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「螺旋世界」
一日の仕事を終えて
渋谷のスクランブル交差点を
渡っていると
すれ違う人のかたちに
切り取られた
喜・怒・哀・楽
世界 という言葉で
描かれるすべてが
彼方の星の出来事に思える
忙しさの果て
今日もこの空間を横切りつつ
僕は ほんとうはどこに
向かっているのだろう
いずれ ひとりで
遊民
それとも難民に
砂の楼閣に重なる
フラジャイルの東京で
孤独が
遺伝子レベルで
転写されつづけ
日々は 螺旋階段に
そして
眩暈を覚えながら
階段を下り
自分が迷宮入りする前
一瞬のなかに
ひとりだけの永遠を
抱え込む
*詩と思想2014年7月号投稿欄佳作
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