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勇気のラブレター はやしきりん ラブレターをもらえなかったことに ずっと コンプレックスをもっていた 勇気を出して 自分で自分にラブレターを書いて ある日 ついに ポストに入れた 次の日に我が家へ届いた 私よりも先に 開いて読んでいたのは 母だった パートタイマーをずる休みして メロドラマを見終わっていた母の手から 引き抜いて 真っ赤な顔でぐしゃぐしゃにした白い封筒と便箋 生まれて初めて 最初で最後 私が書いたラブレター 人生でたった一度だけ 私がもらったラブレター 母は少しだけ嬉しそうな顔をして微笑んでいた 「私の娘も捨てたもんじゃないわね」 冗談で書いた手紙だとは 恥ずかしくて 言い出せなかった わざと男らしく荒っぽい字にしようと 大きく書いた 学校じゅうで1番かわいいです すれちがうたび毎日ドキドキしています ぼくは絵を描くのが好きです 今度デッサンのモデルになってほしいです 4Bの鉛筆の 黒々とした自分の文字 あれからずっと青春の1ページから消したくて 私は今も 消しゴムを握るたび 手に力が入る はやしきりん(林木林) web詩集『勇気の詩集』より (C)Copyright Kirin Hayashi all right reserved._〆J⌒−⌒J |
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2008年02月25日
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