テストライダーという仕事

長らく乗っていなかったら空気圧の点検を(^^)

全体表示

[ リスト ]

さて、この64合金アクスルシャフト、テストは同じくトミンモーターランドで行い、テスト車両はノーマルのK1300RR1200GS-LCの2台で行いました。
 
K1300Rにおけるテストは私のバイクのものではないものを使用。というのは、私のバイクのフロントはウェーブディスクローターが装着され相当軽量化されてハンドリングが変わってしまっているのと、フロントサスペンションにオーリンズが装着されているため。
 
ノーマル車両に対してどのように変化するかを知るために、今回のテストはノーマルのK1300Rを用意し、メカニックも手配し、結構大がかりにテストを行っています。
 
こんな感じで作業。上がノーマルのK1300R。下の写真のバイクは自分のK1300R
イメージ 1
イメージ 2
 
それではまずはK1300Rの評価から(^^)
 
今でも強烈に思い出すことが出来るのはなんと言っても第一コーナーで見せたフロントの挙動。コーナー進入時に、なんと逆操舵になる反応を示したのである。これにはぶったまげた。なぜならこのバイクのフロント周りの構造からしてありえないからなのである。
 
このバイクに乗っている人ならわかると思うけど、とにかく独特のハンドリング。「オンザレール」感覚は見事の一言なのだが、それを誰もが評価するかどうかは別問題で、乗るのにコツがいるとはまで言わないが、慣れが必要なのは事実。
 
それがどうだ。64合金アクスルシャフトを装着するだけで見事に豹変。長らくこのバイクに乗っている私でも、「え!?このバイクで逆操舵???」とたまげるほど。コーナーの進入時に文字通り、スパっと向きが変わる様はもう驚愕を通り越して「楽しい」の一言。私はノーマルの挙動があまり好きでなく、そのためにオーリンズのサスを入れたが、正直オーリンズのサスなんかいらないじゃん!と思ったほど。実際テスト車両はノーマルサスだしね。本当にアクスルシャフトでこんなに変わるとは想像すらしなかった。もうこれだけで買う価値あり。私ももっと早くこのアクスルシャフトを知っていれば、オーリンズのサスは間違いなく買わなかったなぁ。。。(T T
 
話を戻すけど、他に見られた挙動としては、まずオートバイの倒れこみが本当に自然かつ一定に。これは操安を評価するうえでは非常に大切な要件。このバイクは基本的にはその構造上、バイクが直立時とリーンしたときのフロント周りへの剛性のかかり方が大きく変わるのだが、その剛性の移行がよりスムーズになったともいえ、ライディング中、とにかく「なんで?なんで?」のオンパレード。
 
それに驚いたのはブレーキを掛けながらのコーナーの進入やS字の切りかえしの時にタイヤが潰れるわけだが、その時のタイヤの潰れ具合が非常にマイルドになり、またプロファイルの変形が安定するだけでなく、かつその変形の具合が一定になったこと。これはタイヤのテストライダーをしている自分としてはかなり驚いた。この挙動は普通には感知するのが難しいレベルなのだけど、これがなにをもたらすのかが重要なのである。
 
それでは何をもたらすのか。それはフルブレーキング時の絶対的ともいえるスタビリティーなのだ。実際私も驚いたのだが、64合金アクスルシャフトに交換して初めてK1300RABSを作動させながらコーナーに進入することが出来たのだ。これには本当にたまげた。ノーマルシャフトだと、トミンモーターランドだとABSを効かせるまでハードになかなか握りこめない。それは路面が非常にバンピーで(かなりガタガタ)、コントロール性に欠けてしまうからなのだが、この64合金アクスルシャフトを装着すると、ものすごくブレーキング時に安定するのだ。
 
実際一番バンピーなトミンモーターランドの第一コーナーでは相当ブレーキを握り込めることが出来るようになった。それまでは跳ねて握り具合をコントロールしなければならなかったのを、何にも考えずクソ握りでブレーキ操作が可能に。ABSを作動させながらのコーナー進入を可能にさせたのだが、とにかく、荒れている路面の追従性を著しく向上させる効果をもたらすのだ。また、コーナリング中にブレーキをリリースさせた時の挙動も驚くほどマイルドなのだが、何度も言うけど、これだけの性能を見せるのなら、オーリンズのサスペンションは本当に不要で、なんじゃこりゃの世界である。オーリンズサスの評価はいつかしたいと思うが、私が操安特性の変化に期待していたほどの効果はなかったと記しておきたい。
 
もう一つ顕著に見られたのは、リヤステアで旋回が可能となったこと。これはK1300Rに自分でも普段乗っている私でもたまげた。このバイクはそんなことが不可能な構造だからなのだ。
 
簡単に説明すると、リヤタイヤの空気圧が上がり、サイズも大きくなったような感覚で、今までバカみたいなフロント荷重でコーナリングをする必要もなくなり、かなりコーナリング時における自由度が増したといっても過言ではないのだ。ライン取りも容易になっただけでなく、コーナリング中の姿勢の自由度も大きくなり、大きな安心感にもつながったのだが、当たり前だけど実はこれらはすごく大切なこと。
 
何度も言うけど、ここまでハンドリングが変わる(しかも良くなる)部品もそうそうないと思う。職業ライダーとして長らくやっているが、本当に驚愕の一言なのだが、K1300Rとこれほどまでに64合金アクスルシャフトが合うとは想像もしなかったし、決して言い過ぎではなく、これ以上基本性能を上げる部品は存在しないと思う。
 
この64合金アクスルシャフトの価格は11万円。確かに安くはない。しかし、それ以上の価値があることは保証しますK1300Rにどんな部品を装着するよりも基本性能を上げる効果があるのは間違いなく、ある意味画期的と言える商品。フロントサスのリプレイス品が出ているけど、サスを買うならまずこの64合金アクスルシャフトをいれるべし。また、初心者でもその違いが分かるほどので、購入を考えている人は心配することはないと思います。
 
いやあ、本当に驚いたという言葉を何度も繰り返すしかないほどなのだが、本当に驚きました!
 
イメージ 3
 
次回はR1200GS-LCに64合金シャフトを装着した評価です(^^)
 
 
販売元のランドマスタージャパンのサイトはこちら:

この記事に

閉じる コメント(5)

顔アイコン

pittsさんがそこまで絶賛するなら、お年玉でイっちゃおうかな…^_^

2013/12/29(日) 午前 9:38 [ gkx*p ] 返信する

顔アイコン

アクスルシャフト素材の弾性率がスティールに比べてチタン合金は約半分なので、外力に抗して生じる構造物全体の変形が標準仕様の約2倍になりますから、その結果、サスペンションとタイヤの角度も含めた相対位置変化(全体的な変形:ゆがみ)の起こり方がマイルドかつ大きくなっているのでしょうね。

スティール製アクスルシャフトだと硬くて反応がダイレクトかつ変形が小さい。チタン合金だと柔らかくて変形が大きい。これらはサスペンションユニットとアクスルシャフトとホイールとタイヤの全体的な変形の起こり方でオートバイの挙動が左右されるからでしょう。そのバランスがちょうど良いところなのでしょうね。

変形速度も関係するダイナミックな現象ゆえにハンドリングが硬い印象から柔らかい印象になったと考えます。

弾性率がスティールの三分の一であるアルミ合金のものも比較してみると面白そうですね。

2013/12/30(月) 午前 8:05 [ actkts ] 返信する

試してみないとわからないところではありますが、走行中にサスペンションが動く量はcmの単位ですよね。一方弾性係数変化によるシャフトのしなりの増減は大きくてもコンマ何ミリの世界だと思うんですよね。その何cmのストロークの特性そのものを根本的に改善しようとしてるサスペンションより、コンマ何ミリのしなりの増加の方が驚くほど効果があったというのが、これまた意外ですね。

2014/1/1(水) 午後 3:40 [ gsf**s ] 返信する

でも、ランドマスター社の製品の意外さはこんなもんじゃないですからね。パワーネットなんて、本来の使い方じゃないですが、自転車のクランクやハンドルポストにほんの10cm四方程度のネットを巻いて走ると明らかな空気抵抗の軽減が感じられ、平均速度が何キロも上がったってレポートが寄せられてます。

2014/1/1(水) 午後 3:46 [ gsf**s ] 返信する

これも、ハンドルポストやクランクの空気抵抗より体の空気抵抗の方が何十倍あるいは何百倍も大きいはずなのに、自転車の一部にネットを3枚ほど巻いただけで空気抵抗の減少を感じたということでした。
これも、サスペンションのストロークは何cmもしてるのに、その何百分の一の量しかないシャフトのしなり量を変えた方が効果が感じられたという今回のシャフトの感覚と似てますね。
私はこの空気抵抗軽減の効果になんとかこじつけでも良いから論理的説明ができないかと考えたんですが、わかりませんでした。actktsさん、何か説明のつけようがあるか考えてみていただけませんか?

2014/1/1(水) 午後 3:58 [ gsf**s ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(0)


.


みんなの更新記事