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ソマリア
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12月27日8時0分配信 産経新聞 【カイロ=村上大介】東アフリカ・ソマリアでイスラム原理主義組織「イスラム法廷」と脆弱(ぜいじゃく)な暫定政府の内戦が続く中、暫定政府を支援する隣国エチオピアの介入が本格化した。エチオピア軍は26日、イスラム法廷が支配する首都モガディシオに向けて進軍中で、駐エチオピア・ソマリア大使は「24〜48時間以内に首都制圧も可能だ」と語った。これに対し、イスラム法廷は徹底的な抵抗を続けると表明。エチオピアと対立するエリトリアも巻き込んだ地域紛争に拡大する懸念も出てきた。 イスラム法廷の民兵は20日から、ユスフ大統領の暫定政府が拠点とするエチオピア国境に近いバイドアに対する攻略戦を開始。すでに暫定政府支援のために軍をソマリア領内に進めていたエチオピア軍は24日、イスラム法廷の拠点などへの空爆を開始。同国のメレス首相は同日、「われわれは今日、自衛のための反撃に入った」と演説し、本格的な戦闘状態に入ったことを明らかにした。 エチオピア軍は25日、モガディシオの国際空港と、西約100キロのバレドグレの空軍基地を空爆したのをはじめ、バイドア周辺のスラム法廷側の拠点に陸空から激しい攻撃を加え、イスラム法廷の民兵は26日朝、「戦術的な撤退」としつつ、バイドア攻防戦の前線から撤退を始めていた。 AP通信によると、メレス首相はエチオピア軍の目的は首都包囲にあり、暫定政府との和平協議を促すことにあると語ったという。しかし、イスラム法廷側は「モガディシオを制圧しようとすれば、攻撃者にとって破滅となろう」と徹底抗戦の構えを見せている。 ソマリアでは、1991年のバーレ独裁政権崩壊後、武装した地域の軍閥・部族同士が争う無政府状態に陥り、国際社会を後ろ盾とした和平交渉で2004年に暫定政府が発足した。しかし、暫定政府は全土を掌握できず、厳格にイスラム法を適用し、秩序を回復しようとするイスラム法廷が勢力を拡大し、今年6月に首都モガディシオを支配下に収め、中・南部を実効支配している。 イスラム法廷は、90年代から活動していたイスラム原理主義組織の集合体とみられ、最近は、強硬派法学者のアウェイス師の影響力が強まっている。イスラム法廷側は否定しているものの、同法廷の民兵には国際テロ組織アルカーイダ系の過激派義勇兵も流入しているとの見方があり、米国などはソマリアが「テロリストの温床」になると懸念を強めている。 一方、エチオピアは東部オガデン地方に数百万人のソマリ族を抱え、イスラム法廷の勢力伸長が同地方へのイスラム原理主義浸透につながることを警戒し、当初から暫定政府を支援してきた。これに対し、国境地帯の領有権問題でエチオピアと対立するエリトリアが同法廷を支援するという構図となっている。 ◇ 【用語解説】イスラム法廷 イスラム法廷連合、あるいはイスラム法廷評議会と名乗る組織で、シャリーア(イスラム法)の厳格な適用とイスラム国家樹立を目指す組織。90年代から急進派法学者のハサン・ザーヒル・アウェイス師は原理主義組織を率い、最近は、穏健派法学者、シャリーフ・シャイフ・アハマド師とともに同法廷を率いているとみられる。6月に指導者がアハマド師からアウェイス師に交代したとの報道もあり、アウェイス師の影響力が強まっているとみられる。ただ、25日も2人がそろって目撃されており、実体は不明な点が多い。 最終更新:12月27日8時0分 |
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