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さて、巷に出回っているクロモリ・アクスルシャフト。ボルトの記事でも触れたが、硬さもあり、剛性も非常に高い。重量は非常に重く、R1200GS-LCの場合、ノーマルシャフト364g、64合金シャフト330gに対して、クロモリ製は422gである。K1300Rの場合、ノーマルシャフトが458g、64合金シャフトが345g、そしてクロモリ製は574gとなる。
比重からすると64合金はクロモリより40%下げることが可能なのだが、重量差がないのは、64合金シャフトの肉厚の関係のため。そう、ランドマスター社は数多くの試行錯誤を経て、軽量化より、肉厚にすることによる基本性能の向上に重点を置いたのである。これは本当に評価できること。軽さを売りにするならいくらでも軽くすることはできるし、そうではなくてハンドリングがベストに近くなるような重さを探り出そうとした姿勢は素晴らしいと思う。巷にはいい加減な商品があふれているが、ここまで試作品にお金をかけるというのはすごいこと。話を聞いたのだが、試作品だけでもたまげるほどの金額がかかるのだ。
ランドマスター社の社長さんが私にポツリと話をしたことがあった。「チタンアクスルシャフトもチタンボルトも、バイクをこよなく愛し、より高いレベルの走りを目指す人たちのために作っているのであって、決して利益優先でやっているのでは無いと言うこと。利益を考えるならば、10万円そこそこでアクスルシャフトは作れないし、汎用性のないボルトをあの価格では提供できない。ある人から、『自分の求めるものが、ここに全てあった』、そう言われたときに、自分がやっていたことは間違いではなかったんだと。」
なんて真面目な社長さんなんだろうと、不真面目な私は思ったのだが、確かにそうだ。この価格帯で64合金アクスルシャフトを販売しているところはまずないと思う。試作品を作るにしても相当なお金がかかるし、「気持ち」がなければやっていけないと思う。
ちょっと、話がそれたが、テストライダーとしての私としては、クロモリ・アクスルシャフトの、この硬さ、重さがどう操安に影響するかが興味深いところであり、R1200GS-LCに装着し、テストはノーマル、64合金、クロモリの順でテストを行いました(^^)
これが今回テストしたクロモリ・アクスルシャフトである。
実際見てみると真っ黒。。。(笑) でも、真っ黒なシャフトも意外にカッコいいかな(^^)
まずコースインしてトミンモーターランドの第一コーナー。今までのようにブレーキを開始すると、うわっ、なんじゃこのフロントの暴れ具合。。。 ガタガタ揺れだすという表現がぴったりの挙動で、しかも、驚いたのは制動距離が伸びたこと。同じブレーキングポイントで開始するのだけど、64合金やノーマルシャフトに比べて確実に伸びているのである。
おまけに、ギャップ吸収が悪すぎで、とにかくブレーキングしずらく、トミンモーターランドの荒れた路面だと、本当にハンドリングはガタガタなのだ。その影響がもろにフロントサスペンションに影響し、結果、とにかく乗っていてピッチモーションが非常に大きく、乗りづらいこと。あまりにもピッチモーションが大きくて、姿勢が安定しないのだ。
コーナリングも極めて不自然なハンドリングになり、かなりのアンダーステアに。おまけに旋回中常にイン側にタイヤが常に切れ込もうとする挙動が止まらず、かなりコーナリングは厳しい状態に。これはちょっといただけない挙動である。
また、コーナリング中にブレーキをリリースすると、一気にイン側にタイヤが切れ込もうとするのだが、これは完全にNGレベルの切れ込み方。オートバイメーカーとしても、タイヤメーカーとしても受け付けることが出来ないレベルの挙動と言ってもいい。正直このアクスルシャフトは使いたくない。。。というか、使ったら危ないだろとも思うほど。
私はこういう商品が販売されているとは全く知らず、ランドマスターの社長さんから聞いて初めて知ったのだが、こんなものが販売されているとは。。。価格は1万円ちょっとで買えるとのことで、ノーマルのシャフトがいくらするかわからないけど、買うならノーマルにしようぜ、と言わなきゃいけないほど、ちょっと酷いレベルである。
あんまりにも酷いので販売元を見てみると。。。うわっ、怪しい〜(^^;買った人のコメントで、これを装着したら「タイムが10秒縮まった」だって。。。どんなタイムの縮まり方だよ(笑)。いや、まてよ。このシャフトを装着したらこのpitts_driver、マルケスより速く走れるってことか!?いいぞ(笑)!あとは、「スタンドを外した瞬間から軽さを感じる」とかあったけど、本当かよ〜(笑)。このシャフト、ノーマルより重いんですけど。もう怪しさ全開である。
あと、ちょっときになったのは、この商品、「特許申請中」とあるのだが、なぜかその申請番号が同じサイトに掲載されているチェーンアジャスターと同じなのである。そんなことあるのかな?特許に詳しい人、説明求む。
余談になるけど、このメーカーからK1300Rのクロモリ・シャフトも取り寄せていたのだけど、ネジの部分が不良品で装着することが出来ないので返品したら、なんとネジの部分を切り直して再送してきたのだが、新品送ってこいよな。。。それだけでこの会社の品質に対する考え方がわかるというもの。こんなもの恐ろしくて使うことが出来ず当然ゴミ箱行き。
「安物買いの銭失い」の典型的な例でした。
今回のテスト結果はあくまでもR1200GS-LCに装着したものであり、他の機種に装着した場合同じような結果になるかどうかは不明なので、その辺は理解していただければと思います。
64合金アクスルシャフト販売元のランドマスタージャパンのサイトはこちら:
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K1300R
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さて、操安評価の続きです(^^)
これはK1300Rに64合金アクスルシャフトを装着したときと同様に、ブレーキを掛けながらのコーナーの進入やS字の切りかえしの時にハイレベルでのスタビリティーを見せたのだが、これは経験しないとわからないほどの違いを見せるのだ。
フルブレーキング時の絶対的ともいえるスタビリティーもK1300Rで見られたようにすさまじく、ABSを作動させながらコーナーに進入することが出来たのだ。これにも本当にたまげた。ノーマルシャフトだと、トミンモーターランドだと、コーナーによっては本当に路面がガタガタでバンピーなため、コントロール性にかけてしまうため、ABSを効かせるまでハードになかなか握りこめないのだが、この64合金アクスルシャフトを装着すると、本当にブレーキング時に安定するのだ。
一番バンピーなトミンモーターランドの第一コーナーでは、相当にブレーキを握り込めることが出来るようになり、それまでは跳ねて握り具合をコントロールしなければならなかったのを、何にも考えずこれまたクソ握りでブレーキ操作が可能に。
とにかく、荒れている路面の追従性を格段に向上させる効果をもたらすのだ。また、コーナリング中にブレーキをリリースさせた時の挙動も驚くほどマイルド。どんな入力にも優しく応えてくれる奥の深さがあるといってよい製品である。
これまた余談になるのだが、R1200GSのABSはかなり秀逸。なんでこのABSをK1300Rにつけてくれなかったの?と思うほどよくできている。
まず、前後連動システムなんだけど、K1300Rはとにかく少しでもフロントブレーキをかけるとすぐにリヤと連動し、しかもリヤブレーキペダルが重いっきり上がってくるのである。ブレーキペダルの高さがブレーキ操作中に上がるのはかなり乗りづらいし、フロントブレーキだけを使いたいときにリヤがすぐにかかるのは細かな操作をしたいときはやっぱり困る。オーバーライドもできないので、相当違和感あり。おまけに、リヤブレーキは単体だとほとんど効いていないに等しい制動力。これは私のバイクだけでなく、2台のK1300Rを試したがすべて同じ。ここまで効かないのはちょっとどうかなと思う。。。おまけに何センチ踏み込まないとだめなんだ?というほどペダルが下がってしまうのだが、これはちょっとどうかなあ。コーナーによっては、あまりにも踏み込めちゃうから、足の甲や脛がエンジンにあたってしまいかなりやりづらいのだが、それ以前に効かないことも問題だけど。
それに比べてこのR1200GS−LCの前後連動は本当によくできていて、今回テストに使用したトミンモーターランドでも細かなブレーキ操作が出来るほどの機能をみせた。まずフロントブレーキをちょっとかけただけではリヤブレーキが急激に作動するようなことがなく、握りこむにつれてリヤブレーキが立ち上がる味付けになっているのだが、これはかなりGOOD!K1300Rも一度連動すると、その前後にかかるバランスは悪くはないのだが、総合的なレベルは断然R1200GSの方が格段に上。
オーバーライド出来ないのは同じなのだが、それでもペダルが上がってくることはないし、おまけに前後の制動の比率もK1300Rとは違うのでやはり乗りやすい。K1300Rと違ってリヤブレーキのみを使用してもちゃんと効くのでとにかくちゃんとしている(笑)。本当にこのバイクに乗りながら、「なんでこのブレーキをK1300Rに採用せんのじゃ!!!」と思っていたほど。前後連動ブレーキはいいところもあるのだが、コース走行をしたり、街乗りでも細かな操作をしたいときには邪魔になるのだけど、この日のテストは終日行われたが、R1200GS−LCは全く不自然さを感じなかったのだ。また、後日、公道を400km走ったのだが、一度もブレーキに違和感を感じなかったことも触れておきたい。
また、ABSのかかり方もR1200GSの方が上。K1300RはABSが作動するとかなり断続的にかかり、「ダダダダダッ」という感じで、上級者なら間違いなくABSなしの方が短い距離で止まれる。また、ABS作動中のそのショックも大きく、正直違和感は大きい。衝撃吸収性が高い64合金アクスルシャフトを装着してこれだから、ノーマルシャフトだとどうなるんだ?とも思ってしまう。
対してR1200GSの場合、ABSの作動も非常にマイルドで、スーっというほどではないにしろ、大きな違和感はなく、安心して握り込めていける。おまけにかなり短い距離で止まれ、上級者に近いレベルでの制動が可能なのだ。これ本当に良くできている。K1300RはABSを作動させるほど握りこむには勇気?がいるかもしれないが、R1200GSの場合は本当に安心感があるのだ。これは本当に大切なこと。オーナーの方は安心してクソ握りしていただきたい(笑)。
リヤブレーキ単体でもちゃんと制動出来るし、このABSよくできているかな。K1300Rでも採用されなかったのが本当に残念。採用されていたらK1300Rブレーキシリーズも書くことなかったしね(笑)。
ABSが作動した時のフロントブレーキレバーの反発が若干大きい傾向にあるのだが、他のバイクがどうABSが作動するかは普通はわからないので、気にすることもないかな。
話が長くなってしまったが、R1200GS-LCに装着した64合金アクスルシャフトの効果は絶大。なんでこんなに変わるのかという一言で、これも来月国立大学で研究されている大学教授に相談させてもらうつもり。
R1200GS-LC用の64合金アクスルシャフトの価格は10万円なのだが、装着した人でこれを高いと思う人はまずいないということは自信を持って言いたい。それほどの違いを見せるのだ。R1200GSをオフで使う人もオンのみで使う人も、この64合金アクスルシャフトが生み出すその性能の恩恵を大きく授かることが出来るのは間違いなく、お勧めの商品です(^^)
さて、次回はなんと「クロモリシャフト」のテスト記事!ノーマルシャフトと64合金シャフトの比較記事を今回アップしましたが、それだけでは済まさないのがわたし(笑)。巷に出回っているクロモリ製のアクスルシャフトを入手し、R1200GS-LCに装着してテストをしてみました(^^)v
今年最後の記事となりましたが、来年はやりたいことが沢山あって楽しみな毎日!また頑張って記事をアップしていきたいと思っています。みなさん、よいお年をお迎えください(^^)
販売元のランドマスタージャパンのサイトはこちら:
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さあ、いよいよR1200GS−LCに64合金アクスルシャフトを装着してコースイン。もちろん、装着前にはノーマルシャフトにて走行。
コースインしてすぐに気が付くのが、フロントがとにかく19インチとは思えないほどのハンドリング。特に旋回中にその特性が強く、一切の切れ込みやアンダーステアになることもなく、とにかく入力に対してものすごく自然なハンドリングになるのが特徴。わかりやすく説明すると、私はトミンモーターランドの最終コーナー(写真を参照)を片手で回ることが出来たのだ。
写真をよく見てもらえるとわかるが、かなりバンクしているのがわかる。実際つま先が路面に接地している。この状態で片手を離してコーナリングが出来たのだ。このバイクに乗っている人ならわかると思うが、そうそう簡単にできることではないし、たとえ職業ライダーの私でも、ノーマルシャフトでは流石にやるのは躊躇する。とにかくそれほど安定したコーナリングが可能だということなのだ。これって意外にすごいこと。オンロードバイクに乗っているような感じで乗れてしまい、実際ノーマルシャフトより深いバンク角で旋回できるようになるほど、基本性能の向上が期待できるのだ。
ただ、ちょっと気になったのは、64合金アクスルシャフトを装着すると、OEタイヤだと64合金アクスルシャフトの本来の性能が100%発揮できないということ。もっと高いレベルで性能を発揮できる製品ではあるが、OEタイヤだと妨げになってしまうのだ。
この部分については、ランドマスターの社長さんも試行錯誤をされていたらしく、試作品段階でハンドリングがおかしいとは感じていたようで、私がその当時一度乗った時に(簡単に街乗りだったけど)、すぐにリヤタイヤがおかしいことを指摘。社長さんが考えていたフロント周りの問題ではなくてリヤタイヤの問題だと気付き、製品の方向性を決めたという経緯がある。確かにフロントタイヤの挙動に顕著にその影響が表れていたのでそのように感じたのは無理もないのだが、原因はリヤタイヤだったのだ。それほどこのOEリヤタイヤの剛性不足が与える影響は大きい。
結果、64合金アクスルシャフトの肉厚をどうするかを決める基準にもなり、現在の製品は3世代目とのこと。私が今回テストしたのもこの3世代目のものだ。サンプルを作るのにもお金がすごくかかる製品なのに、とことん性能を追求する姿勢はすごいと思う。
前回の記事でコンチネンタルのタイヤについて触れたが、ContTrailAttack2との相性も抜群で、64合金アクスルシャフトを装着しても問題がないどころか、更なるハイレベルな性能を発揮したことは触れておきたい。
また、今回ミシュランからも新しくPilot Road 4が発売されたが、なんと!R1200GSに装着できる170サイズがPilot Road 4 Trailとして投入されているのだ!
これがその写真
これは相当GSを意識して作られているのは間違いなく、OEがまったくのダメダメタイヤなので、Pilot Road 4 Trailは期待大である。ちなみに、Trailタイプではなく、通常のPilot Road 4として160サイズが出ているのだが、こちらも気になるところ。内部構造やコンパウンドなどの違いを精査し、問題ない様だったら装着してみたいとも思っている。
今回はアクスルシャフトの記事なので深くは記述しないけど、詳しくは近いうちにR1200GSとタイヤについての記事をアップするつもりです(^^)
少し話が長くなってきたので続きは次回です(^^)
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さて、今回はR1200GS-LCに64合金アクスルシャフトを装着しての評価である。一応K1300Rのブレーキ記事なので、タイトルは「番外編」とさせていただきました(笑)。
しかし、このバイクでかい。。。(^^;170cmちょっとある私でもつま先しか着かない。。。(@@)あんまりオフでは乗りたくないな(笑)。しかも、K1300Rと同じくらい重量がある(^^;
作業風景はこんな感じ
評価に入る前に、このバイクの操安特性について触れなければならない。それはこのバイク(新型のLCね)、おかしなタイヤとおかしなサイズが装着されているからであり、今回装着したアクスルシャフトと大きな関係があるからだ。
水冷エンジンが搭載された、このバイクに乗るのは初めてではないのだが、乗って驚くのはまずOEタイヤのダメダメ度。「まったくなんじゃこりゃ」のリヤタイヤが装着されているのだ。とにかくケース剛性がなくて、60kgない私の体重でも負ける始末。こんなんでこのバイクにフル積載出来るのかかなり疑わしい。とにかく剛性がなくタイヤがすぐに潰れてしまうのだ。
100歩譲って、このタイヤがオフ走行寄りに開発されたとしても、GSに乗っている人の80%以上はオンしか乗らないと言われている。20%の人のためのタイヤなのか?その考えはOEタイヤとしてもNGだろう。
このリヤタイヤは指定空気圧が2.9kg/cm2となっているが、なんでこの空気圧でふにゃふにゃなの?という感じで、普通に走るにしても無理があると思う。二人乗りや高速道路での使用は大いに疑問があり。私より体重が重い人がほとんどだと思うんだけど、このバイクのオーナーの人はどうしているんだろうか。。。
実は後日、このダメダメOEタイヤを交換し、コンチネンタルのContiTrailAttack 2を装着。こちらも日を改めてトミンモーターランドにてテストしているのだけど、これが本当に見違えるような性能を見せたのだが、これが本来の姿。
それがその時の写真
このタイヤについては後日詳細記事をアップしたいと思うけど、OEタイヤが持っていたすべてのネガの部分を解消。指定空気圧でも全く問題ないタイヤ剛性を確保している。お勧めのタイヤです(^^)
それともう一点タイヤサイズについて。なぜか新型になってから採用された170サイズのリヤタイヤ。なんでこのサイズ?と言わざるを得ないほどで、フロントタイヤのサイズ(こちらも旧型とは変更になっている)とも合っているとはとても言えず、ものすごくフロントの動きを妨げているのである。旧型は160サイズとなっているが、一度この新型に160サイズを装着してテストしてみたいと思っているほどだ。
ちょっと長くなってきたので、続きは次回です(^^)
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さて、この64合金アクスルシャフト、テストは同じくトミンモーターランドで行い、テスト車両はノーマルのK1300RとR1200GS-LCの2台で行いました。
K1300Rにおけるテストは私のバイクのものではないものを使用。というのは、私のバイクのフロントはウェーブディスクローターが装着され相当軽量化されてハンドリングが変わってしまっているのと、フロントサスペンションにオーリンズが装着されているため。
ノーマル車両に対してどのように変化するかを知るために、今回のテストはノーマルのK1300Rを用意し、メカニックも手配し、結構大がかりにテストを行っています。
こんな感じで作業。上がノーマルのK1300R。下の写真のバイクは自分のK1300R。
それではまずはK1300Rの評価から(^^)
今でも強烈に思い出すことが出来るのはなんと言っても第一コーナーで見せたフロントの挙動。コーナー進入時に、なんと逆操舵になる反応を示したのである。これにはぶったまげた。なぜならこのバイクのフロント周りの構造からしてありえないからなのである。
このバイクに乗っている人ならわかると思うけど、とにかく独特のハンドリング。「オンザレール」感覚は見事の一言なのだが、それを誰もが評価するかどうかは別問題で、乗るのにコツがいるとはまで言わないが、慣れが必要なのは事実。
それがどうだ。64合金アクスルシャフトを装着するだけで見事に豹変。長らくこのバイクに乗っている私でも、「え!?このバイクで逆操舵???」とたまげるほど。コーナーの進入時に文字通り、スパっと向きが変わる様はもう驚愕を通り越して「楽しい」の一言。私はノーマルの挙動があまり好きでなく、そのためにオーリンズのサスを入れたが、正直オーリンズのサスなんかいらないじゃん!と思ったほど。実際テスト車両はノーマルサスだしね。本当にアクスルシャフトでこんなに変わるとは想像すらしなかった。もうこれだけで買う価値あり。私ももっと早くこのアクスルシャフトを知っていれば、オーリンズのサスは間違いなく買わなかったなぁ。。。(T T)
話を戻すけど、他に見られた挙動としては、まずオートバイの倒れこみが本当に自然かつ一定に。これは操安を評価するうえでは非常に大切な要件。このバイクは基本的にはその構造上、バイクが直立時とリーンしたときのフロント周りへの剛性のかかり方が大きく変わるのだが、その剛性の移行がよりスムーズになったともいえ、ライディング中、とにかく「なんで?なんで?」のオンパレード。
それに驚いたのはブレーキを掛けながらのコーナーの進入やS字の切りかえしの時にタイヤが潰れるわけだが、その時のタイヤの潰れ具合が非常にマイルドになり、またプロファイルの変形が安定するだけでなく、かつその変形の具合が一定になったこと。これはタイヤのテストライダーをしている自分としてはかなり驚いた。この挙動は普通には感知するのが難しいレベルなのだけど、これがなにをもたらすのかが重要なのである。
それでは何をもたらすのか。それはフルブレーキング時の絶対的ともいえるスタビリティーなのだ。実際私も驚いたのだが、64合金アクスルシャフトに交換して初めてK1300RのABSを作動させながらコーナーに進入することが出来たのだ。これには本当にたまげた。ノーマルシャフトだと、トミンモーターランドだとABSを効かせるまでハードになかなか握りこめない。それは路面が非常にバンピーで(かなりガタガタ)、コントロール性に欠けてしまうからなのだが、この64合金アクスルシャフトを装着すると、ものすごくブレーキング時に安定するのだ。
実際一番バンピーなトミンモーターランドの第一コーナーでは相当ブレーキを握り込めることが出来るようになった。それまでは跳ねて握り具合をコントロールしなければならなかったのを、何にも考えずクソ握りでブレーキ操作が可能に。ABSを作動させながらのコーナー進入を可能にさせたのだが、とにかく、荒れている路面の追従性を著しく向上させる効果をもたらすのだ。また、コーナリング中にブレーキをリリースさせた時の挙動も驚くほどマイルドなのだが、何度も言うけど、これだけの性能を見せるのなら、オーリンズのサスペンションは本当に不要で、なんじゃこりゃの世界である。オーリンズサスの評価はいつかしたいと思うが、私が操安特性の変化に期待していたほどの効果はなかったと記しておきたい。
もう一つ顕著に見られたのは、リヤステアで旋回が可能となったこと。これはK1300Rに自分でも普段乗っている私でもたまげた。このバイクはそんなことが不可能な構造だからなのだ。
簡単に説明すると、リヤタイヤの空気圧が上がり、サイズも大きくなったような感覚で、今までバカみたいなフロント荷重でコーナリングをする必要もなくなり、かなりコーナリング時における自由度が増したといっても過言ではないのだ。ライン取りも容易になっただけでなく、コーナリング中の姿勢の自由度も大きくなり、大きな安心感にもつながったのだが、当たり前だけど実はこれらはすごく大切なこと。
何度も言うけど、ここまでハンドリングが変わる(しかも良くなる)部品もそうそうないと思う。職業ライダーとして長らくやっているが、本当に驚愕の一言なのだが、K1300Rとこれほどまでに64合金アクスルシャフトが合うとは想像もしなかったし、決して言い過ぎではなく、これ以上基本性能を上げる部品は存在しないと思う。
この64合金アクスルシャフトの価格は11万円。確かに安くはない。しかし、それ以上の価値があることは保証します。K1300Rにどんな部品を装着するよりも基本性能を上げる効果があるのは間違いなく、ある意味画期的と言える商品。フロントサスのリプレイス品が出ているけど、サスを買うならまずこの64合金アクスルシャフトをいれるべし。また、初心者でもその違いが分かるほどので、購入を考えている人は心配することはないと思います。
いやあ、本当に驚いたという言葉を何度も繰り返すしかないほどなのだが、本当に驚きました!
次回はR1200GS-LCに64合金シャフトを装着した評価です(^^)
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