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ご存知の方も多いと思いますが、2003年にジョニー・キャッシュはNINの「Hurt」をカバーしました。

以前、アントン・コービン監督の「ディレクターズ・レーベル」というDVDについて記事を書きました。(→http://blogs.yahoo.co.jp/pokechobi/5801218.html
同ミュージック・ビデオ監督のDVDシリーズには、「マーク・ロマネック」監督のDVDもあり、4監督のセットにもロマネック監督のDVDが入っています。
(→https://www.amazon.co.jp/DIRECTORS-LABEL-1%E6%9E%9A%E7%B5%84%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%AF-%E5%88%9D%E5%9B%9E%E9%99%90%E5%AE%9A%E7%94%9F%E7%94%A3-DVD/dp/B000AC8OVK

このロマネック監督のDVDに、ジョニー・キャッシュがカバーした「Hurt」が入っています。

「Johnny Cash 『Hurt』」↓
https://www.youtube.com/watch?v=vt1Pwfnh5pc

このビデオは2003年に作られて、MTVで超ヘビー・ローテーションになり、その年のMTVアワードで8部門にノミネートされました。実は、そのアワードでキャッシュ氏はパフォーマンスすることにもなっていましたが、長年の病気が急激に悪化し、その直後9月12日に亡くなったそうです。この「Hurt」がキャッシュ氏の遺作となり、そういう意味でもこのビデオは単なるビデオを超える意味を生み出してしまい、インタビューで、ロマネック監督も、この作品を超える作品はもう撮れそうにないから、ビデオ監督は辞めると言っていたそうです。(DVDでは、ボノや多くのアーティストがこのビデオを賞賛し、感動したと語っていましたが、ロマネック監督は、「作品を作る際に、観る人を楽しませたいと思っているが、感動させたいと思って作っている訳ではない」という風に語っていました。確かに、人を感動させるものって、そう意識して作られるものではないように思えます。)

キャッシュ氏の「Hurt」は、こちらのアルバムに入っています。

「American IV」↓
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00008IAMD/ref=s9subs_c5_img1-rfc_g1?pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=center-5&pf_rd_r=0FSQMFG50CARKZXCHD3P&pf_rd_t=101&pf_rd_p=96524206&pf_rd_i=489986

晩年キャッシ氏は、いろんなアーティストのカバーをし、アメリカン・レコーディングズから「American〜」というシリーズのアルバムを5作品ほど出しています。

その経緯というのは、(rockin'on 2005年10月号より)
 キャッシュはもちろん誰もが尊敬するアーティストではあったけど、90年代の初め頃にはもう誰も彼のことをシリアスには受け止めなくなっていたそうだ。そこに登場したのがリック・ルービンで、自分のレーベルと契約してほしいとキャッシュに申し出たわけだ。「彼には時間を越えた存在感がある。ロックンロールの歴史が始まってからというもの、そこには必ずその枠にはおさまりきれないダークな存在のアーティストがいる。キャッシュはいまだにアウトサイダーの典型で、今ヒップホップの世界を見ると、MTVに出ても適当にはぐらかすような態度の奴らがいるけど、キャッシュは正にそのオリジネーたーのような人だった。」ルービンは結局キャッシュのアルバムをプロデュースすることになり、それがキャッシュを若いオーディエンスに紹介する大きなきっかけとなった。「キャッシュと最後のレコーディング・セッションを終えた時、彼が帰り際にこう言ったんだ。『このアルバムは僕の最高傑作になると思う。』って。これまでにアルバムを200枚作ってきたような人がそれでも最高傑作を作りたいと思ってるっていうことに心からエキサイトしたし、そんな人と仕事ができて本当に嬉しかった。」

「rockin'on 2005年11月号」にて、「アーティスト50人が選ぶ究極の1枚」という特集で、43人目としてトレントが語っています。

 トレント・レズナー; ジョニー・キャッシュ「Hurt」

「『ハート』は一日で書いた。最高に奇妙なんだが、あれを書いた時、俺はその先自分に何が降りかかってくるかなんて考えてもみなかった。ドラッグのメタファーは使ったけど、あの時の俺はジャンキーじゃなかったんだよ。ところが後でそうなっちまったわけだから、あれは一種の予言だよね。リック・ルービンは元々友達なんだけど、彼が電話してきて、『ジョニー・キャッシュに“ハート”をカバーしてもらっていいかな?』って言われた。『もちろん』って。面白いコンセプトだと思ったよ。ビデオの台本も読ませてもらったんだ。監督をやったマーク・ロマネックも友達だったから。出たいかって一度聞かれたけど、俺はジョニー・キャッシュ・ミュージアムで掃除してる奴かなんかで、ジョニー・デップも出るとか言う話で、なんかピントこなかったんだ。
 しばらくしてCDが届いて、それを聴いたら、自分の恋人と他の奴がいちゃついてるのを見てるような気分がした。これは俺の歌で、俺の魂と頭から出てきたものなのに、その言葉がこんな図太い声に乗って聞こえてくる。一度しか聴かなかった。しっかり受け止められる状態じゃなくてさ。それからビデオができた。朝一番に観て・・・・それで一日が終わった。涙が溢れてきちゃってさ。あの歌にあんなエモーショナルな力があったなんて信じられなくて、そしてジョニー・キャッシュがあの歌をやることの意味がそのとき完全に納得できたんだ。でもそれだけじゃない。あの瞬間、音楽の美しさ、力強さに、俺はものすごい衝撃を受けた。ちょうどあの頃の俺は不安定な状態で、自分にできることなんてあるのか、言えることなんてあるのかって、わからなくなってる時だったんだよ。
 あの歌は俺の頭の中の醜い部分から出てきたものだった。それが数年後、違う世界のイコンが、俺の歌に入り込んで来てくれた。そしてあんな素晴らしいヴィジュアル・アートが作られて、俺のヴァージョンには決してできなかった力強さで、あの歌に表現を与えてくれた。胸にこみ上げるものがあったよ。ぐらついてた時期だっただけに、神様がぎゅっと抱きしめてくれたような気がした。」

私は、このインタビューを読んで急いでキャッシュ氏の「Hurt」を購入しました。
ロマネック監督のDVDで初めてキャッシュ氏の「Hurt」を観たときは、涙が出てきました。
言葉で表すと陳腐になるので、あまり表現したくないのですが、キャッシュ氏の今までの人生経験が凝縮されているような、彼自身の重みを感じました。非常にインパクトがあるのは間違いなかったです。
オリジナルとの、好き好きと言うよりも、私的にはキャッシュ氏のカバー作品は全く別物と捉えています。
しかしながら、観る人にインパクトを与える、感動させられる作品を作れるというのは、純粋にすごいなと思いました。

閉じる コメント(6)

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恥ずかしながら私は、ジョニー・キャッシュを知らない人間です。でも映像を見て、その歌を聴いて素直に感動しました。CDもDVDも欲しいですね。

当分自分のクダラナイ話とサマソニ以外は記事にするつもりはなかったのですが・・・・TBさせて下さい。。。。

2008/7/20(日) 午後 0:00 [ kya*go*o*yan ] 返信する

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いつもありがとうございます。私もまだキャッシュ氏の音楽をそれほど聴き込んでいないので、大きいことは言えないんですが・・。ただ、この「HURT」は素晴らしいので、KYANさんに感動したと言って頂けたのは、本当に嬉しいです。TBありがとうございました。

2008/7/20(日) 午後 7:56 猫村生弦 返信する

トレント・レズナーのコメント、正直で面白いですね。
曲だけを聴いた時は1回しか聴かなかったけど、
PVを見て感動したというのは僕らリスナーでもよくあることだし、
曲を書いた本人がそうなるんだったら、僕らがそうなるのは当然の成り行きですね^^

2009/4/18(土) 午後 11:38 りぼ 返信する

リボルバーさん>読んで頂いてありがとうございます。
なんか誤字とかあって恥ずかしいですが(^^;

トレントの感想は面白いですよね♪確かに曲だけ聴くのと、PVを見ながらとでは印象が変わりますよね。
アーティスト的には、実はあまり体験しないかもですね〜。
特に自分の曲のカバーを、自分より大御所がすると言うのは、そうそうないかもですしね。

2009/4/19(日) 午前 0:17 猫村生弦 返信する

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Johny cashは2006年のwalk the lineを見ました。映画はどこまでほんとか知らなかったけどRock Rollerになりたい人は一度は見るべき作品かもしれないですね。Pearl Jamも結構CoverやってましたがLive Album「ベナロヤホール」で25 Minutes agoをやっててカントリーサウンドでした。映画みてBEST盤「walk the line」聞いてます。私は個人的にはプレスリー(がA面として)よりもアメリカンぽいSoundしてると思います。(まあB面って表現がどうかは別で)Johny Cash結構気に入ってますよ。NINとの関連凄く興味あるものばかりでした。ありがとう♪

2010/4/12(月) 午前 10:38 [ edy ] 返信する

edyさん>「walk the line」は、どうもホアキン・フェニックスが主演というので、あんまり見る気にならず、結局まだ観れてません(^^;今度レンタルで観てみます。キャッシュ氏は、U2のZooropaでも歌ってますし、U2ファンには馴染みがありますね☆
私もキャッシュ氏の音楽はけっこう好きです。兄貴が以前、誕生日に
キャッシュのベストCDをくれました。
いえいえ、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
このNINとキャッシュ氏のお話は、我輩、大好きなネタなもので。

2010/4/12(月) 午後 11:19 猫村生弦 返信する

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