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奴隷から将軍になった男「黒い悪魔」ことデュマ将軍の息子アレクサンドル・デュマが主人公の作品なのだが、なかなか面白かった。
十代の多感な時期からなくなるまでが描かれていたが、人好きのするキャラクターと無類の集中力によって大きな成功を得るが、父親を超えたいという欲求が強いあまり破滅の憂き目を見たともいえなくはないような気がした。
自分が育った田舎町からパリに出て、父宛てに手紙を送っていた人物達を頼り自分の力で仕事を探そうとするが、自分がいかに無知で無学で使い物にならないかという事を思い知らされ泣いていた。
父と確執の会ったナポレオンが、父亡き後の遺族年金を払わないような事をしたため母親は女でひとつで彼を育てたのだから充分な教養を求めるのは酷というものだろう。
そんな彼でも数年後には、田舎にいたころからのスエーデン貴族の親友や、天才といわれていたビクトル・ユゴーにまで嫉妬されるまでの成功を収める事になるのだから、運というものもあると思うが素直でびっくりするくらいの前向きで楽天的な性格と集中力というものはなかなかバカにできないものがあるかも。まぁ、小説だからと言ってしまえばそれまでなのだが。。
父親と同じように女性が大好きで、「三銃士」を発表してバカ売れになる前から母親も含めて4人もの女性を養い、それぞれの家を満遍なくまわり、その上、劇作家として成功するために社交に出かけたりとものすごく精力的な男だった。
フランスだからこういった生活も許されていたのだろうかとクビをかしげてしまったが、決まった女性だけでなく一夜だけの女性もいるというのだから、現代だったらとんでもない病気をもらいまくり&ばら撒きまくりのような気がする(^^;
小説も面白いが、作者本人もかな〜り面白い人物だったのだなと、最後まで飽きずに楽しく読める1冊だった。
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