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ドコモ「iモード版ドコモマーケットの審査のハードルは低く、App Storeに負けない速さで」
NTTドコモは2010年11月にもiモード版ドコモマーケットを開設する。アプリをNTTドコモのサーバーでホスティングし、個人開発者にもiモード課金を開放する計画だ。従来のiモードのあり方からは大きく踏み出すことになる。NTTドコモは、この施策をなぜ実施するのだろうか。NTTドコモ コンシューマサービス部 ネットサービス企画担当部長 前田義晃氏に聞いた。 公式サイトとの比較で言えば、iモード版ドコモマーケットの審査のハードルは極端に低くなります。Android Marketのようなほぼ無審査に近い状況ではないにせよ、iPhoneのApp Store並みの基準にはなると思います。 申請から公開までの期間も、App Storeに負けないくらい迅速にします。今回はドコモがアプリをホスティングを提供してアプリを預かる形になります。アプリ自体をいただいて、ガイドラインに抵触していないかどうかを簡単に調べることができるので、迅速に審査できるのです。具体的には1週間程度を目指します。審査のガイドラインは、8月中にも公開する予定です。 ドコモが徴収する決済手数料は。 現在の公式サイトでは、アプリケーションはコンテンツプロバイダーが用意するサーバーに置いてあります。これに対し、iモード版ドコモマーケットではドコモのサーバー側で管理します。さらに、現在の公式サイトではアプリの代金の債権はコンテンツプロバイダーが持ち、回収できなかった場合はコンテンツプロバイダーの損金になります。これに対し、iモード版ドコモマーケットでは債権はNTTドコモが持ち、貸し倒れた場合のリスクはドコモが負います。これら、ホスティングや回収リスクのコストにより、手数料は現在の公式サイトの料率である9%よりもどうしても高くなります。 しかし、手数料収入の拡大が狙いではありません。ドコモのiモード決済手数料収入は、通信料収入に比べればきわめて小さいのです。収入面での主な目的は、あくまでも通信料収入の拡大です(編注:ドコモ 代表取締役社長 山田隆持氏はApp StoreやAndroid Marketより手数料率を低く設定すると発言している)。 無料のアプリもiモード版ドコモマーケットに登録できますか。 無料のアプリも登録できます。無料アプリに広告を掲載することも可能です。ドコモが広告を配信することは現在のところ考えていませんが、開発者は外部から配信される広告をアプリを組み込むことができます。 モバゲータウンやGREE、mixiなどのソーシャルサービスがプラットフォーム化してきています。iモード版ドコモマーケットは、それらへの対抗策になるのでしょうか。 対抗ではありません。先ほど申し上げたように我々の狙いのひとつは通信料収入の拡大にあり、その目的が達成できるのであればソーシャルサービスでもドコモマーケットでも同じことです。 支援ツールでiアプリとAndroidアプリ両方のコードを生成 ドコモが提供する開発支援ツールはどのようなものになるのでしょうか。 上流から、ゼロからアプリを開発していく際に、iアプリとAndroidアプリの両方のコードを生成するツールです。オープンソースのIDE(統合開発環境)であるEclipseのプラグインとして提供する予定です。 支援ツールのターゲットとなる端末は、iアプリの最新版である「Starプロファイル」対応機ですか。 できれば、Starプロファイルよりも前のもの(編注:DoJaプロファイル)も、きちんとサポートしていきたいと考えています。 もちろん、端末によって機能の違いがあるため、機種による濃淡は出てきてしまうのは申し訳ないところですが。 個人開発者にとって最も負担になるのは、多機種への対応です。企業であれば多くのテスト用端末をそろえることができますが、個人では難しい。 プロファイルの代表的な機種でドコモが動作確認 まず、プロファイルのバージョンと、具体的にはどの機種で動作を確認したかという情報をアプリといっしょにいただきます。その情報に基づいて我々が動作チェックします。その情報を含めて出させていただきますので、お客様には自分の機種で対応しているかどうかが分かります。 プロファイルのバージョンの代表的な機種では動作を確認し、安心してお使いいただけるようにしたいと考えています。 機種間のアプリの互換性はどの程度あるのでしょうか。 山田氏:一般論になりますが、機器特有のデバイスに依存していなければ、けっこう広く互換性は取れます。例えばBluetoothや赤外線など通信系の機能を使っているアプリだと、相性の問題が出てくることがありますが、そうでなければかなり多くの機種で動作します。 こういった情報も、広く開発者の方にお伝えしたいと考えています。 企業にはない自由な発想を期待 個人開発者に期待するのは、どういったアプリですか。 App Storeなどを見ていると、「なんだかなぁ」というアプリもありますが、「こんなのアリか!」、「これはすごい!」というアプリに出会うこともあります。個人の開発者の方々には、そういった、既存の事業者にはない自由な発想を期待しています。 やはり、個人の作るアプリには、事業として取り組んでいるのとは違う領域があると思います。そういった様々なアプリがある懐の深さ、ロングテールといったものをiモード版ドコモマーケットで実現したいと考えています。 その考えがガラパゴス 最近「ガラケー」という言葉を当たり前のように耳にするし、自分でもつい使ってしまう。ガラケーとは「ガラパゴスケータイ」の略。誰が最初に使い始めたのかはわからないが、スマートフォン以外の日本の携帯電話機を揶揄(やゆ)する言葉として使われることが多い。 確かにスマートフォンとこれまでの携帯電話機を区別する意味では便利な言葉だ。しかし、使っている自分を棚に上げて恐縮だが、最近「ガラケーだ、スマートフォンだ」と区別するような考え自体が“ガラパゴス”なのではないか、と取材を通して思うようになった。特にNTTドコモのiアプリオープン化に関する一連の取材でそれを痛感した。 互いの長所を取り込み、そして区別はなくなる? そもそも“ガラパゴス”とは、日本の携帯電話市場が国内の閉じた市場だけで発展してきたことを、独自の生態系を持つガラパゴス諸島になぞらえたもの。ガラパゴスという言葉自体は筆者が知る限り、数年前から日本の携帯電話市場を指す言葉として使われており、実際筆者も使ってきた。 ガラケーがややネガティブな印象を与える背景には、ガラパゴス=閉鎖的との認識があることに加え、ガラケーと対比されるスマートフォン、とりわけiPhoneやAndroid搭載スマートフォンが“オープン”な印象を与えるからだろう。米アップル1社が端末からアプリ流通まで手掛ける世界がはたしてオープンなのか、といった議論はあるかもしれない。だが、モバイルアプリの開発者にとっては、アプリの開発の制限に対するハードルの低さやアプリの流通・課金手段の利用の手軽さといった点で魅力があるのは確かだ。 ただ、この認識を変えるような施策をNTTドコモが打ち出し始めている。7月14日に開催された「WIRELESS JAPAN 2010」で同社の山田 隆持 代表取締役社長は、(1)スマートフォンに“ガラケー”の機能を取り込む、(2)“ガラケー”の世界にスマートフォンと同じようなモバイルアプリのマーケットを創設する――ことを表明している。つまりNTTドコモにおいては、スマートフォンとガラケーは互いの長所を取り込みつつあるように見えるのだ。 (1)の例がスマートフォンでiモードメールを使えるようにする「spモード」の導入。さらに冬モデルとして投入するスマートフォンには、ガラケーの機能を代表する「おサイフケータイ」や「ワンセグ」機能を備える機種を用意するという。 (2)については前述したiアプリの数々のオープン化施策が該当するだろう。個人も対象に課金プラットフォームを利用可能にしたiモード版ドコモマーケットの創設や、個人開発者には利用できなかった機能「iアプリDX」の一部開放などだ。 “ないこと”をあげつらうのではなく、それをチャンスに UBS証券 株式調査部のシニア アナリストである乾 牧夫マネージング ディレクターは、NTTドコモのこうした施策を次のように見る。「NTTドコモとしては、ガラケーだから、スマートフォンだから、ということを意識してほしくないと思っている。どんどん両者をブレンドしてくるだろう。我々が色眼鏡で見過ぎている」。 確かに乾氏の指摘通り「ガラケーだ、スマートフォンだ」と色眼鏡で見て騒ぎ立てているのは、筆者を含めた一部の業界の人間だろう。モバイルアプリの開発者から見ると、ガラケーだろうが、スマートフォンだろうが、開発環境が整えばどちらに対しても自ら開発したアプリを広く使ってもらいたいと考えるのが自然だ。 開発者の視点から見ると、これまでのガラケーは「できないことはできないままの端末」、スマートフォンは「できないことを何とかできるようにする端末」と捉えられていたのではないか、と筆者は考えている。 日本でiPhone 3Gが発表された当初、おサイフケータイやワンセグがないことを理由に「日本では普及しないのでは」という見方があった。だがそこであきらめないのがスマートフォン側の開発者。“ないこと”をあげつらうのはたやすいが、そんな見方をものともせず、それをチャンスとしてしまうバイタリティがあるのがスマートフォンの世界だ。 例を挙げよう。ソフトバンクモバイルはワンセグを見ることができないとの批判を受けると、iPhone用ワンセグチューナーおよびそのためのアプリを市場に投入した。 ワンセグの例は、「iPhoneを売っている張本人だからできたんだろう」と言われそうだが、それなら次の例はどうだろうか。Androidを搭載するソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製スマートフォン「Xperia」 は、標準ではNTTドコモのiモード・メールが使えなかった。では、どうしたか。大半のユーザーはiモード・メールの利用をあきらめず、egg氏という技術者が個人で開発したアプリである「IMoNi」をインストールして、iモード・メールを使い続けている。 こうした“ないこと”をチャンスにするバイタリティあふれる世界がiPhoneやAndroidには広がっている。そしてガラケーの世界でもっとも大きなシェアを占めるNTTドコモが、iアプリオープン化の数々の施策を通して、この方向に舵を切ったのだと筆者は感じている。ガラケーがアプリの開発者にとって「できないことはできないままの端末」から「できないことを何とかできるようにする端末」に変貌する可能性が見えてきたのだ。 いずれ「ガラケーだ、スマートフォンだ」などと区別するその考え自体が閉鎖的思考=ガラパゴスだ、と言われるようになるだろう。 ソフトバンク、「社内大学」を新設 研修を年40万回に倍増 ソフトバンクはグループ社員約2万2000人を対象とした研修機関「ソフトバンクユニバーシティ」を9月1日に新設する。社内研修は現在も年間約20万回の受講があるが、研修体制の刷新で約40万回に倍増させる計画だ。 10月に始める研修では通信技術や財務、ビジネススキル、幹部育成など40種類程度のコースを用意する。ネットを使った遠隔研修も併用する。外部から招く講師だけでなく、資格を持った社員や経営幹部も登用し、実践的な内容にする。 ソフトバンクは孫正義社長の後継者やグループ各社トップを育成するための機関「ソフトバンクアカデミア」を7月に設置した。アカデミアでは社内外を含めた |

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