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国内生産NO.1(ヤマハ)と音楽ホール世界シェアNO.1(スタインウエイ)とを改めて 冷静に・・と言う視点で見てみたい!と思います。 今までに仕事の中で出会った両ブランドには違いがあり、ハッキリとした思想で造られたイメージが 強いのは、スタインウエイかな〜、という印象です。 ヤマハも勿論、思想はあったのでしょうが今はそれが無くなってしまっているようで、もっと しっかりと音楽愛好家から惹きつけられるインパクトがほしいな〜・・・。 製作コストが関係していて以前のような仕上がりでないところがとても残念です。 お客さまからのクレームが多くなってきた感があります。 スタインウエイも同じように昔のような時間をかけて造ることに限りがでてきているのも確かです。 価格面からみるとスタインウエイの価格の高さに合ったピアノかというと・・・ちょっと疑問です。 まだ価格相応なのは、再生された良き時代のベヒシュタインやベーゼンのほうかもしれません。 もし、日本のヤマハが頑張っていたら世界的なブランドになっていたかもしれません。 スタインウエイの内部
ピアノの中に潜入してみました!!
一般の方ではなかなか見る事が少ない内部ですが、比較的木を多く使っていますのが スタインウエイでヤマハはアルミの部品がところどころに使われていますね。 スタインウエイのアクション ハンマーを支えていますレールが木で出来ていて、それが強く打弦するときにしなって よりパワフルにハンマーが打弦致します。これはスタインウエイのパテントなので 他のメーカーでは採用できません。 ヤマハはレールがアルミなのでフォルテでたたいてもスタインウエイほど、しなりません。 ヤマハのアクション スタインウエイの独特の弾き心地はアクションの構造と材質のところが関与しています。 伝えて音を出す事意外に、リムやボディの共鳴音、そして鍵盤を叩いたとき下の棚板(木) に当たった打撃音、またハンマーシャンクから出る打音らがすべて同時にミックスされています。 総合音を私達は耳で捉えて受けています。 例えば、ベヒシュタインは ハンマーを取り付けているシャンク(木の棒)までこだわって 1音ごと(1本毎)に削って音程を確かめてからアクションに付けてあるので、なんとも 言えぬ澄み切った、また音程のしっかりした感じがします。 ヤマハがベヒシュタインやタローネを招いて造っていた時代が(業界の方はご存知)あります。 その時代のヤマハピアノは今にはない響きのすばらしいものがあったのではないかと思います。
同じ事が調律にも言えると思います。やはり短時間しか時間をかけない調律はそのピアノを
フルに鳴らせることが出来ませんし、丁寧に調律、整調、整音をすれば2時間以上はかかるけれど全く違うピアノのように、その性能を発揮出来ます。 今のヤマハでは上級のSかフルコンしか手をかけて造ってないと感じられます! あとのモデル、特に一般の方が購入しやすい価格のモデルは以前のモデルよりも低下が 感じられます。 まず、ハンマーフェルトの(羊の種類と繊維の選び方だと思う・・コスト面でダウン)毛並み が以前は細く、柔らかく、弾力があったのに硬く弾力の少ないものに変わっています。 例えば以前のC3のほうが今のC3LA(特別モデル)よりも優れたハンマーを使っていました。 しかも価格的に安かったようです。
新品より再生のヤマハで10年〜以前ものに良いピアノがあるように思います!!(独断で
ハンマーフェルト低下の結果、整音がうまくまとまらずバラついた音のままお客様のお家へすみません) 運ばれます。整調に関してもシーズニング(木を乾かす)期間不足のような変化を起こして います。ですが、納入調律(無料)で1日かけて全工程をし直すと、見違える位響きも よくなっていくので せめて出荷調整だけでも変わればもっとよくなるかと思います。 なぜそのように丁寧な製作が出来なくなったのか、以前の普通でよかった頃を知っているだけに 財政面の影響が否定できませんし、以前のような本物クラフトマンシップに戻ってほしいですね。 参考資料・・・ヤマハのピアノが出来るまで!(ヤマハ)さんと スタインウエイ工場!( スタインウエイジャパン)さんの ホームページがありましたので興味のある方はご覧になられてください。 |
倍音と人とピアノ
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前回に引き続いて、倍音の正体である「空気振動」と(響板、弦、ハンマー)そして、〔人の 耳〕について、ピアノメーカーの例も含めてより具体的に追ってみたいと思います。 1. ベーゼンドルファーの響き・・・世界のピアノの中でも1台生産に時間をかけて作り 続けている会社で、年間700〜800台に抑えており166年余りで43000台しか造られて いません。また一般的にはピアノのことをメーカーでは「製品」としているのに対して、 ベーゼンドルファー社ではピアノの事を、皆「作品」と呼んでいます! よく(ウインナートーン)=「長い音、歌う音・・・カンタービレでレガートな音」と言われる ように、豊かな「倍音」を多く含んでいます。 その秘密に、まず響板があります。弦振動を受けて増幅してくれる響板は「フィヒテ」という 松材で造られています。この木はルーマニア、及び北ドイツの山脈で採取できます。 そこでベーゼンドルファーのこだわりとして、同じフィヒテでも年輪の均一に揃ったものを 探して、弦振動をより速く、まんべんなく伝える響板にしています。 同じ山脈でも北側と南側ではフィヒテの育ちが全く違います。南側だと25年から35年で 成木として育ちますが、年輪が不揃いで均一さに欠けています!一般の木もそうですね! 北側だと同じ成木に育つまでに、80年から100年近くかかりますが年輪が均一に揃っていて 豊かな倍音を造るのに適しています。フィヒテに限らず木には「木目の途切れ」があってそこは ピアノには使えないので、実際に使えるのは全長の5分の2程度になりますのであとは他の芸術品 や家財品として使われて楽器には使われません。(なんと贅沢な!!) ベーゼンドルファーの(166年余りで43000台)のわけがお分かりになられると思います。 ちなみにヤマハでは(118年ほどで6100000台)に達しています! あと、 ベーゼンドルファーの響きが重厚な響きになる秘密に(エクステンドキー) =打弦はしないが共鳴弦の倍音を造る!・・・があります。 ただセミコンとフルコンにおいてのみの装備ですが、コンサートホールで活躍するピアノ にはより多くの倍音を出したい!という姿勢があらわれているように感じます。 エクステンドキーの画像です。(フルコンのインペリアルモデル)
黒く塗られた鍵盤(黒鍵も含む)の分だけ、通常のピアノ(88鍵)よりも余分に多く
ベース弦が張られていて、低音がより共鳴して重厚な感じが出ています。エクステンドキーを考案した人は、あのブゾーニ(1866〜1925)さん! ブゾーニさんがバッハのオルガン曲で通常の最低音「1KeyA音」より下の響きが どうしても欲しくてベーゼンドルファーにお願いしたと言われております。 もう一つの秘密に、響板を両サイドからささえています「リム=側板」にあります。 下の画像の横幅を見ていただくと、普通のピアノにはないリムの格好ではないでしょうか! カクカクと角が立っていると思います。これには訳がありまして、よく薄い板を何枚も 張り合わせて造られるリム工法ではなく、なんと響板に使っている(フィヒテ)をリムにお いても使われているから(1枚のフィヒテをつないで曲げてつくる=さねはぎ工法)角が あるのです!
弦自体は他のブランドと同じドイツのレスローワイヤーなのですが張り方が違っています。
1本1本止めて、独立調弦をしていて音色や音のむらが少なく出来るようなしくみです。
以上がベーゼンドルファーの主な特徴で、響板や弦、リム、に他にない造り方をする事で弦振動を響板で最終的に増幅して個性的な音色が奏でられ、その中身には「倍音の質」まで きめられてきます。 一つのブランドでの例えでしたが、ピアノをいつも調律していてこの響きの違いはどこで
造られているのだろう??と思うのですが、やはり弦にハンマーフェルトで叩かれた状態が お料理に例えると(だし)を取ったときで、そこからの調理法によっては違った味つけの 別のメニューにも作れる=それが響板の役目・・・ではないかと思うこの頃です! 耳についてを絡めて考えてみたいと思います。 |
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