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御来訪者様からのリクエストにお答えするため、 |
Triangle SP
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Spyderco Triangle sharpmaker 専用書庫です。
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当初全てやりなおそうかと思っていたが、かなり長丁場なことと、過去記事の写真が結構良かったので、 新規とリバイバルをとりまぜてやることにした。 トライアングル・シャープメーカーの古い記事に、御来訪者様の一人キノさんからコメントを頂いた。 *** このシャープナーを買おうか迷っているのですが、気になる点があります。 このシャープナーは研ぎ棒を使うのですが、いわゆるタッチアップと同じ原理のようなものなのでしょうか? それとを刃で砥石を削るように当てるわけですが刃が引っかかったり、刃こぼれなどはしないのですか? *** この御質問は、次のようにふたつに分解できるな。 1.このシャープナーは、いわゆるタッチアップと同じ原理のようなものなのでしょうか? 2.刃が引っかかったり、刃こぼれなどはしないのですか? では、1番から行ってみよう。 人の考えそれぞれだろうが、俺は「砥ぎ」と「タッチアップ」に違いは無いと思っている。 だから(俺の考えそのままぶちまければ)原理は全部同じということになる。 つまりこういうこと。 だから、俺は油砥石も水砥石も必要無いと思っている。少なくとも俺自身にとってはな。 「タッチアップばっかしやっているとどんどんナマクラになる」という人が時々居るが、 それはこういうことをするからであって、 油砥石を使おうが、水砥石を使おうが、こういうエッジの当て方をすれば、どんどんナマクラになる。 逆に、ダイヤモンドシャープナーを使おうが、セラミックシャープナーを使おうが、 このようにエッジをきっちり目視確認してグラインド面をちゃんと当てればナマクラにはならない。 これはあるサイトに載っていた「タッチアップ」のやり方の絵だ。 俺に言わせりゃ、このやり方は間違い。こんなことするからナマクラになるんだ。 やるならこうだろう。 グラインド面がきっちりシャープナーにフィットしていることを目視確認すべきだ。 なので、次の一文 「タッチアップばっかしやっているとどんどんナマクラになる」 は、 「ヘタクソな砥ぎ方ばっかしやっているとどんどんナマクラになる」 というのが正しい。 「タッチアップばっかしやっているとどんどんナマクラになる」などと発言するということは、 「私は正しい砥ぎ方も知らないヘタクソです」と公言しているのと同じだ。 次、2番行こうか。 まともにやってる限り、刃が引っかかったり、刃こぼれすることなどは絶対に無い。 トライアングル・シャープメーカーで刃を傷めるケースは次のような場合だ。 砥ぎ棒をフルに使おうとして・・・ ガツン! 実はこれ、俺もやっている。 あまりケチな考えは起こさないほうがいい。 端っこにゆとりを持ち、焦らずに砥ごう。 もうひとつは、アゴの部分まできっちり砥ごうとして・・・ ガッ! ガツン! 実はこれも一度やっている。(笑) アゴの部分は平べったいところを利用してゆっくり砥ごう。 やっぱし、最初は安物で練習するのがいいと思う。 安物のナイフを何本か買って、その中で一番気に入らないやつを練習台にするのがお勧めだ。 トライアングル・シャープメーカーの細かい使い方に関しては、 リバイバル記事を御参照頂きたい。 キノさん、こんなもんでどうでしょう?
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コメント(2)
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砥ぎで一番重要なのは慣れだ。とにかく砥げば砥ぐほど上手くなる。 不慣れなうちは、安物ナイフで練習するのがいいだろう。安物なら失敗しても惜しくない。 一回目は、製品の紹介とセッティングについて。 説明書。英文だが、読めなくても写真が多いので大体のところはつかめる。 イントロダクションDVD。よほど英語のヒアリングが得意じゃないと何を言ってるのかさっぱり判らないが、 映像だけでもある程度のことは理解できる。 これが本体。ふたを開けると、中に何やら入っている。 セラミックバー茶色(ミディアム)、セラミックバー白色(ファイン)、真鍮製安全棒。蓋とベースはプラスチックだ。 それとは別に買っておいたほうがいいと思うのがこれ。 http://www.sheffield.rgr.jp/spyderco/204D_triangle.html トライアングル・シャープメーカー・ダイヤモンド。 中空の鉄棒に人口ダイヤの破片をメッキを使ってくっつけている。 「エッジが鈍角で切れ味が悪い。もっと鋭角にしたい。エッジが欠けてしまった。 修復のためにはかなり削らないといけない。」などというときに、こいつが役に立つ。 砥ぎ棒を差し込む穴は、40度(右20度・左20度)と30度(右15度・左15度)の2種類があり、 一般的な砥ぎには40度を使うが、時にエッジに対して30度のほうを使うこともある。 そのことは説明書にも載ってない。 ではセットしよう。まず、ベースの半分が隠れるように蓋をかぶせる。 ベースにはネジ穴があるので、木製作業台に木ネジで固定しても良い。 安全棒をセット。 砥ぎ棒をセットして完了。たったこれだけだ。 ここで、これを持ってない人は「あの棒は一体どういう役割りを果たすんだろう?」と思うはずだ。 では、「あの棒」無しでやって、手元が狂ったらどうなるかやってみよう。 おおっと!親指ざっくりだ。ははは。 あっ!ブレードのあごがひっかかった。 そのまま台がバタンと倒れて、人差し指ざっくりだ。ははは。 はははじゃねーってか。 これが安全棒があると、御覧のように指をざっくりやらずに済む。 あと、俺は右利きなので、このようになるが、左利きなら当然右手で台を押さえて左手でナイフを持つことになるのは言うまでもない。
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ところで、「伝統」というものについて。 「重視する人・古いものや過去のすぐれたものの好きな人」と 「興味の無い人・むしろ新しいものや未来的なものの好きな人」に分かれるんじゃないだろうか? 俺は断然後者だ。 そこで砥石。水や油を使うものが伝統的なものと言えるだろう。 しかし現代にはセラミックシャープナーやダイヤモンドシャープナーというものがあり、それらは水や油を必要とせず、なおかつ粗砥ぎから仕上げ砥ぎまでカバーし、必要十分な切れ味を確保できる。 いまさら水や油を使う砥石が必要なのか?というのが俺の言い分だ。 では本題に移ろう。 今回と次回で包丁と汎用型ナイフをやろう。薄刃の包丁は結構簡単だ。 汎用型ナイフの刃は大体こういう形をしている。 この場合、ABCの3パートに分けて考えたほうがいい。これについては、次回。 薄刃の包丁は結構簡単。 本体がそもそも物凄い鋭角なので、エッジ部分は小さく、バックベベルなんて気にする必要も無い。 ブレードを地面に対して垂直に立てて左右のセラミック棒に交互に擦り付けるだけだ。 上から下に下ろすと同時に向こうから手前に引く。 ここから下は包丁に限らず一般論。 あまり強く押し付けることはせず、軽やかに擦ろう。 特にダイヤモンドシャープナーの場合は軽すぎるくらいに軽くやる必要がある。 さもないと、ダイヤモンドシャープナーはすぐにダメになってしまう。 スピードもあまり出さないほうがいい。 セラミック棒の端にガシッとぶつかってエッジがおしゃかってことになりかねない。 セラミック棒の向き第一段階。言わば、中粗砥ぎというところか。 第二段階。中砥ぎかな。荒っぽい作業ならここまででいい。 第三段階。前仕上げ砥ぎとでも言うかな。 第四段階。仕上げ砥ぎ。一般的にはこれで十分。荒っぽい作業には必要無い鋭さだ。 ちなみにセラミック棒についている、この溝(矢印)は、釣り針なんかを砥ぐためのものだ。 「理髪店で使ってるカミソリみたいなエッジを」と言うならスーパーファインというセラミックもあるが、 http://www.sheffield.rgr.jp/spyderco/204UF1_triangle.html これを必要とするのは一部の職業人だけじゃないだろうか? さて、先にも書いたように薄刃の包丁は本体がかなりの鋭角だ。
なので「盛り付けの際に細工に凝りたいから、もっともっと切れ味のいいペティナイフを」という向きには、 40度ではなく30度のほうでエッジをつけることもアリだろう。 刃がなまるのも早いだろうが、また砥げばいいだけの話だ。 |
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今回は汎用型ナイフを砥ごう。 前回も言ったように、ブレード全体を3パートくらいに分けて考えたほうがいい。 それから、このようにブレードを地面に対して垂直に撫で下ろすだけでいいナイフ、 すなわち図1のようなナイフは、全体の半数くらいだ。 図2のようなエッジを持つものも多々ある。 安物で精度が悪くてこうなっているものの他、わざとこういう仕様にしてるものもある。 はっきり言って、ありがたくない。 それを知らずに、駆け出しのころはこういう失敗をやっていた。 図2のようなエッジを、まともに垂直に撫で下ろすと、このような削れ方をする。 当然、刃はどんどんダメになっていく。初心者の人は注意して欲しい。 あと、安物ナイフによくあるのが、切っ先もしくは全体がこのように鈍角なもの。 これを垂直に撫で下ろしても、このような削れ方をするだけで、エッジは一向に砥がれない。 こういうものを切れ味良くしたい場合は、先にダイヤモンドで削って左20°右20°にしたほうがいい。 Aパートは包丁と同じように砥げばいいが、ただ、エッジが左右対称20°20°でない場合は、 セラミックとエッジの接点を覗き込んでぴったり合ってるかどうか確認しよう。 近視の人ほど有利。逆に遠視の人にはかなり辛い作業になるかもしれない。 Bパートは上から下におろして向こうから手前に引くと同時に若干の回転を加えよう。 切っ先が鈍角なものは、ダイヤモンドシャープナーで削って鋭角にしよう。 エッジをつけるわけじゃないから、前後に動かしてもいいし、ぐるぐる回してもいい。 むしろ大切なのは出来るだけ軽く擦り、時間をかけて削ることだ。 ゴシゴシやるとダイヤモンドシャープナーはすぐにダメになる。俺も駆け出しのころはこれで失敗した。 丁寧に左右対称各20°にしたい場合は、別売りのトライアングル・シャープメーカー・ダイヤモンドを使うか、 あるいは手持ちのダイヤモンドシャープナーをこのように使ってもいいだろう。 切っ先がほどよく薄くなったら砥ごう。短い距離なのでしゃっしゃっとひっかくような気持ちで。 切っ先をこのように細工するのがめんどくさい、なおかつ切っ先も良く切れて欲しいという人は、 安物ナイフは買わないほうがいい。ストレスがたまるだけだ。 逆に、細かい作業ではなく荒っぽい作業をする場合は、切っ先の鋭さはあまり必要ないし、
鈍角のほうが丈夫だからそのままにしておこう。 |




