テストライダーという仕事

長らく乗っていなかったら空気圧の点検を(^^)

タイヤ評価

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今回はいよいよコーナリング編です(^^)

このタイヤの一番の特徴はリヤタイヤのプロファイルと言っても過言ではない。このプロファイルによくフロントタイヤを合わせられたと感心するぐらいなのだ。

どういうことかというと、リヤタイヤはバンクすればするほど安定が増すようなプロファイルと構造になっているということ。厳密にいえば、構造というより、このタイヤの金型からそう成型しているということ。

そのタイヤが生み出すバンク角は他のツーリングタイヤとは一線を引くほどだ。

ずっと前にも書いたのだけど、私はかなりリーンアングルは深い。どのぐらい深いかというと、ZX−10のセンタースタンドが接地するほど深い。同じバイクに乗っている人は分かると思うけど、相当なバンク角である。

しかし、このPilot Road 2、そこまでやってもリヤタイヤはトレッドの端まで接することがないのだ。これにはたまげた。コースで走行した時もリーンウイズでフルバンクさせても端までいくことはなかった。

フルバンク時にかなり余裕のあるタイヤともいえるのだが、バンクさせればさせるほど安定感が増すようなフィーリングが得られるタイヤともいえる。同じミシュランからPilot Powerが出ているが、こちらと同じような操安特性と言ってもいい。このフィーリングがツーリングカテゴリーのタイヤで得られるのはすごく珍しいし、ミシュランの「やる気」が感じられる。

もう一つの特徴は、評価(2)の記事でも書いたけど、そのバイアス的な特性。これが楽チンなんだな。トラクションを意識的にかけなくても、オートバイを傾けるだけでグイグイ曲がっていこうとするのはある意味いい加減に乗っていても旋回性を発揮するので本当に楽。特に2人乗りしているときなんかスロットルワークに気を使うのだけど、Pilot Road 2はかなりきついターンやコーナリングでもくるくると回れちゃうのは特筆に値する。まさに「ツーリングタイヤ」である。

バンクさせればさせるほど安定すると書いたけど、じつはちょっと落とし穴がある。それはこのタイヤ剛性ゆえんなんだけど、センターばかり摩耗が進んでしまうと、リーンさせた時に急激に倒れこむような挙動を起こしやすいということ。

これはどういうことかというと、そのプロファイル(形状)とPilot Road 2独特のケース剛性が関係してくるのだけど、摩耗が進むとプロファイルの形状変化が大きくなるということ。普通のタイヤは適度にたわんでくれるので、ある程度ではあるが、タイヤの形状が変わってもタイヤ全体がたわむことによって、いびつなプロファイルとなりつつあるタイヤをカバーするのだけど、このPilot Road 2は剛性がありすぎるため、もろにプロファイルの形状変化が操安特性に出てしまうのである。

私も峠ばかり走っているわけでもないので、センターの摩耗が進んできているのだけど、7000kmではあるが、リヤタイヤのプロファイルが変わってきてしまっていることに起因する操安特性の変化が顕著になってきており、そろそろタイヤを交換することを考え中なほど。もったいないと言えばもったいないけど、どっちにしろ半年後には交換だろうから、我慢するのも馬鹿らしいし、いろいろとタイヤも試してみたいからね(^^)

Pilot Road 2はの評価は以上となりますが、BT-021はこれからのツーリングタイヤの基礎となりそうな予感を感じさせる構造のタイヤだったけど、Pilot Raod 2は「オールマイティーなタイヤなんかないよ」いわんばかりのタイヤ。特定の性能に特化させたミシュランの決断は偉いと思う。

そろそろタイヤ交換を考えているのだけど、候補はピレリーのDiablo Rosso。 ここ数年、欧州ではかなり評判を上げてきているし楽しみ。でもピレリーってカタログにもHPにタイヤ外径などの情報を記載していないんだよね。なんでだろ?

まだまだバイクシーズンが続きますが、タイヤの空気圧は最低でも1か月に1度はしてくださいね(^^)

このタイヤは非常に耐摩耗性に優れていると言えるタイヤ。かなりハードに乗っても10000kmはもつと思う。

現在私は7000kmほど走行したが、フロントタイヤはこのままだと10000kmは行きそう。リヤはもう少し行けそうだ。

このZX-10に装着したことで、考慮しなければならない点が2点ある。実はこの7000kmという走行距離、半分近く二人乗りで達成している点と、リヤを従来の160サイズではなく、170サイズにした点。これはどういうことかというと、外径がかなり大きくなっているというのがポイント。実は160サイズは外形が小さく、ZX-10の現在のフロントサスペンションのセッティングだとディメンション的に厳しいことが予想されたので、不本意ながらトレッド幅の大きい170サイズを選んだのだが、この170サイズ、スペックより大きいのではないかと思わせるほどリヤタイヤが大きく感じる。

実際、ハイビームにしてもかなり下方向を照らすようになったほどで、これは意外であった。ちなみにスペック値では160サイズと170サイズでは10mmも差がある。

つまり、リヤの外径が大きくなったため、フロントをプッシュする形となっており、より大きな荷重がフロントタイヤにかかっているということなのである。そんな中でのフロントタイヤ7000kmは非常に立派だ。

恐らく160サイズにしていれば余裕でフロントは10000kmは行くだろうし、いつも一人で乗るライダーならさらに距離が伸びると推測される。BT-021の名誉のために言うけど、あのグリップで4000kmは逆に立派。プロダクションレースタイヤに匹敵するグリップで4000kmというは凄い。

グリップで気になる点と言えば、ドライでもそうなのだが、滑った時にコンパウンドの硬さが気になる点。これはあくまでも「比較」として評価した場合なので、「ダメ」ということではないので、その辺は勘違いしないでね(^^)

過渡特性の評価の中に含まれるのだけど、そういう点においては、普通の硬さのコンパウンドに比べてマイナス0.5ポイントといった感じではあるが、一般的にこれが感知できるかは疑問のレベルなので、通常の使用方法では問題は全くなしです(^^) 普通は滑るような乗り方はしないでしょ(笑)

センターとショルダーに2種類のコンパウンドが使用されてはいるけれど、BT-021同様、まあ、センター部分がショルダーより1000km程度もつかどうかというレベルだと思う。これは最近では人気の傾向で、よく売れるらしい。営業やマーケティングサイドからは、我々開発部隊にこの仕様のタイヤの開発を求められることが多いのだが、個人的にはいいタイヤだとおもう。だって1000kmとはいえ、寿命が長くなるのはいいことだしね。プロファイルの変化を抑えることができるし、少しでも溝が深ければそれだけ安全だし。これからもずっとこの手のタイヤは増えていくと思う。

今日はこの辺で。次回はコーナリング編です(^^)

(続く)

さあ、おまたせ!皆さんが気になるグリップ力です(笑)。タイヤ選びと言えば、ライダーとしてはグリップが気になるところ!

まずは結論。。。BT-021と比較してだけど、絶対的なグリップはBT-021の方が上。これは間違いない。でもBT-021はツーリングタイヤのカテゴリーとは思えないほどのグリップ力を発揮しているし、実際私はフロントタイヤは4000kmでスリップサインが出そうになった。ライフは短かったけど、あのグリップなら納得ではあるけど、もうちょっと持ってほしかったな。あまりにもクレームが多かったようで、現在は対策品が出ているけど、きになるところかな。

BT-021が上と言っても、Pilot Road 2の性能をフルに発揮するには相当の技量が必要。いつも言っていることなのだけど、国際A級でもその性能を公道でフルに発揮するするのは困難というか、危険な領域になることは理解してください。具体的にどのぐらい凄いグリップを発揮しているか例をあげましょう。

実は先日、関係者から聞いた話なのだけど、ちょっと話題になったことがあった。それは雑誌などでよくインプレッションなどをしているプロライダーがBT-021を装着したドノーマルのZRX1200で、筑波で1分5秒のタイムをマークしたという。こりゃすごい。筑波を走ったことがある人は分かると思うけど、簡単に出せるタイムではない。しかも、タイヤは「ツーリングタイヤ」だ。いかにグリップが凄いか分かってもらえると思う。

それほどのグリップ力を発揮しているのである。Pilot Road 2が若干グリップ力が落ちると言っても、全く問題のないレベルなのはおわかりになっていただけると思う。グリップ力うんぬんという人は筑波で1分5秒を出してから言ってね(笑)。

先の記事でも触れたけど、ケース剛性も硬いけど、コンパウンドも硬めの仕様になっています。BT-021同様、センター部分とショルダー部分のコンパウンドを変えている構造を採用しているけど、ほとんどその差異を感じることは出来ない。BT-021は若干その差異を感じることは出来たけど。ただ、コンパウンドが硬めと言っても、それがネガティブに出ることはないので心配はいらないかな。

ただ、コンパウンドの特性として、冬季にタイヤの温まり方が非常にわかりずらいのが特徴。わかりずらいだけでなく、実際タイヤがそんなに温まらない傾向のコンパウンドを採用している。わざとやっているわけではないが、これは耐摩耗性を重視したコンパウンドを採用した結果のためと推測される。

温まりにくい傾向にあるタイヤではあるが、実際に私はマイナス2度(ドライ)と2度(ウエット)で走行しているが、全く問題なし。というより、気温が低い時のグリップ力は逆に特筆するレベル。最初はなかなかタイヤが温まるのを感じることができなかったので不安だったのだが、実グリップはまったく問題ないレベルなのにはちょっと驚いたかな。

実は土砂降りの中、コースで走行(!)したのだが、グリップ力に不足はないレベル。滑り出しも非常にわかりやすく、フルブレーキングでリヤタイヤが流れても非常にコントローラブル。タイヤが流れてもグリップしようとするタイヤの動きは秀逸かつ安心。

ただ、硬めのコンパウンド採用していることと、タイヤのパターンにも起因しているのだけど、コースで走行した時の評価となるのだけど、ウエット時のリヤタイヤの接地感が若干低いのがちょっと気になった。もうちょっと接地感があるといいと感じたけど、コースでの話だし、ウエットとはいえ、相当ハイレベルで走行しているので、普通に走る分にはもちろんのこと、一般道路での使用に関しては必要十分な接地感を生み出しています(^^)。筑波を1分5秒で走れる人だけが気にしてね(笑)←こればっかり(笑)

ちょっと長くなってきたので今日はこの辺で。次回はグリップ&コンパウンド続編です(^^)

(続く)

実は中・低速域でのハンドリングでも「ミシュラン・マジック」が見られるのだ。

それは「キャンバースラストによる旋回」。平たく言うと、バイアスタイヤ的なハンドリングになっているのだ。これはどういうことかというと、タイヤにトラクションがかかっていなくとも、オートバイがリーン(傾くこと)することだけによって旋回特性を発揮するというもの。対してラジアルタイヤはタイヤにトラクションをかけ、スリップアングルを発生させることによってコーナリングフォースを発生し、旋回性を高めている。

近年のラジアルタイヤは100%「ラジアル構造」のものは少なく、セミラジアル的な構造になっているものが多い。きちんと規定もあって、ラジアル構造と謳うには、角度をミニマム70度までなっている。それ以上になるとバイアスタイヤとなるのだが、恐らくこのPilot Road 2、ギリギリのラインでの仕様になっていると推測している。捕捉になるけど、Pilot Road 2の場合、どちらかというとフロントタイヤの方がバイアス的。

説明が多くなったが、上記の仕様になっているため、とにかくハンドリングが非常にニュートラル。コーナリング時に、トラクションを意識してかけなくてもクルクル曲がること曲がること。これは非常にある意味楽である。なにせバイクを傾ければグイグイ曲がっていくのだから。

長らくこの仕事をしている私も、さすがに唸った。まさに「ミシュラン・マジック」なのである。

ミシュランは恐らく、ソフトな構造が主流となりつつある業界に喝を入れたかったのかも。ここまでハードな構造は他社も驚いたはずだ。

Pilot Road 2が発売されたとき、従来のPilot Roadが併売されると聞いて、「なんで?」と思ったが、Pilot Road 2を装着してみてその理由に納得。これらのタイヤは全く違う方向性で作られたタイヤと言ってもよく、ツーリングカテゴリーでこの2つのタイヤを揃えたミシュランには拍手したい。タイヤにオールマイティーさを求めるライダーが多いけど、それってかなりタイヤメーカーにとっては困難なこと。かといってコストがかかるから、細かくラインアップを増やすわけにはいかないので難しいのだけど、このPilot Road 2のは業界に1石を投じたかも(^^)

アウトバーン(日本は高速道路ね)を使ってどどーんと移動をしたいライダーには最高のタイヤ。二人乗りしていてもあの軽快なハンドリングはやはり素晴らしいの一言。高速域でのハンドリングの自由度が高いのでなにより安心感がある。低速域でのニュートラルなハンドリングも本当に楽ちん。「二人乗りがこんなに楽だなんて」という声が聞きたくて開発されたタイヤともいえる。

高速道路&タンデムメインのライダーには、Pilot Road 2、そうでない全体的にソフト(ちなみにPilot Roadの方は逆にかなりソフトよりの構造)でまったりとしたハンドリングで、トラクションをかけて乗るのが好きなライダーはPilot Roadを選択することになるかな(^^)

しかし、何度も言うけど、このタイヤ本当に硬い。。。慣れることがないぐらいハードで、毎回バイクに乗るたびにその硬さが気になるほど。

このタイヤを選んだ場合、サスペンションセッティングは必須。これは重要。Pilot Road 2の性能をフルに発揮するには必ずサスペンションのセッティングをしてくださいね。

愛車ZX-10のリヤサスにはオーリンズが入っているのだけど、残念ながらコンプレッション側の調整が出来ないんだなー(T T) イニシャルとテンション(伸び側ね)だけの調整機能しかないんだけど、コンプレッション機能があるバイクは是非調整してほしい。そういえば、最近はテンションって言わないな。リバウンドというようになったけど(笑)。

フロントサスペンションはZX-10には調整機能は全くないのだけど、イニシャルアジャスターを装着したので、私はこちらで対処しました。でも基本的にはフロントもリヤもコンプレッション機能(減衰力調整機能の方ね)で調整するのがいい結果にはなると感じています。いろいろと試してくださいね。

個人的には、高速道路の移動や二人乗りが多い私としても、このハードさはちょっとと思ってしまうかな。個人の好みの問題なのだけどね。ZX-10ではなくて、先に書いた通り、もっとサスペンションの機能が高いバイクだったらもうちょっと乗り心地は良くなるとは思うけど(^^)

今日は長くなってきたのでこの辺で。次回はグリップ編です(^^)

(続く)

おまたせいたしました。。。パイロット・ロード2のタイヤ評価です(^^) 実は装着してしばらくたってしまってはいるのだが、距離にして7000km、マイナス2度からプラス36度の気温でテスト出来ているし、ウエットはもちろんのこと、ウエーブディスクローターの装着にともなって、コースでも走行しているので、かなり総合的にタイヤ評価ができると思います。

このタイヤを装着して感じたのは、ミシュランのタイヤに対するポリシーの深さ。これを実感せざるを得なかった。とにかく「なるほど!」の連続なのだ。

まず、このタイヤに関して突出している点は、「特異」という言葉がピッタリなぐらいハードなケース剛性となっている点。コンパウンドも従来のものとは違ったものが使われており、こちらもハードなコンパウンドになっている。特にケース剛性をここまでハードにしているタイヤは近年、そうそうない。

しかし、ミシュランはこのタイヤの開発に当たり、ある目的のためにあえてここまでハードにしているのである。それはなにか。

ズバリ、「高速域における軽快性」である。これは逆にヨーロッパのメーカーならではの発想ではあるが、このPilot Road 2、高速道路でのハンドリングは他のタイヤとは一線を引くほどの性質を見せるのだ。私はこのハンドリングを「ハイウエイ・ダンサー」と名付けた(笑)。

Pilot Road 2の高速道路におけるハンドリングの軽いこと。100km/hで走行しているとは思えないほどの軽快性を見せるのだ。当たり前ではあるが、速度が上がれば上がるほど直進性が高まるわけであるが、Pilot Road 2は非常に低速域〜高速域でのハンドリングの差異が少ない仕様になっているのだ。

私は高速道路の使用が多く、多い時には1か月に2000km近く使用するときがある。二人乗りも多い。以前は高速道路の走行には非常に神経を使わざるを得なかった。というのは、走行していて路面に異物落ちているのを発見した時、それをよけるのにボディアクションを使わないと、よけられなかったからである。

それがちょっと入力してやるだけで、スッとラインを変えることができるのだ。これには驚いた。二人乗りしていてもこれは同じで、これだけでもタイヤ交換をしてよかったと思ったほどである。ただ、直進性がある程度犠牲になっているも事実。

どっしりしたハンドリングとは言い難く、高速道路でまったりと走りたいライダーには逆に神経は使うかも。軽すぎるハンドリングとも評価できるし、意識していないとフラフラする感覚でもある。

ミシュランの名誉のために言っておくけど、このタイヤは別に日本の高速道路で走ることを前提に作られたのではないということ。ヨーロッパの高速道路やアウトバーンをガッツーン!と走ることを前提に作られているので、100km/h程度の日本の高速道路では、ちょっと直進性が失われる感じがするということなのである。

ただ、副産物的なメリットとして燃費の向上があげられるかな。このタイヤを装着すると間違いなく燃費が上がります。私は高速道路でどうしても越えられなかった20km/Lを簡単に達成。しかも2人乗りで。これはタイヤ構造に起因するものなんだけど、コンパウンドの転がり抵抗値やタイヤそのもの重量が影響しています(^^)

しかし、ミシュランの凄いところは、高速域のハンドリングを目指しただけでこのタイヤ構造にしたのではないところ。実は低速域でのとあるハンドリングの確立を目指して開発をされているのである。

ちょっと長くなってきたので今日はこの辺で(^^)

(続く)


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