テストライダーという仕事

長らく乗っていなかったら空気圧の点検を(^^)

タイヤ評価

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BT-021タイヤ評価(2)

ギャップ吸収性は高速道路などのつなぎ目を乗り越えたときだけでなく、コーナリング中に思わずアクセル操作をラフにしてしまったときなんかでもその効果を発揮し、少しぐらいのラフ操作ならタイヤが負けることなく、そのままスタビリティー(安定性)を維持し、かつグリップし続ける。ラフな操作によって発生する挙動に実にスムーズに対応するタイヤと言ってもいい。

また、コーナリング中にスピード調整をするためにリヤブレーキを使用した時も非常にスムーズで、結構ラフにブレーキ操作を行ってもリヤタイヤがその挙動を乱さずに踏んばるのはこのタイヤの素晴らしい点。

これらの感覚は非常に新しく、これからのタイヤづくりの方向性が今までとは違ってくることを予感させるぐらい、完成度の高いタイヤではないだろうか。

話を少し戻すけど、フロントタイヤが生み出すハンドリングも非常に秀逸。私が乗っているZX-10のフロントサスペンションはソフトに設定してあるため動きが大きすぎるきらいがあるのだが、それでもコーナリング中に見せる安定性には正直驚いた。このフロントサスペンションセッティングでこれだけの安定性を見せるのはちょっと他のタイヤでは難しいのではないかというほど高いレベルでスタビリティーを確保している。

フロントタイヤの場合、コーナリング進入時における挙動が非常にニュートラル。ブレーキを引きずりながら進入し、コーナリング中にブレーキをリリースしても変にステアリングが切れ込むようなこともない。

また、フロントタイヤを中心としたコーナリング中のラインの自由度も高いのも特徴。たとえば、急な下り坂のコーナーで、アクセル全閉状態でフロントにかなりの荷重をかけた状態で旋回しても狙ったライン通りにトレースする。

これは横方向に対する捻じれに対する剛性力がよく設計されていることに起因しており、フルバンク時に強い負荷をかけた状態でも接地面が安定した状態で確保されるように設計されているのだ。

SSのバイクでフロントサスペンションをハードに設定してある場合などで、峠などで相当にハードに走る場合は、ちょっとフロントタイヤの動きが大きいと感じる可能性がある場合もあると推測するが、その場合は空気圧を少し上げてみるのもいいかも。私は実際に一度フロントタイヤの空気圧を標準空気圧より+0.2kgほど上げて挙動の違いを見てみたが、思ってみた通りの挙動を見せた。まあ、でも標準空気圧でゆっくり走っても問題ないはずなので、ゆっくり走ってね(笑)

おそらくどんなオートバイにこのタイヤを装着しても間違いなくニュートラルなハンドリングを確保できると思われる操案特性を見せたのは評価できる。

さて、肝心の気になるグリップ力についての評価は次回です(^^)

BT-021タイヤ評価(1)

ホイール交換に伴って新しく装着したBT-021。2000km程走行したのだけど、さまざまな気象条件で走れたのでかなり正確なタイヤ評価になっているかと思います。実は自分のバイクに日本製のタイヤを装着するのはなんと20年ぶり。そういう意味でも楽しみにしていました。それではプロのインプレッションをお楽しみください(^^)

気象条件&路面状況:

5度(ドライ、ハーフウエット、ウエット)
15度(ドライ)
28度(ドライ)

空気圧:

ZX-10指定空気圧(FR:2.5kg/cm2、RR:2.9kg/cm2)


テスト初日は当然タイヤは新品。当日は気温が低く、5度。雨は降っていなかったが、路面も濡れている最悪の状態。峠に向かうまでに約60km走行。それから峠で走行した。

まず走り出して驚いたのは、そのグリップ力。「これ、ツーリングタイヤのグリップじゃねえよ」と思わずヘルメットの中で唸ってしまうほどのグリップ力を見せた。

気温も低く、路面も濡れているし、タイヤも新しいので峠に入ってからはゆっくり走行したが、それでもその高いグリップ力には本当に驚いた。タイヤの温まり方も相当早く、ミシュランのPilot Roadもかなり早かったが、BT-021 も特筆もの。普通に走っていても簡単に温まるレベルで、気温5度でこの温まり方はこのクラスのタイヤとしては恐らく最高レベル。トレッドパターンが温まりを促進している部分もあるが、それ以上にコンパウンドそのものが新しいと感じた。これだけのグリップを確保しながらこの温まりの早さを見せるのは見事である。

峠に入ると、ところどころドライ路面になっていたので、ウエットと比較することができたのだが、ウエット路面でのグリップはかなりのもの。気温5度&ウエットでも不安なく走行出来たのはツーリングタイヤとしては100点満点のレベル。特にウエット時とドライ時の路面から伝わる情報量の差があまりなかったのはかなり秀逸。言うまでもなく、ウエット時に路面からの情報がタイヤを通して多く得られるというのは非常に大切かつ安全。

このタイヤで特筆する点がある。それはケース剛性とトレッド剛性の絶妙なコーディネーション。BT-021の特性の素晴らしさはまさにこの一言に尽きると言い切れるほど。

ケース剛性は非常に高いのだが、トレッドを形成する部分、つまりケーシングの上にトレッド面が乗っかっているのだが、そのトレッド面とケーシング部の接着部分のコンパウンド(ゴム)剛性が絶妙なコーディネーションを生み出しているのだ。

もう少し詳しく説明すると、ブリジストンのHPでも記述されているが、この製造手法をブリジストンはCAP&BASEと呼んでいるが、これは特に珍しい手法ではなく、言い方は違うがどのメーカーも似たような方法でタイヤを作ってはいる。しかし、BT-021の場合、そのコンセプトを追求するために、まさに気が遠くなるようなテストを繰り返したに違いない。おそらく20種類ぐらいのコンビネーションを延々とテストしたと推測する。2年近く理想のタイヤ特性を追求するためにテストに時間をかけたと思う。このコーディネーションを完成させたエンジニアとテストライダーには賞賛の拍手を送りたい。

この絶妙なコーディネーションはあらゆるアドヴァンテージを生み出しており、その筆頭に挙げられるのが、ギャップ吸収性である。堅牢なケース剛性と相反するショック吸収性を両立させるのは大変難しいのだが、BT-021はこれを非常に高いレベルで完成させているのだ。

もう少し掘り下げて分析すると、フロントタイヤのケース剛性とリヤタイヤのケース剛性の違いにも特徴を感じることができる。FRとRRタイヤ剛性は違いすぎてもいけないのだが、ギリギリのラインでその剛性力をバランスさせているのだ。どういうことかというと、リヤタイヤの剛性に比べて、若干ではあるが、フロントタイヤの剛性を弱めに設定しているのだ。そうすることによって、実にニュートラルなハンドリングを実現さえており、コーナリング時の自由度確保にも一役買っている。あ、弱めといっても、弱いわけではないのでご安心を。SSでガンガン走っても十分な剛性は確保されています(^^)

つまり、ケース剛性とトレッド剛性の絶妙なコーディネーションと、前後のケース剛性バランスによって素晴らしいギャップ吸収性とハンドリングを実現させているのがBT-021なのである。

補足になるが、リヤタイヤの剛性は間違いなくミシュランのPilot Roadより上。まあ、Pilot Roadは昔のタイヤなので一概に比較はできないし、あくまでの比較論だし、Pilot Roadが剛性不足というわけでもない。でも、こうなったらPilot Road 2と比較してみたくなったな(^^)

ちょっと長くなってきたので今日はこの辺まで。次の記事ではハンドリング&グリップについての評価です(^^)

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