あらぶだからぶら Dubai the Wonderland

アラブ世界から観て暮らす世の中のいろいろ ...蘇生はなるか

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中東全域では、古くから『ドメスティック ワーカー』、メイドさん、ナニー、調理人、
運転手、庭師等、『使用人』を個人家庭で雇うのが習慣です。

大家族制社会の家庭では、子沢山の上、2〜3世代同居であれば、掃除洗濯、調理、育児など、広い家の家事全体が家族員だけでは賄い切れないことからの自然な必要性から成り立った習慣だったのでしょう。

また、アラブ社会の中での女性の地位は大変に高いので、
『Lady of the House』=一家の主婦、一族の母は、尊敬、尊重され、家族員の面倒をみる家事労働に従事するべきではない... と言う考え方があります。

同時に、イスラム教が発生するまでの何千年もの長い間、奴隷使役は一般的な社会習慣でしたから、家族の中に使用人がいる事は違和感の無い社会習慣なのだと思います。

アラブ社会では、キリスト教・イスラム教を問わず、裕福な者が貧困な者を助け、援助すると言う、自然な社会機能が上手く働いていた事から、持てる者の必要を、持てない者が満たし、代価として衣食住を貧困な者へ提供する、と言うシステムが自然に成り立っていったのでしょう。

中東社会では、女性が家族員のために重労働をすると言う発想はないく、 女性は家族員、男性、子供たちから助けられ、守られるべき地位にあります。 

より貧困な家族でも、勿論男達が外で働き、女達は家事育児を担当しますが、核家族制ではない上、土地を基盤にしたコミュニティーが崩されていない事から、一族は隣近所のコミュニティーの中で、親族、叔父叔母、従兄弟、子供達、甥や従兄弟、など皆で助け合って成り立つ社会です。

現在でもこのシステムは崩せれていませんが、現金収入を得るために外国へ出稼ぎに行く、欧米へ移民する、戦乱の多い地域では難民として流出してきました。


現在でも、中東地域では依然として大家族制度の習慣は保たれていますから、家族使用人が数人いるの極当たり前のことです。

欧米西洋人も、中東地域に赴任すると同時に、地域習慣に従ってメイド、ナニー、運転手等、家庭内使用人を使い始めるのが一般的です。 

それは何よりも、人件費が安く、雇用者税が無い事から、一般家庭でも住み込みの使用人を抱える事が可能な上、家族、特に主婦にとって便利な生活ができるからです。

こうした住み込み、三食付きドメスティック ワーカーの収入は、フィリピン人の場合、最低最高で、月AED1500=¥45000、一年または二年に一度、一ヶ月の休暇と母国への往復航空券、政府への保証金AED6000=¥180000が義務付けられます。

その他の国籍、インド、パキスタン、スリランカ、インドネシアからのワーカーは、これよりも低い金額ですが、他の条件は同じです。

この、ドメスティックワーカーのシステムが、どれほどこれら貧困諸国の経済を助けているか、また、これらの国の貧困層の若く教育の低い、特に貧困低教育、低技能の女性達を守り、助けている事かは、欧米日本経済先進諸国の市民の想像を遥かに超えた重量のある現実です。

画像は、ワタシが、週一回のお掃除をお願いしている、スリランカ人のカンティさんです。 5年前には、時給AED15=¥450でしたが、現在はAED25=¥750ほどです。 週に一度、2時間のお掃除で、月¥6000〜¥7500程です。

彼女は忙しく、あちこちの家族のお掃除を掛け持っていますから、この年齢のスリランカ人女性の収入としては、AED2〜5000=¥60000〜¥150000と、物凄く高い収入になります。

欧米日本、経済先進大国が、こんな風貌のアジアの女性達に、これだけの収入を与える職を供給することなど、天地が逆転しても在り得ないどころか、その地域へ一歩たりとも踏み込ませる事はないでしょう。 

この人達は、欧米日本等と言う天国の様に考えている地域へは観光ビザさえも取れないのが現実なのです。

欧米日本先進諸国の人道家達の言う『低賃金労働搾取』『資本の労働世界市場搾取』が、貧困アジア諸国の、更に貧困で教育の低い層の人達に就労の機会を与え、現金収入を得、本国の家族を養い、教育を与え、家を建て... 

そんな風にして、広大なアジア貧困層の底辺が一段階ステップアップする...

裕福な者達がより恵まれない、貧困な者達を助け、面倒を見る...

それで良いのだと思います。



 

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mizunoene17さん、妥当な報酬...と言えなくもないと思います。 丁度この記事を書いたあくる日、インド人のメイドさんの最低賃金が設定されたニュースが流れました。住み込み三食付、年間一ヶ月休暇と本国への往復航空券と手取りでAED1100=¥33000です。
昔の日本の丁稚よりは勿論チャンとした労働条件ではありますし、売られて来る訳であはないですから...^^

2008/2/24(日) 午前 5:10 PINK 返信する

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mizunoene17さん、現在、アラブ圏に暮らす西洋人家庭ではそんな社会的使命を果たそうと言うつもりは強くはないと思いますが、アラブ人社会では、まだそう言う気持ちを持っている人々は多いです。
この地方の伝統部族社会の族長達は確かに、『わが民=自分達の家族』と言う意識はもっていますし、面倒を見ないといけない、と言う責任感もあります。 現在でも、週に一回、夫々の族長達は住民との直接面会日を設け、訴えや相談にのり、直々に解決したり、相談に応じたりするのです。 これは古くからのアラブ部族社会の伝統なのです。
ドバイ首長に誰でも直接面会を申し込めますし、メールも出せますです...^^

2008/2/24(日) 午前 5:18 PINK 返信する

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↑え?? !!!
そんなことも やってるの?? 族長たちが・・・・・??
「週に一回、族長たちは住民との直接面会・・・・・」云々。
そんなことがあり得るのか・・・・ そんな国が 現存するのだろうか、21世紀のこの世界で??????????
原始共産制ならともかく・・・・・・

もし そうなら 日本よりも 西欧よりも ・・・ はるかに 人間主義社会だと思うが・・ 。
日本の農村には 今も そのような社会の 残りカスみたいなものはあるにはあるのだが、社会の基盤的風習がある国なんて ・・・・にわかには信じられないが・・・・。

2008/2/24(日) 午後 0:36 [ - ] 返信する

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そうですね。スレ違いか・・・とも思いました。細かな事は気にしません。それにEUの話は記事の趣旨からズレますし。

ただ、EUと評して見て来ている事象が随分と違う。違って当然ですが、今回それは感じました。私も人の顔を見て話しているので、水掛にはお手上げ退散。

ポーランドの例も、あれは本当は別に無意味な例ではなく、本当は労働ビザの許認可が緩々になり、それに伴う労働力の青田買い。最近の事象として、合法なものも非合法なものもあるのです。EU自体、別に綺麗な法律に何でも整えられた綺麗なお庭ばかりじゃありません。

話題そのものがズレていたり、掛け違った時に、それを一寸コメントで擦り合わせるのは案外面倒ですね。

単に「EUでドバイより程度が低いけど、こういう側面もある」と指摘した事を頭ごなしに「ちゃうちゃう!それは一般労働!あんた分かってないねぇ♪」には、チキンな私は胃が痛くなりました♪

それに、今回は会話に下手が打たれた感じですが、兎に角一番簡潔かつシンプルに労働市場を途上国に提供しているという紹介記事自体にケチを付けた訳でもないし、良い気がします。

お終い♪

2008/2/25(月) 午前 1:14 [ hajmo_rakija ] 返信する

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huwawaさんの驚き、確かに驚きですね。

何だか江戸時代の目安箱に似た仕組みなのでしょうか。違う気がするな・・・。小さいけれど、十分に大きい国がそういう仕組みを使える事は驚きです。欧米は、電子メールでそれに近い事は出来ると言いそうだけど、日本やアメリカで世論操作が国勢調査等でも平気でなされるのを見ているからなぁ・・・。

でも、そういう驚き部分は、キチンと機能していれば、している程、どこかの国に意地悪をされる時に利用されるリスクとかもあるのではないか・・・。そういうリスク管理は話題になっているのでしょうか?

2008/2/25(月) 午前 1:22 [ hajmo_rakija ] 返信する

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huwawatanpopoさん、はい、そうなんです。 ずっと昔から続いている部族社会の伝統習慣ですからぁ... 。
そうですよ、欧米日本などの先進経済諸大国よりもずっと、ずっと人間主義です。 何しろ小さな国ですし、議会制民主主義でもないですし、政治政党も存在しませんし...。 でも、ほんの数百年前に生まれた近代西洋社会とは違い、何千年もの歴史を持つ、人類最初の文明地域間の交通要路途上の地域ですから...ホントに本当の事なのです...^^

2008/2/25(月) 午前 3:58 PINK 返信する

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hajmo_rakijaさん、どうもです...^^
ポーランド他、旧ユーゴスラビア、旧チェコスロバキア、ハンガリー、バルト海三国等々と西ヨーロッパ諸国間の一般労働市場事情はよぉ〜く知っています。 EU国内で10年以上も働き、毎年のリクルートには200人以上のCV書類審査から50人程度の面接、雇用契約、その後の訓練、管理、全て経験して来ましたから。
記事はあくまでも『ドメスティック ワーカーズ』の話でしたしね...
一番最初と、その次のラキヤさんのコメントをもう一度ご自分で読み返して頂ければお解かり頂けると思うのです、では、ワタシがそのコメントを読んだらどの様に感じ、考えるか、想像には難くない筈だと思うのですよ...

まっ、認識の違いや考え方の違いはあって当然ですよね。 要するにドメスティックワーカーズの話と一般労働力の話の混同からから始まった行き違い...なだけですものね ^^

2008/2/25(月) 午前 4:08 PINK 返信する

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hajmo_rakijaさん、これは事実でして、ホントに今でも行われている、部族社会の伝統習慣なのです。
西洋には何百年もずっと攻め続けられ、侵略、略奪、搾取、石油の買い叩き、最近の様なテロ扱い、極端な差別上げればキリのない『アラブ・ムスリム』侮辱、侮蔑差別ですから、もう今更どんな事の危機管理もあったものじゃないでしょう〜... どうせ欧州日本などは細かい事は知らないし、気が付かないから大丈夫ですよ...^^

因みに、あらゆる政府機関、政府系企業は全て『苦情処理アンケート用紙・Eメール・ファックス』が明記、用意されているのです。 タクシーの後方バンパーには苦情報告用の電話番号も明記してあります。 低賃金労働者向けには、労働省への苦情ホットライン電話もあります。 何時でも住民の直接の声を聞けるシステムがよく出来上がっているのです。

2008/2/25(月) 午前 4:17 PINK 返信する

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...どうぞご遠慮なくぅ〜...^^
設定変えておきましたですぅ...

2008/2/25(月) 午前 4:19 PINK 返信する

この記事はとても勉強になりました。・・・あ、いつもそうなんですけど・・・。

2008/2/25(月) 午前 7:46 とんぽ〜ろ〜 返信する

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ナルホド。

そういう仕組みは、形式的なものは日本にもありますが、(こう言うと、「えっ、あるの?」と言いたくなりますけどね・・・。)それとは違い、随分と機能的なもののようですね。ただ、それは外国人労働者でも利用出来る仕組みなのですか?

危機管理。まあ、そうかもしれませんね。アメリカだけは・・・どうなのでしょう。でも、それも最近のドバイでのお猿さんの曲芸を見ていれば、押して知るべしなのかも・・・。ナルホド。

2008/2/25(月) 午後 11:09 [ hajmo_rakija ] 返信する

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とんぽ〜ろ〜さん、有難うございますですぅ...^^
お楽しみ頂けましたら幸いですぅ〜 ^^

2008/2/26(火) 午後 2:18 PINK 返信する

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...ハイ、有難うございますです...^^

2008/2/26(火) 午後 2:19 PINK 返信する

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hajmo_rakijaさん、誰でも利用できますです。
ナンといっても人口の80%以上は外国人ですから、自ずと利用者も外国人が多くなる比率になりますです。
ドバイはアメリカ、イスラエルから随分と圧力かけられ、酷い嫌がらせもされ続けてますが、色々上手く立ち回っていると思います。 フランス軍基地建設決定、アメリカ国内の港湾施設の売却、アメリカへの投資、最新兵器の購入など、努力はしていますが、はっきりと『政治に関わらない』と言い続ける事も火の粉を払う作戦の一つでもあると思いますです。

2008/2/26(火) 午後 2:26 PINK 返信する

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ドバイのブレーンに日本の外交へ提言とかして貰いたいですね。
見たくない♪聞きたくない♪言えない♪
東照宮のフレーズの退化に縛られているから、
アドバイスされても難しいかなぁ・・・。

アメリカ、イスラエルもそうですが、インド人の長期滞在労働者のUAE市民化のための環境作りに余念が無いのでも、微妙な舵取りが要求され続ける。それを頑張り続けるしか道は無い。そのためには知恵を絞り切っても、尚も搾る位の精進しかない。PINKさんの記事を読んでいると、そんな状況にあっても国を維持・繁栄させ続けようというそちらの人達の気概とか気骨のようなものが垣間見えますね。

日本もお金の面ではUAE以上に努力していますが、こちらは『政治に関われない』と言い続けている気がして・・・。うーん。

2008/2/27(水) 午後 8:48 [ hajmo_rakija ] 返信する

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アラブ人に意見されるなんて日本のコケンにかかわる..。なぁ〜んて思ってるかも知れませんよぉ...
インド人であろうが、ナニ人であろうが、どんなに長く滞在しても市民権は出さないですね...というより税金も選挙も無い非民主国ですから市民である意味も大してないです。 まあ、国からお金が貰える...程度で。
国を繁栄させる...と言うよりむしろ生存にかかわる一大事で、生き延びるためには永続する恒久的な産業をもつ国造りの必要が急務であると言う事です。 アメリカも、欧州も日本も、なぁ〜んにもしなくても政府が無くても、雨は降り、大地が草木を生んでくれる訳ですから、人間が素のままでも生きていかれます。 GCC諸国では、雨も降らず土地が何も食べ物を生み出してくれない砂漠が残るだけですから。

2008/2/28(木) 午前 6:59 PINK 返信する

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でも、コケンは食べれない♪

あと、そんな日本に住んでいる私達、この記事にナルホドと頷いた後、一体何を考えるのだろう? WHAT'S NEXT? これを私個人は考え込んでしまいます。

2008/2/29(金) 午前 2:51 [ hajmo_rakija ] 返信する

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hajmo_rakijaさん、フフ...考えてみてくださいな! ^^

2008/2/29(金) 午前 6:11 PINK 返信する

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拝見させていただきました。

とても興味あります。

よろしければブログ書いてますので見に来てください。

スペースありがとうございます。 削除

2008/4/21(月) 午後 7:28 [ シュウタン ] 返信する

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シュウタンさん、いらっしゃいませ。
お楽しみ頂けましたら幸いです。

2008/4/22(火) 午前 2:38 PINK 返信する

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