テストライダーという仕事

長らく乗っていなかったら空気圧の点検を(^^)

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「官能試験」について

ftr250spさんから大変面白い(?)質問がありましたので、お返事申し上げます。質問内容は「「官能特性」って、うまくコーナリングできた時の気持ちい〜感じのことでしょうか?」です。


いや〜、面白くて足をバタバタさせて笑っちゃいました(^^; でも、よく考えてみると、「官能特性」って思いっきり業界用語だと思います。失礼致しました・・・m( )m

オートバイやタイヤのテストをする場合、性能試験と言うふうにはあまり表現せず、「官能テスト」、「官能試験」、「官能評価」などと呼んだりしています。これは4輪のテストでも同じ言葉が使われています。

それでは、なぜ「官能」と言う言葉が使われているのでしょうか。別にうーんと昔のテストライダーが○○○○書院のファンだったとかいうことでもありません(笑)。

これは人間が持っている五官(ごかん)の官から来ています。五官とは五つの器官(目、鼻、下、耳、皮膚)を指しています。

要するに、オートバイやタイヤの性能自体が、結局どのように人間(ライダー)に最終的に感じられるかということに重点が置かれているためと言っていいでしょう。

特にこの官能試験は、オートバイと言う2輪走行による特性が大きいため、まだまだ2輪では大変重要視されており、現在は4輪の世界ではかなりの部分でシュミレーターが実走行試験の代わりを行っているに対して、2輪ではまだまだテストライダーによる実走行(官能試験)による判定が行われているのです。

官能試験の詳細は企業秘密なので書くことは出来ませんが、かなり細かな点までテスト項目は及び、数十項目にも及びます。評価の仕方は各メーカー違いますが、5段階から10段階ぐらいにわかれて評価がされますので、相当細かな点まで評価されることになります。

また、タイヤがOEとして採用されるかどうかにおいても、オートバイメーカーの厳しい官能試験に合格しなければなりません。メーカーによっても若干違いますが、最終的に複数のテストライダーが全て項目において、基準の段階をクリアしないと採用されません。

そのため、タイヤメーカーのテストライダーとオートバイメーカーのテストライダーの「感性」が一致していないといけないのですが、まあ、そこはお互い「テストライダー」なので、ほとんど問題になることはなく、お互いの判定基準については一度お互い同じ製品をテストをし、お互いの評価を「すりあわせ」をするだけで2回目からは「あ・うん」の呼吸でオートバイメーカーのテストライダーが意図するところの製品を作ることが出来るようになります。

こうして厳しい「官能試験」をパスしたものだけが、日の目を見ることになるのですが、OEタイヤでオートバイメーカーの官能特性に対応するために10回以上細かな仕様変更をしたり、開発に2年以上かかったりと、裏方では「官能特性」をめぐり、様々な涙と笑いのドラマがあるのです(笑)。

つまり、官能特性とはftr250spさんが疑問をもたれたように如何に「気持ちい〜感じ」と言うことといってもいいかもしれません(笑)。どんなにハイパワーなオートバイでも、どんなにハイグリップであっても、乗りにくかったら意味がないですから。そういった意味でもMotoGPマシンも如何に「乗りやすいか」が開発の重要なポイントとなっており、信じられないかも知れませんが、街乗り出来るぐらい乗りやすくなっています。

オートバイが2つのタイヤで走行する以上、どんなにシュミレーション技術が発達しても、「官能特性」を重要視するテストはなくならないと言っていいでしょう

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