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さて、一月になりましたが、天気が悪いこともあり、 最近になって動物病院も暇になって来ました。 毎年1~2月は一年で一番暇な時期なのですが (どこの動物病院もそうですが)、 この時期になると、ずいぶん暇なので、 「さて、今日は何をしようか」 とテーマを決めて一日を過ごすようにしないと、 一日が有意義に過ごせない毎日になって来ます (まるで診察がないわけではないですが)。 今月は、僕の病院では断捨離月刊と名付け、 この時間を病院の整理をするのに使うことに決めました。 病院も8年ほどやっていると、片付かないところがごちゃごちゃになって、 何が置いてあるのかさっぱり分からなくなっているところが出来ていますし、 使わないからとりあえず置いてあるんだけれども、 この先もおそらくまず使わない、というものがずいぶん増えてきています。 あるだけで邪魔になっているものもありますし、 もっとスペースをうまく使えば、ごちゃごちゃしているところがすっきりして、 使い勝手も良くなるであろうというところが多々あります。 そのため、先日から、いらないものを整理しつつ、 棚や引き出しの中を整理するようにして、 「いらないものを溜め込まない」 状態を保ちたいと思い始めました。 以前から、「なんかごちゃごちゃしているなぁ」 と思うところが多々あったのですが、 ちょうど嫁さんが家の中でダンシャリ、ダンシャリとつぶやきながら掃除を始めていましたので、 僕も便乗して病院の中を断捨離することにしてみました。 今ごそごそと始めているところですが、 いらないものが出て来るわ出て来るわで驚いています。 「いつか使うかもしれないから」 と置いておいても、本当に使うかもしれないものと、 おそらく使わないものがありますので、 使わないものはすっぱり整理して、 すっきりして春を迎えて仕事を出来るようにしておきたいものです。 もしかしたらまた数年後にはまたごちゃごちゃしたものが増えてきているのかもしれませんが、 出来るだけすっきりした生活を過ごして行きながら、 ごちゃごちゃしないように心がけて行きたいものですね。 ※動物と飼い主さんの設定と描写には、修正を加えています。
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獣医さんの日常
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獣医さんの日常を書いてます。
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今朝、うちで飼っている犬の散歩に、河原に行ってきました。 よく通っている散歩コースは、堤防の向こうかわの河原沿いで、 階段状の段差と、草がそこそこ茂っている原っぱに挟まれる形で、 通路が作られています。 通路を歩いて行くと、毎朝決まった場所に、 犬を連れたおばちゃんがいて(いつもラジオ体操のような運動をしています)、 通路にはみ出たかたちででんといるため、 いつも通るのに苦労するポイントがあります。 あいさつをしてもいつもそっけなくて、犬をよけようともせず、 しかも、通りかかるとおばさんの犬がうちの犬に噛み付こうとして来る、 という難易度の高いポイントです(人にはおとなしいようですが)。 いつもは半分階段、半分通路でいるくらいで、 通路も半分ほど空いてはいますで、 しかたなく、こちらも半分草はらにはみ出る形で通行しています。 ところが今日は、通路の真ん中に、というか、 通路を完全に塞いでしまう形で、 おばさんと犬が陣取ってしまっていました。 近づいて行っても体操に夢中な様子で、 挨拶をしても聞いているのか聞いていないのか分からない様子で、 道をどけてくれる様子はないようです。 あまりに完全に通路を塞いでしまっているので、 今日ばかりは、 「すみません、通りたいのですが、 ちょっとよけていただけますでしょうか。」 と声をかけました。 すると、おばさんは、"何言ってんの"という表情でこちらをじろりと見て、 「あんたねぇ、こっちがいっぱい空いているんだから、 空いているところを通れば良いでしょう。」 と原っぱを指差しました。 まさか、そんな答えが返って来ると思わなかったので、 面食らってしまいました。 「こーんなに空いているんだから、 なんで通れないのよ。 あんた、おかしなこと言うねぇ。」 おばさんが続けて言ってきます。 指差すところは、まぁ通れないことはないですが、 草がそこそこ生えている原っぱです。 けっこうたくさん犬のウンチが落ちている河原ですし、 原っぱの中にもどこにウンチが落ちているか分かりません。 おまけに朝なので、草に朝露がついていないとも限りません。 できれば原っぱの中を通って迂回したりしたくはないところです。 「いや、ここは通路なんですよ。 通路を完全に塞いじゃっているので、 ちょっと通れる分空けていただきたいだけなんですけれども。」 と言うと、 「通路はみんなのものでしょ。 みんなの場所にいるだけで何が悪いの。 ここはあんたのものじゃないのよ。」 とのことです。 「通路はみんなのものでしょう。」 「そっちが空いているんだから、そちらを通れば良いでしょう。」 と、しばし言い合う形になりましたが、 らちがあかなさそうですし、こんなことで朝から疲れたくもなかったので、 「通路全部塞いじゃうと、通行しにくいですよ。」 と言って、こちらが迂回する形で、よけて通りました。 僕が通った後も、近くに座っていたおじさん(おばさんとは面識はなさそう?)に、 「なんだろね。 おかしなこと言って来るねぇ。」 と言っていました。 おじさんはおばさんに何かを言っている様子でしたが、 もう僕は後ろを向いて歩いていましたので、 何を言っているかは聞き取れませんでした。 通路を完全に塞ぐ形で陣取って、 通行してくる人が通路を歩けなくなっているときに、 通行して来た人に原っぱを迂回しろ、 というのは何かおかしな話では無いかと思ったのですが、 どかないおばさんが悪いのか、どかないこちらが悪いのか、 どうなんだろうとしばし考え込んでしまいました。 高校生のカップルが、たまたま階段に座っていたくらいなら、 「おまえらどけ」 なんて無粋なことは言いませんが、 しょっちゅうマナーにかける(と僕は思うのですが)ことをしているなら、 注意されてもおかしくはないとは思います。 いったい、どうなんでしょうね。
さしあたっての問題点は、河原に行けば、 またこれからもよく出会うということではありますけれども。 |
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先日、ゴミの片付けをしているときに、 プラゴミで手を切ってしまいました。 ゴミ袋に、うんしょうんしょと詰め込んでいる時に、 硬いプラゴミが手をかすったようで、 手のひらにびびびっと、そこそこに派手な傷が出来てしまいました。 赤い線状の傷が一直線についてしまい、 まるで猫かなにかに引っ掻かれたかのようです。 ばんそうこうを貼るのも無理なので、 まぁ、何日かしたら勝手に治るだろうと放っておいて、 そのまま診察をしていたのですが、 その日は、何人かの飼い主さんに、 「まぁ、手をお怪我されて、 獣医さんて大変なんですねぇ・・。」 と、なにやらねぎらわれてしまいました。 「いえ、プラゴミ片付けていたら手を切ってしまいまして・・。」 と理由を説明するのもなんだか恥ずかしかったのですが、 思ってもみない理由に、説明を受けた方もなんと答えて良いやら、 というところかもしれません。 アル綿がしみるのは、猫の引っ掻き傷もプラゴミの傷も一緒ですが、 幸い、猫の爪や歯ほどは細菌もいないため、 治りはもしかしたら早いのかもしれません。 この時期は、年末の大掃除ですので、 普段と違う掃除をしようとして、 思わぬ怪我などしてしまわないよう、 皆様もお気をつけ下さい。 ※動物と飼い主さんの設定と描写には、修正を加えています。
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診察時間外は僕も、町の中に食事に行ったり買い物に行ったりする事もあるのですが、 そんな時、時折町中でばったり飼い主さんと出会う事があります。 飼い主さんと出会うと時折あるのが、 「ワクチンは次いつでしたでしょうか?」 などと、いきなりの質問をされる事です。 動物の名前を顔がイメージできて、大きな手術をしたかどうかはある程度覚えていたとしても、 いつワクチンうったかとか、日にちの細かい事まで、 すべて覚えているわけでもありません。 いきなり訊ねられても、 「あぁ、〜ちゃんは〜月〜日にうってましたので、 次は〜ですね。」 などと即座に答えられるわけでもありません。 病院に帰れば、パソコンにデータは入っていますので、 病院であればすぐに分かるのですが、 病院の外で聞かれてもなかなか答えられない質問だったりします。 僕の病院では(だいたいの病院でそうでしょうけれども)、 ワクチンの前にはDMを送って、 次のワクチンの日にちの案内をするようにしています。 DMがまだ行っていないと言う事は、 まだワクチンの時期にはなっていないという事ですので、 「いつでしょうか」と訊ねられるという事はDMもまだ出していないという事で、 まだワクチンはもうしばらく先ではあると思います。 すべての患者の情報が頭の中に入っていたらすごいですが、 それは脳の容量的にもちょっと難しそうです。 そこまで覚えようと思ったら、もうちょっと頭の中のHDDを増設しないといけなさそうですね。 ※動物と飼い主さんの設定と描写には、修正を加えています。
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さあ、今日は家族で遊園地に遊びに行く予定の日です。 ここしばらく、日曜は勉強会とかセミナーに行っている事が多く、 しばらく家族サービスも出来ていませんでした。 昨日から娘も楽しみにしていたようで、 遊園地の話をしています。 「パパ、また人形とってね」 ・・ああ、遊園地のゲームコーナーの事か、 そういや、前も輪投げコーナーでぬいぐるみをゲットしたな。 「よし、まかしとけ。 また取ってあげるからね。」 幸い、今週末は入院もホテルも入っておらず、 このまま無事に行けば、なんとか朝から出られそうです。 そして朝になり、目が覚めました。 ・・と、なにやら病院の電話が鳴っているようです。 なんだろな・・ おそるおそる電話に近づくと、電話が切れました。 カルテを検索してみると、どうやら、 いつもダックスフンドを連れて来ている飼い主さんから電話のようです。 以前から2〜3ヶ月に一度ずつくらいは「腰がおかしそう」と、 軽度のヘルニアで来ている人なのですが、 休日に朝早くからどうしたのでしょうか。 と思っていると、カルテを見ている僕のそばで、 また電話が鳴りました。 電話番号は・・、件の飼い主さんからのようです・・。 嫌な予感がしながら電話に出てみると、 「先生、おはようございます。 朝早くからすみません、腰が立たなくなっちゃったみたいです・・。」 「まったく足が立たないですか・・?」 「今までは足を使いにくそうにしていても歩いていたんですが、 今度は後ろ足を引きずっているみたいです。」 ・・これは椎間板ヘルニアの完全麻痺か・・。 「分かりました。 では、今からお連れください。」 そして、僕は結果を家族に伝えるべく部屋に戻りました。 戻って来た僕の顔を見ると、嫁さんも何となく察したようです。 「どうしたの?」 「ダックス君がね、腰立たないって。」 「じゃ、今から診察?」 淡々と話している僕と嫁さんの横で、 えーっという表情で、子供が僕の方を見ています。 「遊園地は?」 「ごめん、パパ、お仕事入っちゃったから、 今日は行けないかも。」 診察着に着替えて病院で待っていると、 しばらくして飼い主さんがやって来ました。 「朝からすみません。」 「いえいえ。」 さっそく、待合室に降ろして歩かせてみてもらいました。 どうやら、まったく足は使えないようで、 足を引きずりながら匍匐前進をするばかりです。 ・・これは手術が必要だな・・。 それから検査をして留置針を入れると、 入院させ、これから手術しますのでと言っておいて預からせていただきました。 再度部屋に戻ると、嫁さんが訊ねて来ました。 「これから手術?」 「うん、これからする」 そして、子供を近くの実家に預かっておいてもらうと、 嫁さんに手伝ってもらって手術する事になりました。 「ごめんね、パパ、これからワンワンの病気治してあげないといけないからね」 「うん、いいよ。 ワンワンしっかり治してあげてね。」 遊園地がおばあちゃんちに遊びに行く事に変更となってしまいましたが、 娘はおばあちゃんの事が好きなので、それはそれで楽しみなようです。 近くに僕の両親がいてくれる事は、こう言う時に助かります。 さて、後は手術に集中です。 手術の方はと言えば、脊髄造影で閉塞している部分が確定していますので、 そこの部分を削って脊髄の圧力を逃がしてあげつつ、 飛び出した椎間板物質を取り出す手術です。 手術自体は思っていた通りに終わりましたが、 高齢で何度も今まで繰り返していましたので、 今まで出ていた分が脊髄の周りに固まっており、 若い子で初発の子よりも良くなさそうな状態でした。 できることはしましたので、後はリハビリをしながら、 回復を待つ事になります。 初発で若ければ手術して一週間で立つ事もありますが、 この子はちょっと数ヶ月コースになりそうです。 手術が終わり、犬が落ち着くと、飼い主さんに電話です。 これから様子を見に行きたいという事で、 来てもらってお見舞いをしてもらいながら手術の説明をしました。 飼い主さんが帰ると、いつの間にか、ほぼ夕方になっていました。 ・・ううむ、今日はダックス君の手術で埋まってしまったか。 犬の状態が落ち着いているのを確認すると、 娘を迎えに行き、帰って来ました。 「ワンワン、元気になりそう?」 「やれることはやったけどね。 歩けるようになるには時間がかかりそうだね。 すぐに良くなる病気と、すぐには治らない病気があるからね。」 「ふーん。 ワンワン、元気になると良いね。」 ダックス君にも元気になって欲しいですが、 遊園地の約束がつぶれてしまった娘にも申し訳ない気持ちです。 と、嫁さんが僕に声をかけて来ました。 「私がダックス君を見てるから、 公園に行ってあげて来たら。」 「そうか。 じゃ、ちょっとそこの公園に行って来るね。」 僕の病院からは、歩いて3分ほどのところに公園があります。 大きな公園ではないですが、滑り台やブランコなどがそろっていますので、 たまに娘を連れて行っています。 「よし、じゃ行こうか。」 「うん!」 それからしばらく公園で遊んでいましたが、 日も暮れる前に家に帰りました。 「今日はごめんね。」 「いいよ。 公園楽しかったよ。」 親の仕事を理解しているからなのか、 おばあちゃんのところが楽しかったのか、 それとも公園で満足してくれたのか、 それほど怒ってはいないようでした。 そろっとカレンダーを見てみると、 来週は獣医師の集まりで、 その次はエキゾチックのセミナーで、 その次は・・、画像診断のセミナーか・・。 うーん、次お出かけできるのは・・、一ヶ月後か・・。 申し訳ない気持ちになりながら、 一ヶ月後はきっと遊園地に連れて行ってあげようと心に決めました。 とは言っても、その日がオフになるかどうかは、 当日になってみないと何とも分からないのが因果な仕事だったりします。 それまで僕に出来る事は・・、祈る事だけか・・。 勉強会とかセミナーのときはあまり緊急の仕事が入らない様な気がするのですが、 遊びに行ったりするという時になると、 なぜか緊急手術などが入る様な気もします。 人並みに家族にサービスもしたいところではありますが、 遊びに行くというときは、なぜか人目を忍んで行く様な感じになる事もしばしばです。 自分で病院をしていると、完全なオフというのがなかなか取れないのが、 子供には申し訳ないところではありますが、 仕事も大切にしつつ、家族も大切にしつつ、 子供に良い思い出も作ってあげられるようにはしてあげたいですね。 ※動物と飼い主さんの設定と描写には、修正を加えています。
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