どうぶつ病院診療日記

動物病院の診察風景や、獣医師が日頃思っていることなど

獣医師、ちょっとした話

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インフォームドコンセントを大切にしたいと願っている獣医師にとって、
嫌な事のひとつは「口内炎」です。

口内炎が出来ると、口の中が痛くて、
しゃべるたびに痛みが口を襲いますので、
重度の口内炎が起こったときは、涙が出て来そうになって来る事もあったりします。

いきなり口の粘膜に潰瘍が出来て口内炎が出来るという事も中にはありますが、
口内炎のできる可能性として一番高いのは、
「唇の内側を噛んでしまって、そこが炎症になってしまう」
ということです。

噛んだ後は痛くないのですが、次の日〜5日間くらいは、
痛くて腫れて、困った状態になってしまいます。

腫れた時には、ビタミン剤を飲んだりしながら、
腫れが引くのを待つしかないのですが、
あまりにも痛くてしゃべるのはおろか、
ゴハンさえ食べられないという場合は、
その場しのぎに局所麻酔のリドカインスプレーを患部に綿棒でちょいちょいと塗って、
痛みをしのぐ事もあったりします。

局所麻酔を塗ると、一時的に感覚が麻痺するので、
まさに"地獄から救われた"状態になってくれます。

口内炎用の副腎皮質ホルモンというものもありますが、
ステロイドの薬は炎症は確かに引かせてくれる一方、
肉芽増生の抑制と言う副作用も持っていますので、
長期的に見ると治癒の延長が起こるような気もするため、
僕的にはあまり副腎皮質ホルモンに頼りたくはないところです。

ところで、昔は口を噛むと、「あぁ、これで口内炎になってしまう・・」
とブルーだったのですが、最近はあることをしだしてから、
格段に口内炎になる程度が激減したような気がします。

その対処とは、いたってシンプルなのですが、
「こまめに歯を磨く」
というものです。

口内炎と言うのは、読んで字のごとく、
口の中で起こる炎症の事なのですが、
なぜ炎症が起こるかと言えば、口の粘膜に対して炎症を起こす要因が、
炎症を悪化させるからです。

そして、炎症を憎悪させる要因と言えば、
まず考えられるのは、食事の残渣と口の中の細菌です。

であれば、食事が終わったら、即座に歯を磨くようにしておけば、
残渣もなくなり、残渣を糧に増殖する細菌も増えなくなり、
炎症の悪化因子が減らせると思います。

そう思って、
「食事が終わったら即座に、毎回歯を磨く」
ということに気をつけだしたところ、
驚くほどに口内炎が起こらなくなりました。

疲れて来ると口の中を噛むという事は時折あるのですが、
最近は以前と比べてあまり炎症が起こらないので、
噛んだ後、以前ほどブルーになりません。

食事残渣と細菌さえコントロールできれば、
口の中と言うのは湿潤環境にありますので、
もしかすると、傷の治癒にとってはいい環境と言えるのかもしれません。

以前は炎症が起こったら一生懸命ビタミン剤を飲んでいたものですが、
ここしばらくはビタミン剤を飲まなくても苦痛は感じません。

もし口を噛んでしまって口内炎が悪化しそうな気配がしたら、
ぜひ試してみて下さい。

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皮膚の創傷の話題ではありますが、
患者の傷の話ではありません。
対象となるのは、僕の皮膚です。

獣医師になってはや十数年経ちますが、
今までに、何回患者の動物に噛まれ、引っ掻かれたかは数えきれません。

獣医師の手を見ていただければ、
どの獣医師の手にもたくさんの傷があるのがぱっと分かると思います。

猫に噛まれた場合の傷は、割合点状の傷である事が多いですが、
犬に噛まれた場合は、皮膚がもう少し長く切れる傾向があります。

犬歯の後方は、山の峰の様に尖った形になっていますが、
この形状によって肉を裂きやすいように出来ているのだと思います。

犬に噛まれた場合は、皮膚が裂けます。
僕も皮膚が裂け、静脈が丸見えになっていた、
ということもしばしばです
(幸い大出血と言うのはまだありません)。

そういう時にいつも思うのは、
「人間の皮膚はなんともろいのか」
ということです。

たとえ噛まれたとしても、牙が食い込まず、
裂かれないだけの頑丈さを持っていれば、
すぱっと切れず、怪我もしないですむというものですが、
人間の皮膚と言うのは、チワワサイズの犬に噛まれた場合でも、
簡単に穴が開いて裂けてしまいます。

手の外側を噛まれた場合は、比較的分厚いのですが、
手の裏側の柔らかいところを噛まれた場合、
その傷から皮膚の厚さを見てみると、
何と薄いのかと信じられない思いになってしまいます。

こんな薄皮一枚で、外界から自分の体を隔て、
自分の体を守っているのかと思うと、
必要最小限の構造でできているんだなと、
しみじみ感心するやら驚くやらです。

とは言っても、傷ついた箇所を見ていると、
別のことに驚かされます。

最初はぱっくり開いて中の組織やら血管が見えていたとしても、
しばらくすると、勝手に血小板が固まって傷の内部が朱色のもので埋まり、
次の日には、徐々に傷口が収縮して来ています
(炎症が起きると腫れて痛いですが)。

そのうちに、傷が収縮して、肉が盛って埋まり、
かさぶたがぽろんととれると傷口は修復終了です。

皮膚はそれほど頑丈ではない一方で、
元来、傷ついた部分を自然に治す力を持っているようです。

裂けた時にはそのもろさに憤慨してしまうものですが、
治癒して行く過程では、その底力に感嘆させられる思いです。

皮膚と言うのは、基本思想として(思想しているわけではないでしょうが)
「生きてりゃ傷つく事もあるさ」
ということを前提として作られているような感じでもあります。

たしかに弱さを持っていますが、
「傷ついたら、治せばいい」
と考え、最初に無駄なコストをかけず、
うまく資源を節約しながらやりくりして行こうという基本設計になっているのかもしれません。

深く傷ついた場合は、結合組織が入り込んで、
瘢痕組織が残ってしまいますが、
それもまた、
「細かい事気にすんなよ」
と、皮膚に言われているような気もします。

獣医師にとって、皮膚の傷は名誉の負傷のようなものですし、
傷の分だけ思い出が増えるような部分もあります。

「ああ、あれはあの子のときの傷か」
と、時折自分の手を眺めてみるのもまた一興です。

傷の分だけ思い出があるものではありますね。

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ムコ募集

動物病院を長年していて、それなりの年数が経って来ると、
誰しも考え始めるのが、「次の代をどうするか」ということのようです。

僕はまだそこまで達していないのですが、
病院が発展して来て、地域で飼い主さんにとっての大切な存在になってくると、
「この病院をこれで終わりにしたくない」
「この病院を存続させて行って欲しい」
と願うようになるのは、誰しも同じ事であるようです。

次の代の候補としては、院長の息子さんや娘さんというのが、
一般的な話だと思うのですが、
中には、子どもさんが病院を継ぐのを選ばなかったとか、
獣医科大学を受けたけれども残念ながら入学できなかったなどの理由で、
子どもさんが跡取りになりそうになくなった、
という場合もあるようです。

そんなときは、信頼できる代診を育てて自分の跡を継がせたり、
場合によっては自分の子と結婚させて身内に迎えた上で跡を継いでもらう、
というケースもあるようです。

自分の子どもが息子だった場合で、
獣医師の嫁さんを迎えて、旦那は手伝いもしくは会社員、
というのはあまり聞いた事がないのですが、
院長の子どもが娘さんの場合、AHTとして働きながら、
気に入った代診と結婚させてその人に跡を継いでもらうことになった、
という話は、ちらほら聞く事があります。

自分の子どもが男の子の場合は、
獣医師にならなかった場合はそれで終わってしまう可能性も高くなるのですが、
子どもが女の子の場合は、娘さん自身が獣医師になって跡を継ぐ、
という場合と、獣医師の旦那を迎えて跡を一緒に継ぐ、
というふたつのケースがあるようです。

そういえば昔、獣医学雑誌の求人広告の欄に、
「代診募集!!(兼、娘の婿候補として)」
という広告が載っているのを見かけた事があります。

就職すれば、即、将来の院長候補になれるという事ではあるようですが、
就職した後で
「院長になりたいですが、ムコにはちょっと・・」
ともなかなか言いにくいでしょうから、
そこに就職しようと思うなら、
それなりの覚悟をしておく必要があるかもしれません。

雇ってもらえるかどうかには、娘さんの好みにも左右されるかもしれませんので、
面接を受けるために部屋に入ると、院長と一緒に、
そこの娘さんが並んで座っているかもしれません。
面接の質問で「ご趣味は」なんて聞かれたら、
何と答えていいのか悩むかもしれません。

無事院長と娘さんに気に入られて就職することができ、
「院長。」
と呼んだら、
「『院長』ではなく、お父さんと呼んでくれたまえ。」
なんて言われるかもしれないですね。

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獣医師は離婚が多い?

獣医師同士の中でよく言われる話のひとつに、
「獣医師は離婚が多い」
という話があります。

笑い話で、セールスマンから電話がかかって来て、
「奥さんいらっしゃいますか?」
と言われたから、
「何番目のですか?」
と答えた、という話がありますが、
獣医師は他の職業よりも離婚率が高いとは、
よく言われる事ではあるようです。

その理由としていくつか考えられますが、
考えられる事としては、
・家庭よりも仕事を優先する傾向がある
・家族が犠牲になりやすい
・そもそも変な人が多い
などなどです。

獣医師の性格については人それぞれですし、
本人は自分が変わっているとも思っていませんので(僕も含め)、
今更どうしようもない部分もあるとは思うのですが、
家庭よりも仕事が第一になりやすいという面はあると思います。

勤務であればまだしも、開業するとなると、
夜でも、なじみの人であればきっちり対応しないといけないですし、
日曜祭日でも、出られる限りの範囲で依頼があれば、
そちらを受け入れなければいけません。

僕自身、さあこれから家族で出かけようと言う時に、
電話がかかって来てしまいお出かけ中止、
ということは何度も経験しています。

「苦しそうなんで診て下さい」
と言われたら、それを放置して出かけるのは、
気持ち的に難しいですし、仮に出かけたとしても、
ずっと気になって遊びどころではありません。

獣医師と言うのは、ある程度ワーカホリックな状態の方が、
幸福感を味わえるという人種なのだと思うのですが、
その裏で、家族が時間的にも精神的にも、
犠牲になりやすい面と言うのはあると思います。

ある程度獣医師の職業を理解して、ある程度"諦めてくれる"人でなければ、
獣医師とずっとやって行くのは難しいかもしれません。

少なくとも、「仕事と私とどちらが大切なの?」
と問いつめるような人では、結婚生活を続けて行くのは難しいと思います。

僕も、結婚する前に、
「僕は獣医師だから、日曜休日をきっちり取れるわけではない。
 長期旅行も多分無理だ。
 ある程度以上の事はできないから、そこらへんは諦めてくれ。」
と、最後通牒のようなものを伝えてから結婚しています。

それを過度に期待して、バラ色の生活を期待して結婚すると、
日曜もセミナー行ったり診察をしたり、
きっちり家族の相手をしてくれないし、
旅行もろくに行けないし、おまけに夜まで手術の手伝いをさせられるしと、
不満が募って行く事になると思います。

相手が獣医師以外でも離婚率は高いと言われているのですが、
獣医師同士だと、より高いとも言われているようです。

獣医師同士結婚して、ふたりで動物病院を開くと言うのはひとつの理想でありますが、
代診のときは、たいがい違う病院で代診する事になりますし、
開業時点で、互いの診察や治療の仕方もある程度異なっています。

また、考え方もそれぞれ微妙に違って来る場面もあるでしょうし、
方針について、意見の相違やぶつかり合いもあるかもしれません。

男獣医師と一般女性という組み合わせであれば(うちがそうです)、
男が仕事して、嫁さんが家の事をしてと、
昔ながらの家庭のスタイルになりやすいのですが、
夫婦がそろって獣医師だと、
嫁さんだからすんなり主婦業というわけにもいきませんので、
「ゴハンつくってよ」
「なんで私が」
という話も、中にはあるようです。

意見がぶつかって結局仲違い、ということもあるようで、
聞いた話では、獣医師夫婦が離婚して、
嫁さんが100mメートルほど離れたところに、
新しく病院を開いてライバル病院になってしまった、
というケースもあるらしいです。

仕事の仕方、家庭の築き方と言うのは、
夫婦によってそれぞれだと思いますが、
ある程度、役割分担をしながら、
棲み分けをした方が、変にぶつからず、
すなおに感謝や協力をしあえていいのかな、とも思います。

いろんなケースがあるようなので、
それぞれだとは思いますけれども。

※獣医師が男のケースの話となっていますが、それは僕が男だからです。
 こんなケースもあるよというのがありましたら、
 コメントで教えていただければと思います。

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先日、セミナーの時に大学時代の恩師の先生と会ってきました。
雑談も少しさせてもらったのですが、
その中で受験の話になった時に聞いた事では、
今大学では、受験生の数が減っているそうです。

少子化で若者の数が減ったという事もあるそうですが、
不況の影響もある様な話でした。

僕は私学に行っていたのですが(親には感謝するばかりです)、
けっこうな金額の授業料を今のご時世で払うと言うのは、
親に取っては大変な苦労だと思います。

僕が大学に行けたのも、特に家が裕福だからというわけではなく、
強いて言えばバブルな時代と奨学金のおかげではあるのですが、
ちょっと時代がずれていたら、僕も大学に行かせてもらっていたかは定かではありません。

奨学金を得て大学に行くとしても、
日本の奨学金制度は無償ではなく、有償です。
将来社会に出てから返して行かなければいけない借金です。

となると、奨学金をかしてもらうという事は、
将来の負担になる可能性があるという事で、
リスクとなるのは確かです。

大学を出れば確実にそれに見合った収入が得られる、
というのであれば別ですが、そうとも限らない状態では、
大学に行かせるということ自体がともすればリスクとなりえます
(収入につながっていないのに奨学金だけ返さなければならないとなれば、
 経済的な圧迫だけが増えるという事です)。

そうすると、大学、それも私立に行かせる親は、
それだけの裕福な親か、
もしくは子供にそれだけのリスクを負わせる事を覚悟する親、
という事になるかもしれません。

かつては学歴さえ取っていれば収入はそれについて来ていましたので、
大学に行けるかどうかの目安は"学力"がメインだったのですが、
大学に行かせるという事が経済的なリスクを持つという時代になると、
子供を大学に行かせる事ができるかどうかの分岐点は、
"親の経済力"がメインとなって来るのかもしれません。

こうも不況だと、今まで親の事業が順調に行っていても、
ある時突然親の会社が倒産してしまい、
経済的に大学を途中で止めなければならないという学生も出て来ているかもしれません。

親として言えば、大学に行くのがすべてではないですが、
大学に行かないと学べない事、大学を出ていないとできない事も確かにありますので、
子供が大学に行きたいと言ったら行かせてあげたいと願っています。

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