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財務会計論

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資本コスト〜実務上の留意点


1.リスクプレミアム

 リスクプレミアムは、株式市場の期待収益率がリスクフリーレート(リスクのない商品から得られる利回り)を上回る部分です。リスクプレミアムをどのような基準で算定するかによって、資本コストは大きく変わってきます。この基準のうち、もっとも影響の大きいものは算定期間です。

 わが国の株式市場のリスクプレミアム(東証の株式総合利回りから10年物日本国債の利回りを控除した値)は、2002年を基準として、過去30年間は4.6%、過去20年間だと1.6%、過去10年間だと▲5.6%です。バブル崩壊後の過去10年間はリスクプレミアムがマイナスとなるため、この期間の値を使うことはできません。一方、過去30年間だと短期的な影響をかなりの程度平準化できますが、現在の株主がそれだけのリターンを期待するとは思えません。

 リスクプレミアムの推定にはこのような問題がありますが、実務上は過去20年から30年間の値を使うことが多いようです。また、これに将来の不確実性リスクをリスクプレミアムとして上乗せすることもあります。

 2.β(ベータ)

 β値は、株式市場全体の相場の動きに対して、その会社の株価がどのように動くかを表す係数です。その会社の株価が株式市場全体とまったく同じ動きをすればβは1となりますが、ハイテク産業などの業績の変動が激しい業種ではβは1を超え、電力などの安定業種ではベータは1未満になります。β値は、過去の株価のトレンドから統計的に算出され、一般的に直近5年間の週次または月次データが用いられます。しかしながら、わが国のβは実態を表さないとも言われており、β値は1と仮定するケースも多いようです。

 3.評価期間と残存価値

 将来キャッシュフローの予測期間は、実務的には将来5年ないし10年間とするケースが多いようです。そして、5年ないし10年後の残存価値をどう見るかについては、いくつかのやり方がありますが、ここではそのうちの永久成長率を使う方法についてご説明します。この方法は、キャッシュフローの成長率が一定で永続するものと仮定して、5年ないし10年後時点の永続価値を算出します。たとえば、5年目のキャッシュフロー100が、6年目以降毎期1%で成長し、資本コストが11%である場合、

  永続価値 =100÷(11%−1%)
=1,000


となります。

 この方法は、よく使われる方法ではありますが、将来の不確実性の高さを考慮すれば、永続価値はゼロとみなすやり方の方が実態に合っているかもしれません。

 4.資本構成

 通常、株主資本よりも負債資本の方が、節税効果等の分だけコストが低いため、負債比率を高めれば、資本コストは下がり、企業価値は向上します。しかしながら、負債比率がある一定のポイントを超えると、倒産リスクが高まるため、かえって資本コストが上昇し、企業価値は損なわれます。この企業価値が最大になるポイントは最適資本構成と呼ばれます。


 資本コストの計算は、資本構成割合が一定であるとの前提に立っています。計算上、資本構成割合は評価時点の実際のものを用いるのが一般的です。しかしながら、実際の経営上、資本構成割合を一定に維持することは困難であり、この前提には無理があります。

 5.非上場会社

 非上場会社の場合、β値が存在しないので、上場している類似会社のβ値をもとに資本構成の違いによる修正を加え、β値を推定します。また、非上場株式は流通性が乏しいので、株主資本コストを計算するにあたり、流動性リスク相当を加味することもあります。

1.Re = Rf+β(Rm−Rf)とは

 資本コストとは、資金調達レートのことであり、負債資本コストと株主資本コストとに分けられます。そして、負債資本コストと株主資本コストの加重平均をとったものが加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)です。




 2.負債資本コストとは

 負債資本コストとは、負債の調達レートのことです。ここでいう負債は借入金や社債などの有利子負債を指します。また、調達レートは金利のことです。ただし、支払利息は税務上損金となるので、節税分を差し引いた実質的な負債資本コストは、以下の算式で計算されます。

 負債資本コスト = 金利×(1−実効税率)  



3.株主資本コストとは

 株主資本コストとは、株主が期待する利回りのことであり、次の算式で計算されます。

株主資本コストRe = Rf+β(Rm−Rf)
  Rf:リスクフリーレート
    (一般的には、長期国債の利回りが用いられる)
  Rm:株式市場の期待収益率
  Rm−Rf:市場のリスクプレミアム
  β:ベータ値
     (対象企業の株価の動きと市場全体の株価の動きとの相関関係)

将来キャッシュフローの予測


一般に、企業や事業などで将来数値の予測をする場合、まず、業績の見通しを踏まえて、売上高や、それに関する原価、人件費等を見積もるといったアプローチが多く採用されます。上場企業だけでなく、中小企業であっても少なからず、こうした将来予測に関する損益ベースアプローチが採用されています。

 キャッシュフローは、通常、この損益ベースアプローチで設定された数値を基に、それに一定の調整を加えるといった方法で算定されます。

 一般的に企業価値算定で使われるキャッシュフローの計算式は、次のようになります。

  キャッシュフロー=税引前利益+支払利息+減価償却費−税金
              −設備投資−運転資金

 営業利益であれば支払利息および税金の影響を排除できるので、実務では、将来計画に基づく営業利益をベースに、減価償却前利益を算出し、税金、設備投資計画、予想運転資金を加味して、キャッシュフローを計算することもよく行われています。

 ちなみに、この計算式の項目のうち、税引前利益から減価償却費までを、EBITDA(Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization)と言い、財務分析などでよく使われる指標となっています。

 例えば、将来5年計画を基にキャッシュフロー計算過程を示すと、次の通りになります。

項目 予想1年目2年目3年目4年目5年目
(1)営業利益 100 110 120 130 140
(2)減価償却費 30 31 32 33 34
(3)税金 35 36 36 37 37
(4)設備投資 20 30 20 20 40
(5)運転資金 10 10 10 10 10
(6)キャッシュフロー
 =(1)+(2)−(3)
   −(4)−(5) 65 65 86 96 87


 この事例では、毎期のキャッシュフローは予想1年目から5年目にかけて、65、65、86、96、87と推移することになります。

 こうしてみると、計算式などはいたって簡単に見えますが、結局のところ、キャッシュフローで一番難しいのは、将来の数値をいかに予想するかという点にあり、企業価値算定の前提となるキャッシュフローであれば、当然、相応の精度の高さや合理性が求められるのはいうまでもありません。

企業価値評価の概要


 M&Aや企業再編において、必ずと言っていいほど実施されるのが、その対象会社の企業価値評価です。そして、その企業価値算定の実施者は、買収側または被買収側の会社内部の者であったり、それぞれの側から評価算定を依頼された第三者であったりと、ケースバイケースでさまざまな評価実施者が登場します。
 ある企業(もしくは事業)の取得を検討する側では、適正に算定された被取得会社の企業価値を参考に、当該企業取得によるメリット・デメリットなどを総合的に勘案して、最終的な意思決定をしていきます。つまり、適正に算定された企業価値は、こうした企業取得の際の、取得側内部での意思決定における重要な判断材料の一つとなるわけです。

 当然、売買当事者双方の合意に基づき、適正に算定された企業価値を参考にして、企業売買時における売買価額を決定することも行われています。

 内部の意思決定における企業価値と、売買価額としての企業価値は、必ずしも一致するというわけではありません。両者は、対象企業は同じであっても、評価目的が異なるからです。評価目的が異なれば、評価方法や各種条件、情報の質などが異なるのが通常です。

 では、適正な企業価値はどのように算定するのかという点ですが、残念ながら、絶対的・客観的な方法は存在しません。企業価値評価は、過去の賢人による研究成果を基に実務で採用されるに至った理論的な部分も確かに多くありますが、それ以外の部分、すなわち、評価する側の経験的な判断が重要になる場面もあります。よって実務では、評価実施者はさまざまな企業価値算定方法の中からケースバイケースで、その事案に見合った合理性のある方法を、一定の仮定をおいた上で慎重に選択し評価額を算定していきます。

 例えば、企業売買(株式の売買)の場合の企業価値(この場合は株主価値と言ったほうが分かりやすいかもしれません)は、おおむね次のような方法により算定されます。

・ 純資産方式
・ 収益還元方式
・ DCF(Discounted Cash Flow)方式
・ 類似業種(または会社)比準方式
・ 配当還元方式


 この中で、近年、企業価値算定の実務で盛んに使われるようになったのが、DCF(Discounted Cash Flow)方式です。

 企業価値算出におけるDCF方式とは、将来のキャッシュフローの予測数値を、合理的な割引率で現在価値に割引計算し、それ以外の残存価値をも含めた現在価値合計をもって、企業価値とする方法です。

 DCF方式で特に重要なポイントは、次の項目になります。

(1) 将来キャッシュフローの見積もり
(2) 割引率(資本コスト)の算定
(3) 残存価値の見積もり

売上高ランキング

1 トヨタ 17,294,760 自動車
2 三菱商 15,177,010 商社
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11 松下 7,479,744 電気機器
12 日産自 7,429,219 自動車
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14 東芝 5,579,506 電気機器
15 NTTドコモ 5,048,065 通信
16 NEC 4,906,821 電気機器
17 東電 4,853,827 電力
18 富士通 4,766,888 電気機器
19 JT 4,625,151 食品
20 新日石 4,279,751 石油

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