<君が代>卒業式で斉唱妨害 教諭の処分取り消し 道人事委 (毎日新聞) 01年3月に行われた北海道の倶知安町立倶知安中学校の卒業式で、君が代斉唱を妨害したとして道教委から訓告処分を受けた男性教諭(49)が、道人事委員会に処分の取り消しを求めた請求で、道人事委員会は「懲戒処分の乱用に当たる」として、処分を取り消す裁決を出した。東京地裁は9月、日の丸・君が代を義務付けた東京都教委の通達は憲法が認める思想・信条の自由を侵す」と違憲とした判決が出たばかりだが、文部科学省によると、都道府県の人事委員会で処分を取り消したのは全国初とみられる。 裁決では、日の丸の掲揚・君が代の斉唱の趣旨や目的は憲法や教育基本法に反するものではないとしながらも、「強制することは教職員の思想、良心への不当な侵害として許されない」として、憲法に違反すると指摘。さらに、校長が君が代斉唱の根拠とする、学習指導要領については、「大綱的な基準とはいい難く、法的拘束力は否定せざるを得ない」としている。 同中では、卒業式の式次第には国歌斉唱がなく、卒業式の事前練習でも君が代の斉唱を行わなかった。しかし、当日になって、校長が一方的に君が代のカセットテープをレコーダーから流した。このため、教諭はテープを抜き取って斉唱を妨害した。その後、校歌斉唱に移ったが、大きな混乱もなく式は終了した。【千々部一好】 裁決について、道教委の平山和則・企画総務部長は「懲戒処分が相当とする当方の主張が認められなかったのは誠に遺憾。裁決書の内容を検討して今後の対応を判断したい」とコメントした。 道人事委の規約によると、一定の理由があれば、人事委に再審請求することはできる。同部訟務グループによると、裁決が不服であっても道教委側から訴訟を提起することはできない。 請求者の弁護団長である後藤徹弁護士は「(裁決は)憲法が定めた思想・信条の自由から、日の丸・君が代の強制は許されないとしている。子供たちの教育面にも配慮し、評価できる」と話した。 [毎日新聞10月23日] [ 2006年10月23日13時35分 ] |
日の丸・君が代
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国旗・国歌義務化は違法 都教委通達、思想良心の自由侵害 東京地裁判決 東京都教育委員会が卒業式などの行事で、教職員に国旗に向かっての起立や国歌斉唱を求めているのは、思想と良心の自由を定めた憲法に違反するとして、教職員ら401人が、起立と斉唱の義務がないことの確認のほか、慰謝料の支払いなどを求めた訴訟の判決が21日、東京地裁であった。難波孝一裁判長は「懲戒処分をしてまで起立させることは行きすぎた措置で違法」として原告側の主張をほぼ全面的に認め、都に1人当たり3万円の慰謝料の支払いを命じた。都教委は控訴する方針。 都教委は平成15年10月、学校の式典での国旗掲揚や国歌斉唱時の起立などを求めた通達を出しており、これまでに通達違反として延べ345人の教職員が懲戒処分を受けた。判決は通達違反を理由にした処分も禁じており、都教委の対応に影響を与えそうだ。 訴訟では(1)教員らが国旗に向かって起立し、国歌を斉唱する義務があるか(2)都教委の通達は違法か(3)教員らは通達によって精神的損害を受けたか−が主な争点となった。 難波裁判長は「日の丸、君が代は第二次世界大戦が終わるまで軍国主義思想の精神的支柱だったのは歴史的事実」と述べた上で、反対する権利は公共の福祉に反しない限り保護されるべきで、起立や斉唱の義務はないと判断した。 通達については、「合理的な基準を逸脱している」とし、「教職員が起立や斉唱を拒否しても、式典の進行や、国旗と国歌に対する正しい認識を生徒に教えることを阻害するものではない」と述べた。 難波裁判長はこうした判断の上で、「原告の教職員は義務がないのに起立や斉唱を強要され、精神的損害を受けた」として、都に慰謝料の支払いを命じた。 都の中村正彦教育長は判決を受け「主張が認められなかったことは大変遺憾。判決内容を確認して今後の対応を検討する」とのコメントを発表した。 ◇ ≪関係者驚き「現場知らぬ不当判決」≫ 東京地裁の判決に、東京都では教育関係の職員の多くが驚きや困惑の表情。一部の部署では「教育現場を知らない不当判決」「即、控訴」などの声も飛び交った。 平成15年に国旗掲揚や国歌斉唱時の起立などを求めた通達を出した当時の教育長の横山洋吉副知事は、「当時の責任者としては甚だ遺憾な判決だが、現在は教育行政に口を挟む立場ではない」と、ぶぜんとした表情。ある幹部は「驚天動地の心境。現場を統括する校長や教頭はつらい立場になる」と話す。 別の担当職員は「ほかの類似する裁判にどういった影響を与えるのか心配。雪崩現象にならなければよいが」と心配そうに話す一方、「通達は正しいと考えており、今後も毅然(きぜん)とした対応をとっていく」と述べた。 ◇ ≪「敬意示すのは法以前の問題」小泉首相≫ 小泉純一郎首相は21日夜、東京地裁が国旗への起立と国歌斉唱を教職員に求めた東京都教委の通達などを違法と判断したことについて、「判決は聞いていないが、人間として国旗や国歌に敬意を表するというのは法律以前の問題ではないか」と指摘した。さらに「裁判でよく判断していただきたい」と語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。 (産経新聞) - 9月22日8時0分更新 |
<国旗国歌>小泉首相が違憲判決に疑問 小泉首相は21日、入学式や卒業式で日の丸に向かっての起立や君が代斉唱を強制したことを違憲とした判決について「法律以前の問題じゃないでしょうかね。人間として、国旗や国歌に敬意を表すというのは」と述べ、疑問を投げかけた。思想・良心の自由については「裁判でよく判断していただきたい」と述べるにとどめた。 (毎日新聞) - 9月21日21時13分更新 |
日の丸と君が代について NHK'99/07/11 放送 「日の丸」が日本の国旗、「君が代」が日本の国歌であることを法律で決めようという法律の案が国会で議論されています。国民の意見も広く聞こうと、各地で「意見を聴く会」も開かれました。何が議論になっているのでしょうか。では、まず、どうして法律を作ろうという考えが出てきたのか、というところから始めましょう。 みんなが学校で学ぶことは、文部省という国の役所が「学習指導要領」というもので決めています。この中に、「学校の入学式や卒業式では、国旗をかかげ、国歌を歌うように先生は生徒を指導しなさい」と書いてあります。 ここに書いてある国旗とは「日の丸」のことで、国歌とは「君が代」のことなのですが、これには反対する人もいて、学校で混乱が起きているところがあります。 そこで政府は、「国旗は日の丸、国歌は君が代」と法律で決めようという案を国会に出しました。国民に広く定着している、つまり親しまれていて国旗、国歌だと思っている人が多いし、外国でも法律で決めているところが多いからです。しかし、これには反対する人もいます。どうしてでしょうか。 「日の丸」は、江戸時代から明治時代に変わるころ、日本が鎖国をやめて外国とつきあうようになって、日本の船が外国に行く時に、日本の船であることを示す印をつけることになって選ばれました。勝海舟や福沢諭吉がアメリカに行く時に乗った「かん臨丸」は、日の丸をかかげました。それ以来、日本という国のシンボルになっていたのですが、第二次世界大戦で日本軍がアジア各地で戦争をした時に、日の丸をかかげて戦いました。また、日本から多くの若者が兵隊として出ていった時に、みんなが日の丸を旗を振って送り出しました。こうしたことから、「日の丸は戦争を思い出す。日本の国旗としてはふさわしくない」という人や、「わざわざ法律で決めることはない」という人もいるのです。 一方、「君が代」は、昔の古い歌を元に歌われてきました。歌詞はこうなっています。 「きみがよは ちよに やちよに さざれいしの いわおとなりて こけのむすまで」 これは、「君の世」は、「いつまでもいつまでも、小さな石が成長して大きな石になり、コケが生えるくらい長い間続きますように」と願う歌です。では、「君の世」というのは、何のことなのでしょうか。 第二次世界大戦までは、学校の教科書で、「天皇陛下のお治めになる世の中」と説明していました。第二次世界大戦までは、日本の国を治めているのは天皇だったからです。ところが、第二次世界大戦が終わって、日本の憲法が新しくなってからは、日本の国を治めるのは、国民の代表ということになりました。「国民主権」です。 それなのに、「天皇陛下のお治めになる世の中」という歌を歌うのは、「国民主権」の憲法の考え方に反するのではないか、というのが、「君が代」を国歌にすることに反対している人たちの考え方です。 これについて小渕総理大臣は、「君とは、主権を持つ国民が認めている天皇のことで、、この歌全体は、日本の国が末永く栄えて平和であることを願ったもので、今の憲法の考え方と同じだ」と説明しています。でも、これに対しても、「そんなふうには受け取れない」という批判もあって、議論が続いています。 私たちの国の旗や歌を何にするかは、大変大事な問題です。それだけに、十分な議論が必要だと思います。 【 99/7/11 放送(内容は放送時点でのものです) 】 |

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思想良心の自由は侵せぬ 都立学校の入学式や卒業式での日の丸掲揚と君が代斉唱に、東京地裁は「国旗に向かって起立したり、国歌を斉唱したりする法的な義務はない」との判決を言い渡した。 判決は「懲戒処分してまで起立、斉唱させることは憲法が定める思想良心の自由を侵害する行き過ぎた措置」と断じ、「斉唱などを強制する都教育長通達や各校長による教職員への職務命令も違法」と判断した。 個人の自由を尊重する民主的な社会では、宗教、思想、信条など各人の心の中に国や自治体が行政上の権力を背景に安易に踏み込むべきではない―という考えであり、今後の国旗、国歌の在り方を明確に示した判決といえる。 文部科学省によると、入学・卒業式での日の丸掲揚や君が代斉唱をめぐり、指導に従わなかったとして全国の教育委員会から懲戒処分や訓告を受けた教職員は二〇〇〇―〇四年度の五年間で延べ八百八人に上る。東京都では起立斉唱を求めた〇三年十月の通達以降、三百四十五人が懲戒処分となるなど突出した。 東京地裁は、既に退職した教職員の訴えは認めなかったが、現職については国歌斉唱などの義務がないことを認めた。また、ピアノ演奏や斉唱をしないことなどを理由に戒告、減給、停職などの処分をすることも禁じた。 この判決に対しては、国旗国歌法がある以上、国旗と国歌に敬意を払うのは当然で、それを拒否した場合に処分を受けるのも当然ではないかという反論があるだろう。都教委側は控訴する意向を示しており、上級審で争われる見通しだ。 しかし、ここでの問題は、国旗と国歌に敬意を払うべきかどうかということではない。地方自治体という公権力が、自ら決めた一定のやり方だけによって敬意を外部に表現するよう強制することの是非だ。 判決は「国旗と国歌は強制ではなく、自然のうちに国民に定着させるというのが国旗国歌法の制度趣旨で学習指導要領の理念でもある」と述べている。 その上で「式での国歌斉唱などを積極的に妨害したり、生徒に国旗、国歌の拒否をあおったりしない限り、教職員には国歌斉唱などを拒む自由がある」と結論付けた。 自民党の新総裁に就任した安倍晋三氏は、保守的な立場からの教育改革を主張し「愛国心」を盛り込んだ教育基本法改正に強い意欲を示している。今回の判決は、その改正論議にも一石を投じたといえよう。 安倍新政権は、判決が投げ掛けた問題意識を忘れてはならない。 (沖縄タイムス) |

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