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オオカミ

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USFWSのオオカミQ&Aとシートン動物誌の記録

アメリカの野生生物保護当局である、U.S. Fish and Wildlife Service【魚類野生生物局】のホームページにあるQuestions and Answers about Gray Wolf Biologyを、よく参照しています。
 
 
1問目は、こういう質問でした。
 
Why was the gray wolf listed as endangered?
Wolves became nearly extinct in the conterminous 48 states in the early part of the 20th century.  Predator-control programs targeted wolves, and wolf habitat was altered and destroyed as eastern forests were logged and then converted to farms.  Woodland caribou, bison, and beaver, the wolves’ prey base, were also brought to near-extinction by settlers and market hunters.  Predator-control programs, loss of habitat, and loss of prey resulted in the elimination of wolves throughout most of the conterminous U.S. except in northeastern Minnesota and Isle Royale, Michigan. A few individuals also remained in the northern Rocky Mountains. 
 
 
 なぜハイイロオオカミは絶滅危惧種としてリストされたのか?
オオカミは20世紀の初頭に隣接する48州でほぼ絶滅した。捕食者コントロールプログラムは、オオカミを対象としており、オオカミの生息地が改変され、破壊された。東部の森林が伐採され、農場に転換された。ウッドランドカリブー、バイソン、そしてビーバー、オオカミの基本的な獲物であり、その獲物も入植者と市場のハンターによってほぼ絶滅させられた。捕食者コントロールプログラムと、生息地の喪失、そして獲物の喪失によって、ミネソタ州北東部とロイヤル島を除き、米国のほとんどからオオカミの根絶させた。少数の個体が北部ロッキー山脈に残っただけだ。
 
 
 
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この説明を実証するような記述が「シートン動物誌」にあります。
シートン動物誌
 
P90 地図7 アメリカオオカミの分布域
アメリカのオオカミはもともとは、ロッキー山脈より東の森林地帯に広大な分布域をもっていた。しかし、ロッキー山脈より西には分布の空白地帯があった。オオカミは、20世紀初めまでに、東部諸州とミシシッピ川上流から姿を消している。
 
 
P96
ジョン・オーデュボンは1843年、ミズーリ川をさかのぼる「大西部旅行」に出た。白いオオカミを見て、こう書いている。「とても多かった。・・・・川をさかのぼる何日間かの間に、12頭から25頭のオオカミを目撃した」
マニトバ州南部には、かつてたくさんのバッファローが生息していた。そこではオオカミの数もきわめて多かった。レッド川やアシニボイン川の流域にバッファローの大群が暮らしていたころ、マニトバ州には数百頭、ひょっとすると数千頭のオオカミが生息していたのではないだろうか。
 
 
P97
東部のオオカミについても
いくつか貴重な記録が残されている。ペンシルバニア州には1827年に生まれ、1901年に74歳で亡くなった有名な猟師ジョージ・スミスがいた、(中略)
「スミスが一生のうちにしとめた獲物の頭数はつぎのとおりである。
ジャガー14頭、クマ500頭、ワピチ30頭、シカ3000頭、ピューマ500頭、オオカミ500頭、ボブキャット600頭、」
同じころ、スミスのような有力な猟師がどれほどいたかは想像によるしかない。・・・面積116500平方キロのペンシルベニア州では1000人以上の猟師がいたと考えてよい。つまり、ジョージ・スミスが50年間のうちに500頭のオオカミをしとめたということは、1000人の猟師をかかえるペンシルベニア州全体では50万頭、年間1万頭のオオカミが殺されたことを意味する。
 
 
P99
今では、オオカミはすっかり少なくなった。バートレットの報告によると、「カナダとアメリカをあわせ、190105年の5年間で、オオカミ498000頭分のオオカミの毛皮が取引されている。」市場に出回った50万枚が実際に捉えられた数の半分だと仮定すると、5年間の捕獲数は壮齢と若者のオオカミをあわせて100万頭、つまり毎年20万頭が殺された計算になる。
 過去のオオカミの分布
 
イメージ 1
 
 
絶滅危惧種法(1974)時点でのオオカミの分布
イメージ 2
 
現在の復活したオオカミ分布
イメージ 3
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当時、オオカミの捕獲奨励金は120シリングという金額だったそうです。
それが現在の貨幣価値に換算するとどのくらいかについては不明です。
ちょうど日本でも北海道、本州でオオカミを絶滅させた時期に重なります。
 
 
このアメリカに畜産技術を学んだのですから、日本,特に北海道で行われていたオオカミの駆除技術は、当時のアメリカと同じものでした。

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