古代イスラエル史研究ブログ

来てしまいましたね。古代イスラエル史とその周辺に関する日々の研究その他の雑記を書いています。

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 では、昨日の学会の内容について簡単に。

 最初の発表は、実は何と訳していいのかわからないのだが、「シュメール語とそのパラレルとしてのアッカド語における倒置連語形」とでも言うのだろうか。言語学的な素養がないので、日本語であるいは英語で何と言ったらいいのかわからない。発表者はエステル・ハバル博士。私には今ひとつ面白さがわからなかった。

 次。ウリ・ガッバイ氏の「シュメール語の祈りにおけるアッカド語翻訳:言語学?それとも神学?」。シュメール語の祈りの文句が2000年ほぼ変わらずに神殿で使われていたのにもかかわらず、そのテキストのアッカド語翻訳にはシュメール語を超えた理解が盛り込まれたテキストが散見される。これは書記が己の哲学を込めたものではないか、というような内容。面白かった。彼はハイデルベルク大学にいたことがあり、私の先輩の知り合いらしい。機会がなくて話せなかったが、今度話してみよう。

 次。ユリ・コーヘン博士。「『ヒッタイト王はその武器でエラムに勝利するだろう』:ハットゥシャにおけるアッカド語翻訳と編集のしるし」。うーん、一日経つとあまりよく覚えていない。面白かった気はするのだが。確か、これももともとの予言にない意味合いを、ヒッタイトの書記が翻訳の際故意に含ませた可能性を論じていたのだと思う。古代テキストを扱うと、どうしてもそれを書いた書記の話になる。反論としてヤコヴ・クライン教授が、シュメール語のテキストの引用が、間違ったものに基づいている、と言っていた。

 次。シュロモー・イズレエル教授。「『その言葉を聞いて地は私に喜んだ』(?)バビロニアの神学的言語に関する考察」。面白かった。話し方が面白い、というのももちろん多々ある。内容は、辺境で見つかった言語的特徴がやや異なるテキストを、今までは方言として扱っていたが、それは単に話し言葉をより反映しているだけじゃないのか、という内容。同じ人でも話す場によって違う放し方をする。だから、テキストの種類によって、当時の口語をより反映したテキストが仮定される。それは、神話などの、聴衆が聞くことを対象にされたテキストではないか、というもの。反論として、ナタン・ヴァイセルト博士が、神話などはむしろ聞いていて理解していなくてもいいのではないか、半分以上わからなくてもいいのではないか、と言っていた。甲乙つけがたい。いずれにせよ、どちらも話し言葉が対象になっている限り検証の仕様がないのだ。

 これで午前は終了。次は午後。午後は退屈だった。

 メイール・グローヴェル教授とマックス・シュテルン教授。後者は音楽学の先生らしい。「楔形文字音楽の再生」というもの。シュテルン教授によれば、アッカド語の音楽は非常に自然な音楽で、現代の教会音楽と共通するものがあるらしい。最後の15分はこれを彼が指揮する楽団で演奏した、というビデオを見る。うーん、変り種の賛美歌のようだ。

 テリー・ファントン博士。「テキスト、文法、そして意味:ギルガメシュ叙事詩第十一粘土版への二つの提案」。アンドリュー・ジョージが近年出版したギルガメシュ叙事詩の読み方にけちをつけ、もっといい読み方がありますよ、というもの。よくわからなかったが。

 最後。エルラト(?)・ダヴィド博士。「ラムセス時代における文化的二言語変種使い分け:法的言語の問題」。エジプト語、中世のフランス語、英語で書かれた法律文書を比較。言いたいことはよくわからなかった。

 わからなかったのは私のヘブライ語聞き取り能力のせいもあるが、話者の問題もあると思う。私がわからなかった発表はやはり他の人もよくわからなかった、というか途中で聞く気力がなくなった、と言っていた。

 今日は、例の論文の手直し。だいぶ削って、書き直した。随分時間が取られている。

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