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骨太の方針閣議決定、「小さな政府」明記
政府は21日の経済財政諮問会議と臨時閣議で、小泉内閣の経済財政運営の基本方針「骨太の方針2005」を決めた。少子高齢化を背景に、目指すべき方向性を「小さくて効率的な政府」と初めて明記し、不十分な医療費の抑制や公務員の総人件費削減、国有資産の圧縮なども進め、改革を加速する姿勢を強調している。ただ、政策実現に向けた具体的な目標設定は多くの項目で先送りした。
骨太の方針は、年末の政府予算決定に向けた大きな政策の意思表示で、自民党総裁任期が来秋までの小泉首相にとっては今回が実質的に最後の策定とも言える。
今回の方針は、資金や仕事の流れを「官から民」「国から地方」へ変えることを通じて、政府の役割を縮小・効率化し、民需主導の持続的な成長を実現する「小さくて効率的な政府」をキーワードとして明示した。
そのため、社会保障給付費の伸び率管理や公務員人件費の削減、官と民を競わせて官業の民間開放に道筋をつける「市場化テスト」の法制化などを新たな項目として盛り込んだが、関係省庁や族議員の抵抗も強かった。
焦点の医療費適正化では、「実質的な成果を目指す政策目標を設定する」と抽象的な表現にとどまった。諮問会議の民間議員が主張した「名目国内総生産など経済規模に対応したマクロ指標」は見送られ、具体策は年内に結論を出すことで先送りした。
方針決定後に記者会見した竹中経済財政相は、同時に盛った「経済規模とその動向に留意」との文言で「経済規模との関連を明示した」と強調。年末にかけ指標をめぐる対立が再燃しそうだ。
公務員の総人件費は、小泉首相の強い意向で、従来の「抑制」から「削減」へ明確に転換したが、純減目標そのものは今秋策定する基本指針などに委ね、具体像は見えていない。
市場化テストの法制化は「05年度中に法案を国会提出するべく速やかに準備する」との努力目標にとどまった。「現行のモデル事業の成果を見極めるべきだ」との官側の主張に配慮した形だ。
一方、労働市場開放では従来より踏み込んだ。少子化に伴う将来の労働力不足に備え、外国人の単純労働者について、特定分野に限定せず受け入れを検討する方針が初めて盛り込まれた。
政府は今後、06年度予算編成や諮問会議が1年以内に作成する改革工程表の中で政策目標の具体化を図る方針だが、諮問会議中心の運営に対して高まる与党の不満に加え、郵政民営化の決着の仕方も影響しそうだ。
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