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スターウォーズとウィンドウズ その3 2006/ 2/12 22:04 [ No.942541 / 946303 ]
投稿者 :
lsutigerstadium
これらの映画会社がスターウォーズをボツにしたのは理由があります。当時、SF映画というのは子供だましのような、全く売れないものとハリウッドでは考えられていました。(簡単にいうと昔のサンダーバードのようなチャチなものと思われていました。30歳以下の人、話が分からなくてすいません)まして、そのようなたいして売れそうもない映画に、多額の予算は出せません。(SF映画は舞台セットや小道具を全て作らないといけないので、とても費用がかかるのです)実際、ハリウッドでは1955年の「禁断の惑星」以来、22年の間、SF映画は作られていませんでした。
しかし、ルーカスが映画製作を次々と断られて落胆する中、やっとのことで20世紀FOXという映画会社がゴーサインを出してくれます。ただし、製作予算はルーカスの必要とする額に全く届きません。予算は当時のレートで数十億円、これでもFOXにとっては精一杯でした。そこでルーカスは、当初予定していたシーンをカットしたり、必要な道具も何とか節約します。
この時、映画制作をめぐってFOXとルーカスとの間の契約というのが実に興味深いのです。(お待たせしました、ここからが本題です!)映画制作の契約条項で、まず彼の監督料10万ドル、そして脚本料5万ドルとあります。(合わせて2千万円位)これは映画監督のギャラとしては安すぎます。しかし、ルーカスは本当に手に入れたいもの、映画作品の所有権、続編の製作権、キャラクターグッズ(漫画、おもちゃ、CDなど全て)の権利を自分の手に入れます。
これらの権利はFOXにとってはどうでもいいものでした。まずたいして売れると思われないSF映画の続編作品などたいした意味がないし、そんな映画のキャラクターグッズが売れるはずないと当時思われていたからです。何回も言いますが、当時SF映画など本当にゴミのようなものだとハリウッドでは考えられていたのです。実際、上映初日の1977年5月25日、あの広いアメリカでたった40の映画館でしかスターウォーズは上映されませんでした。誰もSF映画なんかが売れると思っていなかったのです。
ところが上映してみるとどうなったか?どこの映画館も長蛇の列ができる大盛況。FOXはあわててフィルムのコピーを大量に作り、最終的に300以上の映画館で上映させました。終わってみれば、この映画はそれまでの映画興行史上、No.1の売上げをたてていたのです。
映画自体の全世界の売上げは4億3千万ドル。(ルーカスの取り分は純利益の4割)しかし、これ以上に大きかったのはキャラクターグッズの売上げです。一説によるとスターウォーズのキャラクターグッズの売上げは、映画チケット販売の倍以上あるそうです。その利益のほとんどをルーカスは独占できるのです。
長くなりましたが、私が言いたいのは、当時だれも見向きもしなかったSF映画の将来性にいち早く注目し、最初の契約時点で全ての権利をおさえてしまうジョージ・ルーカスの先見性です。当時、スターウォーズが大ヒットして、そのキャラクターグッズが売れるなど誰も夢にも思わなかったでしょう。知っての通り、スターウォーズはその後、5作製作され、現在でも1999年作の「エピソード1:ファントムメナス」は、ギネスブック公認のNo.1の売上げを誇る作品です。
ビル・ゲイツにしろジョージ・ルーカスにしろ、偉いのは初期の段階で将来の権利を全て手中におさえてしまうところです。目先の利益よりも、将来のはるかな大きな利益が彼らのビジョンにあったのでしょう。これぞ、最も効果的かつ利益性の高い「投資術」ではないでしょうか?
最後まで読んでくれてありがとう!!
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