アメリカ東部海岸を爆撃せよ!! 特型潜水艦伊号400 アオシマ1/700
伊400潜型は潜特と略称され、軍機の扱いで建造されたもので潜水艦として
空前の大型たるのみならず、その建造目的において全く特異なものであった。
開戦直後、北米西岸に布陣したわが潜水艦が夜間浮上して沿岸の軍事施設
を砲撃し、又その搭載する小型偵察機は有効に要地の偵察を敢行した。
而して砲撃では精神的の脅威を加えるにとどまり、小型潜偵では爆撃が思い
もよらぬ。この状況から潜水艦に爆撃機を搭載して敵地を奇襲攻撃する着想
が生じた、新鋭甲、乙潜水艦によって航空機搭載戦法が実用され、しかも大型
艦なるに拘わらず潜航能力が良好であるから、更に大型とすることも可能であ
ろう。かかる基礎の上から潜特が実現したので、本艦が戦力に実際に寄与した
かどうかは別とし、我が国のみが技術的に之を解決しえたとも言える。時は初
戦の輝かしい戦果により、この戦争遂行に満々たる自信があった昭和17年1月
であった。直ちに実現の能否について軍令部二部より照会があったのは1月13
日であって、三月末には概案を回答し、四月二七日、軍令部次長より要求事
項の提出、四月下旬に技術会議分科会、類例なき間の設計としては極めて短
時日である。
軍令部の要求は次のとおりである
基準排水量 約3500トン
速力 水上20ノット 水中7ノット
航続距離 水上、16ノットにて33000浬 水中、3ノットにて35時間
砲填 14センチ単装砲 2門(後1門) 25ミリ三連装機銃2基(後10挺)
水雷 発射管(艦首)8門、魚雷27本
航空 攻撃機2機(後3機) 噴出機1基
防御 20ミリ轍甲機銃弾の命中に対し潜航性能を喪失しないこと
安全選考深度 100メートル
連続行動期間約4ケ月
急速潜航秒時 約1分
(「日本の軍艦」 福井 静夫 著 から抜粋)