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大人の事情で、リヒャルト・ワーグナー 楽劇 「ジークフリート」は省略させていただきます。

今回は「ニュルンベルクのマイスタージンガー」並みに長い、4時間20分を要する「神々の黄昏」です。とにかくこれで楽劇「ニーベルングの指環」はいったんお終いです。


リヒャルト・ワーグナー 楽劇 「神々の黄昏」



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ハンス・クナッパーツブッシュ
バイロイト祝祭劇場管弦楽団
バイロイト祝祭劇場合唱団
(合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ)

ジークフリート:ベルント・アルデンホフ
ブリュンヒルデ:アストリッド・ヴァルナイ
グンター:ヘルマン・ウーデ
ハーゲン:ルートヴィヒ・ヴェーバー
グートルーネ:マルタ・メードル
アルベリヒ:ハインリヒ・プフランツェル
ヴァルトラウテ:エリーザベト・ヘンゲン
ヴォークリンデ:エリーザベト・シュヴァルツコップ
ヴェルグンデ:ハンナ・ルートヴィヒ
フロースヒルデ:ヘルタ・テッパー
第1のノルン:ルート・ジーヴァルト
第2のノルン:イラ・マラニウク
第3のノルン:マルタ・メードル

1951年8月4日(ライヴ)
バイロイト祝祭劇場

戦後のバイロイト音楽祭は、1951年のフルトヴェングラー指揮のベートーヴェン「第九」(超がつく名演とされています)により再開されるのですが、起用された指揮者はクナッパーツブッシュとカラヤンでした。EMI(のレッグ)がバイロイトの「指環」録音権を契約していたにもかかわらず、DECCA(のカルショー)はクナッパーツブッシュ指揮の「指環」を録音してしまいます。
カルショーは「ヴァルナイは傑出したブリュンヒルデだった。ルートヴィヒ・ヴェーバーは悪魔のように邪悪なハーゲンだった。そしてクナッパーツブッシュは(略)強大なパワーと激烈さをもって指揮した(略)(「ニーベルングの指環」(学習研究社))」と述べています。
傑作をものにしたと思ったカルショーでしたが、EMIの録音権のため発売できず、結局お蔵入りになってしまいました。このCDは1999年にTestamentより正式発売されたものです。
故宇野功芳氏は「(略)十二分に満足させ、堪能させ、感動させてくれた。今まで聴いてきたショルティ盤などが、なんと矮小に思えたことか。(「名盤大全」(音楽之友社))」と激賞していますが、ここまで言われると聴く前から気持ちが盛り上がります。
前置きが長くなりましたが、私の感想は、まずアストリッド・ヴァルナイのブリュンヒルデが素晴らしいと思いました。最後まで美しさと強さを保つ声は、フラグスタートの後継者と言われただけのことはあります。クナッパーツブッシュの指揮も大きなうねりをもった、巨人の足取りを思わせるものです。
しかし、DECCAによる録音とはいえ、この音質で長時間聴くのはつらいもがあります……。



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クレメンス・クラウス
バイロイト祝祭管弦楽団
バイロイト祝祭合唱団
(合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ)

ジークフリート:ヴォルフガング・ヴィントガッセン
ブリュンヒルデ:アストリッド・ヴァルナイ
グンター:ヘルマン・ウーデ
ハーゲン:ヨーゼフ・グラインドル
グートルーネ:ナタリー・ヒンシュ・グレンダール
アルベリヒ:グスタフ・ナイトリンガー
ヴァルトラウテ:イーラ・マラニウク
ヴォークリンデ:エリカ・ツィンマーマン
ヴェルグンデ:ヘティ・プリマッハー
フロースヒルデ:ギゼラ・リッツ
第1のノルン:マリア・フォン・イロスファイ
第2のノルン:イーラ・マラニウク
第3のノルン:レジーナ・レズニック

1953年8月8,9,10,12日(ライヴ)
バイロイト祝祭劇場

EMIはカラヤンによる「指環」全曲録音を計画していたのですが、カラヤンは1952年でバイロイトを降りてしまいました。1953年の「指環」は、カイルベルトとクレメンス・クラウスが指揮しましたが、このCDは後者によるものです。
先のクナッパーツブッシュ指揮によるDECCAの録音より聴きやすいですし、歌手陣もこちらのほうが(ずっと)優れていると思います。
バイロイトでのヴィントガッセンによるジークフリートは、1953年が初めてのようですが、若々しく瑞々しい歌唱を聴くことができます。私はこれを聴いて初めてヴィントガッセンは素晴らしい歌手と思いました。
クナッパーツブッシュ盤と共通の歌手、例えばヴァルナイも、歌手中心に捉えた録音のせいか、こちらのほうが魅力的で、伸びやかな歌声を聴かせてくれます。



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ヨーゼフ・カイルベルト
バイロイト祝祭管弦楽団
バイロイト祝祭劇場合唱団
(合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ)

ジークフリート:ヴォルフガング・ヴィントガッセン
ブリュンヒルデ:アストリッド・ヴァルナイ(第1サイクル)
ブリュンヒルデ:マルタ・メードル(第2サイクル)
グンター:ヘルマン・ウーデ
ハーゲン:ヨーゼフ・グラインドル
グートルーネ:マルタ・メードル(第1サイクル)
グートルーネ:アストリッド・ヴァルナイ(第2サイクル)
アルベリヒ:グスタフ・ナイトリンガー
ヴァルトラウテ:マリア・フォン・イロシュヴァイ
ヴォークリンデ:エリカ・ツィンマーマン
ヴェルグンデ:ヘティ・ブリュマッヒャー
フロースヒルデ:ギゼラ・リッツ
第1のノルン:マリア・フォン・イロシュヴァイ
第2のノルン:ゲオルジーヌ・フォン・ミリンコヴィッチ
第3のノルン:ミンナ・ボロティーヌ

1955年8月14日(ライヴ)
バイロイト祝祭劇場

これもDECCAによる録音ですが、なんと史上初のステレオ録音による「指環」全曲録音で、第1サイクルと第2サイクルが残されています。しかし、これもバイロイトとEMIの契約その他の事情により、お蔵入りになってしまいました。これがTestamentから発売されたとき、レコード芸術誌等で大変話題になったのを覚えています。
このCDは、実は入手していません。ちょっと高かったので、値が下がるのを待っていたら、いつの間にかHMVでは入手困難になっていました。だいぶ前にTOWER RECORDSに注文したのですが、いまだに届きません。
ワーグナー歌手の変遷を留めておくため、アップしておきます。



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サー・ゲオルク・ショルティ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団
(合唱指揮:ウィルヘルム・ピッツ)

ジークフリート:ヴォルフガング・ヴィントガッセン
ブリュンヒルデ:ビルギット・ニルソン
グンター:ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ
ハーゲン:ゴットロープ・フリック
グートルーネ:クレア・ワトソン
アルベリヒ:グスタフ・ナイトリンガー
ヴァルトラウテ:クリスタ・ルートヴィヒ
ヴォークリンデ:ルチア・ポップ
ヴェルグンデ:グィネス・ジョーンズ
フロースヒルデ:モーリーン・ガイ
第1のノルン:ヘレン・ワッツ
第2のノルン:グレース・ホフマン
第3のノルン:アニタ・ヴェルキ

1964年4・5月、10・11月
ウィーン、ゾフィエンザール

セッションによる初の「指環」全曲ステレオ録音です。ライヴでない分、レコード会社は相当の経費を負担しなければならず、特に「神々の黄昏」は合唱付きなのでお金がかかります。DECCAは「ラインの黄金」「ジークフリート」の商業的(世界的)な成功により、自信をもって取り組んだのでしょうね。
ここまでモノラル録音を聴いてきたので、ステレオ録音の有難みを実感しています。これならいつまでも聴いていられます。ステレオでの音響効果を追求した優秀録音で知られるショルティ盤ですから、なおさらで、夢のような世界です。
これ以上望みようもない最高の歌手達は、この録音に参加できることを栄誉に思い、主役から端役に至るまでベストを尽くしています。このCDだけでひとつの記事が書けるくらいです。
ブリュンヒルデはビルギット・ニルソンですが、ヴァルナイがニルソンに取って代わられたのも仕方がないと思ってしまいます。ムラのない強く美しく高貴な声。
そして、ディースカウは、録音で聴く最良のグンターでした。ギービヒ家の当主としての貫禄と悩める長兄を巧みに演じていました。
ショルティの理想的な指揮と、ウィーン・フィルの魅惑的なサウンドです。



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カール・ベーム
バイロイト祝祭管弦楽団
バイロイト祝祭合唱団
(合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ)

ジークフリート:ヴォルフガング・ヴィントガッセン
ブリュンヒルデ:ビルギット・ニルソン
グンター:トーマス・スチュアート
ハーゲン:ヨゼフ・グラインドル
アルベリヒ:グスタフ・ナイトリンガー
グートルーネ:リュドミラ・ドヴォルジャコヴァー
ヴァルトラウテ:マルタ・メードル
ヴォークリンデ:ドロテア・ジーベルト
ヴェルグンデ:ヘルガ・デルネシュ
フロースヒルデ:ジークリンデ・ワーグナー
第1のノルン:マルガ・ヘフゲン
第2のノルン:アンネリース・ブルマイスター
第3のノルン:アニヤ・シリア

1967年7月27日、8月14日(ライヴ)
バイロイト祝祭劇場

「ニーベルングの指環」録音の三強は、ショルティ、ベーム、カラヤン盤(登場順)なのですが、この中で唯一ベーム盤がライヴ録音です。ベームは1962年の「トリスタンとイゾルデ」でバイロイトに初登場し、1965・66年に「指環」を指揮しています。
ショルティ盤と歌手が共通しているのは、ヴィントガッセン、ニルソン、ナイトリンガーですが、ショルティ盤のほうが総じて歌手が優れているように思え、ニルソンは絶好調ですが、ヴィントガッセンはやや声が疲れ気味で盛りを過ぎてしまったような印象があります。
ベームの指揮は派手さのない誠実なもので、安心して音楽に身を委ねることができますが、セッション録音でない分、効果面で損をしているかも。クライマックスも、ちょっと盛り上がりに欠けるようです。
ここまで合唱指揮はすべてヴィルヘルム・ピッツです。第一人者としての厚い信頼がうかがえます。
気持ちの良い音が聴ける録音ですが、ライヴゆえの制約と、バイロイト祝祭劇場の音響のせいもあり、ショルティ盤、カラヤン盤に比べると、オーケストラの音が少しくぐもって聴こえます。



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ヘルベルト・フォン・カラヤン
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
(合唱指揮:ヴァルター・ハーゲン・グロル)

ジークフリート:ヘルゲ・ブリリオート
ブリュンヒルデ:ヘルガ・デルネシュ
グンター:トマス・スチュワート
ハーゲン:カール・リッダーブッシュ
グートルーネ:グンドゥラ・ヤノヴィッツ
アルベリッヒ:ゾルタン・ケレメン
ヴァルトラウテ:クリスタ・ルートヴィヒ
ヴォークリンデ:リゼロッテ・レープマン
ウェルグンテ:エッダ・モーザー
フロースヒルデ:アンナ・レイノルズ
第1のノルン:リリ・コーカシアン
第2のノルン:クリスタ・ルートヴィヒ
第3のノルン:カタリナ・リゲンツァ

1969年10,12月,1970年1月 
ベルリン、イエス・キリスト教会

カラヤンのオペラ録音は、配役が面白いのですが、「黄昏」ではリッダーブッシュのハーゲンが興味深いです。光の王子・ジークフリートに対する闇の王子・ハーゲンなのですが、どの録音でもハーゲンは意地悪い声でいかにも悪役です。しかし、リッダーブッシュは包容力のある声で、立派過ぎです。個人的にはハーゲンはカッコイイ役だと思っているので、これもアリだと思いますが。
ヤノヴィッツのグートルーネは最美で可憐、ブリュンヒルデを歌っているデルネシュはヤノヴィッツの声質に似ていて、カラヤンの好みが反映されています。
ショルティ盤と共通のヴァルトラウテであるルートヴィヒも最高ですし、他の録音では聴けない歌手陣なので、ショルティ盤とともに、持っていたいCDです。
そしてベルリン・フィルが素晴らしいです。ソロ楽器の惚れ惚れとする巧さ、室内楽的な精妙さ・繊細さと強大な音の奔流で、これ以上は考えらないです。
カラヤンの指揮もこの演奏は抒情的と評されることが多いのですが、十分過ぎるほどドラマティックで、ここはこうあってほしいという聴き手の期待を裏切らず、聴かせ上手な点ではショルティより一枚も二枚も上手と思います。



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マレク・ヤノフスキ
シュターツカペレ・ドレスデン
ドレスデン国立歌劇場合唱団
ライプツィッヒ放送合唱団

ジークフリート:ルネ・コロ
ブリュンヒルデ:ジャニーヌ・アルトマイヤー
グンター:ハンス・ギュンター・ネッカー
ハーゲン:マッティ・サルミネン
グートルーネ:ノーマ・シャープ
アルベリッヒ:ジークムント・ニムスゲルン
ヴァルトラウテ:オルトルン・ヴェンケル
ヴォークリンデ:ルチア・ポップ
ヴェルグンテ:ウタ・プリエフ
フロースヒルデ:ハンナ・シュヴァルツ
第1のノルン:アンネ・イェヴァン
第2のノルン:ダフネ・エヴァンゲラトス
第3のノルン:ルース・ファルコン

1983年3月、4月
ドレスデン、ルカ教会

ヤノフスキ旧録音の「ニーベルングの指環」は、日本コロムビア株式会社さんのサイトによると「旧東ドイツのドイツ・シャルプラッテンが国家威信をかけて西ドイツのオイロディスクと共同制作したもの」だそうで、それを日本コロムビアさんが「ワーグナー没後100周年記念としてCD18枚組 ¥63,000として発売」したのだそうです。18枚組?(通常は14枚組です)いや、突っ込むのはそこではなくて、63,000円!!
ヤノフスキのこの「指環」は、廉価で叩き売られたり、ワーグナーBOXの穴埋めに使われたり、名盤扱いされなかったりと散々ですが、そう悪くはないと思うのです(なんて言いぐさ)。
ルチア・ポップがヴォークリンデのような端役を歌っているぐらいの充実した歌手陣は、なかなか聴き応えがあります。コロの丁寧な歌唱にも(もう少し熱くてもいいと思うけれど)好感が持てますし、サルミネンのハーゲンは本当に憎たらしく、シャープのグートルーネは愛くるしいです。アルトマイヤーのブリュンヒルデもカラヤン盤を聴いた後では、あまり不足を感じません。でも、ちょっと苦しいかな。
ヤノフスキの指揮は頭打ちを感じる録音のせいか、スケール感に乏しいものの、ドレスデンのオケの響きは美しく魅力的です。
おそらく基本に忠実な演奏と思いますので、最初の1セットとしてはお薦めできます。



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ジェームズ・レヴァイン 指揮 
メトロポリタン歌劇場管弦楽団 
メトロポリタン歌劇場合唱団
(合唱指揮:デイヴィッド・スティヴェンダー)

ジークフリート:ライナー・ゴールドベルグ
ブリュンヒルデ:ヒルデガルド・ベーレンス
アルベリッヒ:エッケハルト・ヴラシハ
グンター:ベルント・ヴァイクル
ハーゲン:マッティ・サルミネン
グートルーネ:シェリル・ステューダー
ヴァルトラウテ:ハンナ・シュヴァルツ
ヴォークリンデ:ヘイキュング・ホング
ウェルグンテ:ダイアン・ケスリング
フロースヒルデ:メレディス・パーソンズ
第1のノルン:ヘルガ・デルネシュ
第2のノルン:タティアナ・トロヤノス
第3のノルン:アンドレア・グルーバー
 
1989年5月
ニューヨーク・マンハッタン・センター

このCDは今回省略しようと考えたのですが、歌手陣が豪華なので取り上げることにしました。
ベーレンスのブリュンヒルデとステューダーのグートルーネを聴きたかったからで、これはどちらも素晴らしく、強く美しく、耳にご馳走です。
ヴァイクルのハーゲンは美男子を連想させ、サルミネンのハーゲンはやっぱり憎たらしいです。シュヴァルツもフロースヒルデからヴァルトラウテに昇格。第1のノルンを歌っているデルネシュは、カラヤンの「ジークフリート」ではブリュンヒルデでした。
問題はジークフリートで、他の歌手と比べてゴールドベルクはつり合いが取れていないと思います。
レヴァインはさすがに巧いです。カラヤンと似ているものを感じます。
今回聴いた中では最も残響がある録音ですが、私はもう少しデッドな音響のほうが好みです。



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ヴォルフガング・サヴァリッシュ
バイエルン国立歌劇場管弦楽団
バイエルン国立歌劇場合唱団

ジークフリート:ルネ・コロ
ブリュンヒルデ:ヒルデガルド・ベーレンス
グンター:ハンス・ギュンター・ネッカー
ハーゲン:マッティ・サルミネン
グートルーネ:リズレート・バルスレフ
アルベリッヒ:エッケハルト・ウラシハ
ヴァルトラウテ:ヴァルトラウト・マイアー
ヴォークリンデ:ジュリー・カウフマン
ウェルグンテ:アンジェラ・マリア・ブラーシ
フロースヒルデ:ビルギット・カルム
第1のノルン:マリアナ・リポヴシェク
第2のノルン:イングリッド・カラッシュ
第3のノルン:ペネローペ・ソーン

1989年11月26,27,30日(ライヴ)
バイエルン国立歌劇場

だんだん疲れてきたので駆け足でご紹介していきます。この演奏はCDよりもニコラウス・レーンホフ演出の映像作品のほうが有名なのかもしれません。
ヤノフスキ盤のコロ、レヴァイン盤のベーレンスを主役2人に組み合わせたサヴァリッシュ盤は、強力な布陣といえます。だからこのCDも外せません。
コロはヤノフスキ盤より熱唱していますし、ベーレンスはやっぱり素晴らしいのですが、セッションのレヴァイン盤のほうがより完璧だったでしょうか。でもこちらのほうが感興豊かです。
憎たらしいサルミネンのハーゲン(引っ張りだこですね)も健在です。人気のヴァルトラウト・マイアーがヴァルトラウテ(ややこしい)を歌っているのも魅力的です。
サヴァリッシュは1957〜1962年のバイロイトで指揮していたぐらいですから、ワーグナーのスペシャリストなのですが、大人しめの演奏で、ちょっと物足りないです。
録音がもう少し冴えていたら良かったかもしれません。



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ベルナルド・ハイティンク
バイエルン放送交響楽団&合唱団

ジークフリート:ジークフリート・イェルザレム
ブリュンヒルデ:エヴァ・マルトン
グンター:トーマス・ハンプソン
ハーゲン:ジョン・トムリンソン
グートルーネ:エーファ・マリア・ブントシュー
アルベリヒ:テオ・アダム
ヴァルトラウテ:マルヤナ・リポヴシェク
ヴォークリンデ:ジュリー・カウフマン
ヴェルグンデ:シルヴィア・ヘルマン
フロースヒルデ:クリスティーヌ・ハーゲン
第1のノルン:ヤルド・ヴァン・ネス
第2のノルン:アンネ・ゾフィー・フォン・オッター
第3のノルン:ジェーン・イーグレン

1991年11月
ミュンヘン、ヘルクレスザール

ハイティンクのワーグナーは素晴らしいと言い続けてきたので、このCDも外せません。
ジークフリート・イェルザレムのジークフリート(ややこしい)は最上とは言わないまでも、1990年代に活躍した人ですから、この録音での歌唱もなかなかのものです。頑張っていると思います。イェルザレムの代表的な録音と成り得るのではないでしょうか。
この少し前からエヴァ・マルトンは、ブリュンヒルデやトゥーランドットをレパートリーに加えています。独特の(金属的な)強い声は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、少なくとも録音ではオケに負けていないです。
トムリンソンのハーゲンは立派です。次の世代のハーゲンですね。当時人気のリポヴシェクがヴァルトラウテを歌っています。また、何気に第2のノルンは、オッターだったりします。
ハイティンクの指揮は自然にワーグナーの音楽に寄り添ったものですが、少しも物足りなさを感じさせず、指揮者と作曲家の相性の良さを感じます。繊細かつ雄渾で素晴らしい指揮です。
オケもバイエルン国立歌劇場管弦楽団よりバイエルン放送交響楽団のほうが巧いです。
歌手の声が近い録音ですが、もちろん悪くありません。ラストのハーゲン Zurück vom Ring! の前に崩壊音が入っていて最初に聴いたときはビックリしました。

(文字数制限を超えてしまっただろうか?)


この記事に

  • ワーグナーの連続記事に触発されて、カラヤンの「指環」を一気に聴き通しました。希少な「バイロイト祝祭管」盤かなと思ったら「ハイライト」盤でした。70分なり♪
    フェードイン/アウト有りのパッチワーク盤ですが、あまり低音が鳴りません。これぞ60年代のDGの響きですが、やはりOIBPでは低音にブーストが掛かったようなリマスターになっているのでしょうか?

    ぐらごるみさ

    2017/7/18(火) 午前 8:18

    返信する
  • ぐらごるみささん
    抜粋盤とはいえ「指環」を聴いてくださってありがとうございます。記事にした甲斐があるというものです。
    話が長くなりますし、寝てしまう人もいると思うので簡潔に書きますが、カラヤンがバイロイト音楽祭で「指環」を指揮したのは1951年だけなのです。当てが外れたEMIは、体裁を取り繕うために「ワルキューレ」第3幕のみ発売しました。私も所有していますが、録音がよくないので繰り返し聴いていません。全曲録音は(欠陥があるにせよ)行っていたはずなので、マイナーレーベルから発売されているのでしょう。
    なお、私がもっているカラヤン/BPOによる「指環」OIBP盤は、あまり意識して聴いていなかったのですが、低音の過不足を感じるものではありませんでしたけど……。

    ハルコウ

    2017/7/18(火) 午後 10:28

    返信する

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