の安全な除去は、戦争状態では絶対に実施できない。日本で朝鮮半島の緊
張を煽る論争も、この危険性を増加させるものである。日本の選択肢は、南北の平和
的統一と、朝鮮半島からの米軍撤退をセットで実現出来るように側面支援し、日本 周辺の軍備縮小と緊張緩和を進める以外にあり得ない。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ブッシュ:「なんで俺が北朝鮮のことを心配しなきゃならないんだ?」 2006/10/13 http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2006/10/post_74c8.html |
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2010年06月17日
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