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戦略と組織
企業が存続・成長していくためには、戦略と組織が適切な関係を持たなければならないという考え方があります。戦略は企業の環境適合の基本的な方法を示すものであり、戦略と組織が食い違いをおこしていないことが組織の目標達成には不可欠となります。
このような組織と戦略の関係を最初に明らかにしたのはチャンドラーです。かれはアメリカ企業5社の歴史的研究を通じて、アメリカ企業の戦略と組織との関連には段階的な発展の順序があることを示しました。企業の戦略プロセスを量的拡大、地理的拡散、垂直統合、製品多角化の4つの段階に分け、量的拡大による管理部門の発生、地理的拡散による地域ごとに立地する現業組織の発生、開発や生産などの垂直職能を統合化することによる職能制組織の生成、そして製品多角化の進展による事業部制組織の導入という一連の流れを明らかにしたのです。?
特にチャンドラーの研究で注目するべき点は、「組織は戦略に従う」という非常に有名な命題を導き出したことです。上記の戦略プロセスの違いに応じて組織構造が変わっていくという現象から組織は戦略に従うという主張をしました。ただ、この命題に対する反論もあります。戦略が組織の構造を規定するだけではなく、組織構造のあり方が組織能力を規定し、最終的には実行可能な戦略にまで影響を与えるというものです。この場合は「戦略は組織に従う」という逆の命題が成立することになります。現実的には、組織が先か戦略が先かではなく、両者はダイナミックに関係しているのでしょう。
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