POETOGRAPHY

螢 映池 写真集ブログ: 謹賀新年 2012年が良い一年となりますように

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absence page 1

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Absence
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君が僕を見失ったとき
僕は君のことを見ていた
僕はちょうど影になって
君からは見えなかったけれど
'
君は驚き立ち止まり
泣き出しそうな顔になって
どこかへ走っていこうとした
あのとき君は
どこへ走っていこうとしたのか
'
僕達の映画館では
いろんなことがあったね
一緒に観た物語のこと
すべては思いだせないけれど
'
君の顔を見ている方が
僕にはずっと楽しかった
特別な日
特別な時間
隣には特別な僕がいるようで
'
あのとき
怖くなったのは君だけじゃない
'
まだ間に合うのかどうか
たどり着くまでわからないけれど
,
あのとき
僕は影から飛びだして
そこにいるべき僕のところへ
全力で走ることに決めたんだ

poetography page 49, 50, 51

これから隠れ家で暮らすことを考えると およそばかげたものばかりですけど
でも 後悔はしていません 思い出はわたしにとって 服なんかよりずっと大切なものですから

1942年7月8日 水曜日

『アンネの日記』

アンネ・フランク

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'
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あらゆるものは
すべて繋がっている

過去と未来
ヒトとモノ

その間にあるような
ないような
時間と空間

光と影

電話が鳴り
録音した僕の声が聞こえて
切れた

幼いあの娘が
していたように
外した受話器の穴の
向こうを覗いてみた

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想い出すこと

この本が君のために在ったということ

『POETOGRAPHY』  螢 映池 (2006年)

poetography page 46, 47, 48

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自分がどこにいたのか知らなければ 今の居場所など知りようがない
私は静かに座っていた 風が変わった 私は顔を上げた

『無の近傍』 ポール・ボウルズ

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poetography page 44, 45

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タンポポと耳かき
意味のない雑音に
心地よく窒息する鼓膜

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poetography page 42, 43

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    眠る前に歯を磨く
   それは歯のためとか
   そんなことではなく
 ずっと遠くへ行くための
       準備なのだ

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僕は自分の悲しみが
あの娘の瞳に映るのを見る
日常に開いた虚しい穴
狭い部屋の中は
がらんと 時間に取り残され
空気は
どんな微かな音をも伝える
胸の鳴る音
息をする音
視線がわずかに動く音

「テレビつけてもいい?」
あの娘の声が
熱を確かめるように額に触れた
「ああ、そうしよう」と
僕は言った


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