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「隔離世界」
広すぎる空 遠すぎる空
圧倒的なものは昔から好きになれない 世界を切り取ることができる
ナイフはありますか 切り取った一片と
暮らすことはできますか ひとり分の空気なら
多分ちいさな木が数本あれば 遠近法の錯覚は
結ばない現実 平行の無機質
直線の不自然 みんな曖昧な点の集まりのはずなのに
それは 人の心さえ ガラスで隔てられた現実感
ガラスに抑えられた存在感 時間も空間も
いつも組みあがる途中に過ぎず 霞んで見えます
霞んでいますか 壊してしまったもの
壊れてしまったもの 彼方に目を向けると
いまだ広大な時間の雲があり その下で不可逆の降るのが見える
あちらこちらの無数の人の傘へ 正確に *詩と思想2014年11月号投稿欄入選作品
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