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夢から覚めてまた、土塀に囲まれた路地をさ迷い歩く夢を見てしまったなと思う。 幼い頃、家の近くに大きな寺院があって、学校の行き帰り、友達と遊んだあとの夕暮れ時、 お寺の土塀の間の辻を曲がり曲がって家路についた。 そんな記憶が眠りの中に、日照りの暑さや夕闇の仄暗さ、焦りとともに夢となって現れる。 もう、長いこと見ていない夢だったのに… 気分直しに萩の花を見に行こう。 <秋風は涼しくなりぬ馬並めていざ野に行かな芽子(はぎ)が花見に>(万葉集巻10) 万葉人の萩の花見は勇壮なこと… そして私は崩おれた土塀の前で萩の花見。 「この土塀の崩れ具合、変わらないわね」といえば、知人が「写真愛好家から、このままにして欲しいとの 要望があり、お寺が修復せずに残しているらしいのよ」と… 萩に埋もれたお寺の中は人の気配もなくしんとして、宗派が時宗らしいということ以外、何も解らない。 紅葉の名所の一つ、京都・真如堂の傍らで…
折しも彼岸中日
・真如堂の本堂からは 法要の鉦や読経の声が聞こえ、 境内は墓参の人で賑わっていた。 真如堂から金戒光明寺へ〜鐘楼と山門の屋根。 幕末に京都守護職の任に就いた会津藩主松平容保公が宿舎としたお寺、今年の大河ドラマの前半に 何度か登場したのかな〜 そしてまた、ここでも崩れかかった土塀を見ることに… 気分直しにもう一度、萩と土塀… |

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