『火花』を読んで…。


『火花』を読んで…。


 書き始めから、全くの余談になってしまうが、以前、書店で書籍を大人買いした中に『火花』のハードカバーも入っていた。
 ただ、そのときは1ページも読まずに(本を開くこともせず)、母へあげてしまった。
 今回、課題図書になったので、貸してもらおうとしたところ、母も読み終わり、友人へあげてしまったとのこと。
 ということで、今回、新たに文庫本を購入。又吉直樹にファンレベルで投資している…。そんな感情を抱きながら、読み始めた。
 
 芸人としての又吉直樹も、どういう人なのか余り知らないが、主人公の不器用な部分や、内面の純粋な部分は、まさに彼自身をあらわしている作品なのだろうなと思った。
 
 「漫才師である以上、面白い漫才をすることが絶対的な使命であることは当然であって、あらゆる日常の行動は全て漫才のためにあんねん」という言葉が印象的だった。
 自分の仕事に置きかえてみても、請け負っている仕事に通じる情報には常にアンテナを立てていなくてはいけないのだと、この部分を読んで思った。
 情報を持っているか持っていないかで、議事録作成はもちろんのこと、お客さんとのちょっとした会話もできないと感じるときがよくある。できる営業マン?は、会話に困らないために、天気予報は必ずチェックするとか。困ったら、天気の話をすれば、大体、場はもつらしい。
 
 内容とは全然関係ないが、「姿の見えない金木犀を探しながら近所の」というくだりに温かみを感じた。
 特に今の時期、私も同じようなことをよくしてしまう。

 昔から不思議だが、なぜ、金木犀の香りがすると、木を見つけたくなるのだろう…。

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『イン・ザ・プール』を読んで…
 
 
 映画になったりと話題になった本らしいが、今回初めて読んだ。
 
 『あるがままに』がいちばんなんだからという伊良部先生の言葉が印象的だった。
 簡単なようで、難しい。
 人の目や評価が気になって、本当の自分をさらけ出せない。
 まして、自我だけを通すと周りの人に迷惑がかかる、といろいろ考えてしまうのが人間だと思う。
 
 水泳依存症になって、体調不良を忘れる。
 以前、何かの本で読んだが、何かにハマるというのは、若さのなせる技らしい。
 若いかどうかは別にして、何にも興味を持てなくなったら、それこそ心が乱れていると思う。
 
 どこまでが趣味で、どこからが依存なのかの線引きは難しいけれども、適度な依存もいいのではないか。もちろん仕事に支障のない範囲で…。やはり息抜きは大事だと、読み終えて思った。

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『トヨトミの野望』を読んで…

 
 以前見た『リーダーズ』『リーダーズ2』を思い出しながら、ト○タ自動車と重ねながら、すごく夢中になって読んだ。恥ずかしながら、途中、半泣きになりつつ…。何にそんなに惹きつけられたのか、正直、よくわからない。でも、とにかくおもしろかった。
 
 武田にすごく魅力を感じた。ただ、実際に近くにいたら疲れるのかなとか、そんなことも考えたけれども、きっと、ついていこうと思わせる勢いがあるのだろう。何となく、堤の気持ちに一番近いかも。
 だから、御子柴の行動は理解できなかった。読みながら、はっ?!(怒) と声を出しそうになってしまったほどだ。でも、彼の行動が、トヨトミに雇われている身としては、当たり前の行動なのだろうなとも思う。統一は、やっぱりジュニアって感じで、最後まで好きになれなかった。
 
 自動車業界に限らず、武田のようなキレるトップが、電機、機械といろいろな業界にいて、今の日本があるのだと改めて思った。
 ビジネスは戦争――この小説に出てくる人たちのように、大それたことはできないけれども、自分にできることを頑張ろうと背中を押されたような気がする。仕事なんて大変で当たり前なのだと。みんなその中で必死で踏ん張っているのだから。
 
 ちょうど、終章「幕が上がる」を読んでいるところで「トヨタとマツダ 業務資本提携で合意」というニュースを知った。電気自動車の共同技術開発等を行うらしい。
 終章の続きを垣間見たような気がした。今後、どんな新しい自動車が出てくるのか、すごく楽しみになった。

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『友情』を読んで…。


『友情』を読んで…。


 友情と恋愛と、どちらを選ぶのか。以前の課題図書の『こころ』を思い出しながら読んだ。
 野島と大宮どうこうより、杉子に対して、したたかだなという感想が一番に来てしまった。一見、とても純粋そうに見えるけれども、女目線で見たら、全く純粋ではないだろうと思えてしまう。やはり女は怖い。というか、男よりも大人なのかと思った。
 でも、この小説が書かれた時代の女性を取り巻く背景を考えたとき、杉子の生きる姿はとても強いものなのかもしれない。
 
 大宮が最終的にしたことを残酷だとも思わない。野島だって、杉子の幸せを願って身を引くことになったかもしれない。何が正解だったかなんてわからないし、そもそも恋愛に正解なんてないと思う。もちろん友情に対しても。
 あのときああしていればとか、こうだったらとかのタラ・レバがつきものなのが特に恋愛なのだろう。そういうタラ・レバを感じるのだって、自分が年を重ねて、成長したから思うことであって、もしそのときに戻れたとしても、同じ答えを出すのだろうなと、そんなことにまで思いをめぐらせてしまった。

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『死都ブリュージュ』を読んで…
 

 タイトルが重いと思いながら読み始めた。内容も重苦しいのだけれども、美しさも感じるような作品だった。

 最愛の人を失ったら、きっと誰でもこうなってしまうのだろうと思うけれども、第三者として読むと、男って弱いなと思い、やっぱり女のほうが強い。

 人間のように悲哀のある都市を描くことで、そこに住む人の心象をあらわしている。死んだように静かな都市。日本だったらどこなのだろうと想像したけれども、思いつかなかった。人口減少だとか、消滅都市だとか、いろいろ言われているけれども、日本各地のいろいろなところで町がきちんと成立しているのだなと地方に行くと毎回思う。今回はそんなことを思い出した。

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