どうぶつ病院診療日記

動物病院の診察風景や、獣医師が日頃思っていることなど

「自炊」とデジタル書籍の話

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昨日は、ちょっと離れた都市まで、眼のセミナーを受けに行ってきました。
企業主催だったので無料なのですが、新製品の発売に関連したセミナーという事で、
新製品を買いたくなってしまうような講義の作りになっていました。
新しい点眼薬の説明会ではありましたが、けっこう面白かったです。

ところで、セミナーのテキストですが、
いつも通りと言えばいつも通りなのですが、
会場では紙のテキストを渡されました。

ちょっと前までなら、僕もそれが当たり前で、
別に何とも思わなかったのですが、
最近は、紙のテキストをもらったときに、
「頼むから、勘弁してくれ。」
としか思わなくなって来ています。

なぜなら、

紙のテキストをもらっても、なにも利点がない

からです。

会場で紙のテキストを渡された場合、
通常はそこに書き込みをして、
家に持って帰ります。

以前であれば、それを持って帰って棚に並べておき、
棚の肥やしになるか、時折見返すか、
ということになっていました。

今であれば、紙のテキストをもらって帰って来たら、
まずすることは、
「裁断して、スキャンする」
ということです。

セミナー、学会でもらったテキストは、持って帰ったら、
即、スキャンしてpdfのデジタルデータにしてしまっています。

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紙のテキストだと、棚を占領してかさばるし、邪魔だし、
肝心なときにどこにあるかさっぱり分からないから、
調べようとして、結局分からなくて諦める、
というのが一連の流れです。

スキャンしてpdfにしてしまえば、
棚もすっきりですし、テキスト認識しておけば、
調べたいときには検索で一発で出ますので、
「どこか探したけど結局ありかが分からなかった」
ということはありません。

「棚の肥やしから、本当の財産へ」
というのが、デジタル化の本質的なメリットです。

ところで、紙のテキストをもらうというのは、
自炊(自前のデジタル化)をする人間にとっては、
ちょっと考えれば、あまりにも馬鹿げていることです。

なぜなら、
作り手の側でデジタルの資料があるものを、
わざわざ紙に印刷して、それを持って帰って来て、
スキャンしてデジタル的な資料に再構成している、
ということだからです。

スキャンしてOCRをかけても、本当のデジタルテキストにはなりませんし、
字は読みにくいし、写真は潰れているし、
スキャン性能は落ちるしで、いいことが何一つありません。
スライド写真のプリントなどだと、なおさらテキスト認識の精度は下がります。

おまけに、スキャンした後の紙のテキストはただのゴミですので、
裁断し終わった後の紙は捨てるしかありません
(これに胸を痛めない人間はいないと思います)。

わざわざ余計な資源を使い、お金を使い、労力を使って行われる事は、
「大切なデータの劣化」ということだけです。

紙のテキストで渡してスキャンさせる行為は、
あまりにも馬鹿げていて、無意味で、もったいない行為です。

pdfとして最初からデジタルデータでもらっておけば、
余計な資源を使うこともありませんし、
iPadがあれば、そこに入れて、iPadを持ってくるだけで、
直接pdfに注釈をすることができるので、
使い勝手的にもそちらの方が圧倒的に優位性を持っています
(手書きの殴り書きをする必要が無くなります)。

スライドを見ながら、iAnnotateで注釈
http://blogs.yahoo.co.jp/ponpoko6691535/31968854.html

もしかしたら、主催者側は、
「pdfで渡すと、コピーされて他の人に渡されてしまう」
と心配するのかもしれませんが、その考えは根本的に間違っています。

なぜなら、僕がしているように、
紙で渡してしまう方が、遥かに簡単に、
コピーフリーの生データができてしまうからです。

主催者側がしなくても、聴講者側が勝手にデジタルのデータ(しかもコピーフリー)
を作ってしてしまう以上、
コピーをして欲しくないと思うなら、それを防ぐ方法はただひとつ、

「コピーガード付きのpdfを、主催者側が配布する」

ということだけです(使い勝手を損ねるのは勘弁ですが)。

最初からデジタルデータをもらっていれば、
紙のテキストをスキャンして、
劣化したデータを、わざわざ自分で作ろうとする人はいません。

もちろん、現時点では紙のテキストで欲しいという人の方が多いとは思いますので、
いきなり全部pdfというわけにはいかないと思いますし、
紙のテキストの全廃ということはあり得ないと思いますが、
「希望者には事前にpdfを配布します」
として、ダウンロードできるようにするというのは
(もうしているところもあります)、
これからのスタンダードになって行くと確信しています。

「紙のデータでしかお渡しできませんので、
 それをスキャンして、紙は捨ててください」
というのは、エコにも気を使っている企業がすることでもありません。

データを棚の肥やしにしたいと思っている人は今のままで良いと思いますが、
テキストは宝であり、財産だと考えている人にとっては、
デジタル化させる方が、はるかにメリットが大きいです
(検索できるかどうか、というのが天と地の差です)。

セミナーや学会の主催者の人にお願いします。

「紙でなければテキストはお渡ししない」

というのは勘弁してください。


テキストは財産だと思っている、いち獣医師からのお願いです。
今、電子書籍においてひとつのブームになっているのが「自炊」です。

僕も何度かブログでも記事にさせていますが、
最近はテレビでもよく取り上げられているので、
見た事のある人は(そして興味のある人も)多いと思います。

「電子ブックリーダーが発表され、手に入ったのに、
 肝心の電子書籍が全然市場にないねぇ・・」

「なら自分で作っちゃえば良いじゃん」

というのが自炊の始まりのようです
(誰が「自炊」と言い始めたかは不明ですが)。

僕も自炊を始めていますが、
やっていて思うのは、楽しいけれども、
ものすごく資源と労力がもったいない作業だと言う事です。

考えてみれば、
データを製本して、本にして読者のところに届けた後、
それを読者が本をばらしてスキャナにかけてデータを読み取って、
裁断された本は「ゴミ」として捨ててしまう、
というのだから、これ以上もったいない話はありません。

確かに紙で読んだ本の方が間違いなく読みやすいのですが、
本というデータの入れ物を壊し、データを抜き取って、
入れ物の本をそのまま捨ててしまうというのであれば、
この上ない資源の無駄遣いではあります。

自炊の後に発生した大量のゴミ(となり果てた本)を見て、
胸を痛めない人間は、心がどうかしています。

長い目で見れば、電子書籍化した方が、
特に専門書の分野では有利ですので、
今後は間違いなく書籍の電子化に向かって行くのだと思いますが、
最初からpdfなどでデータを渡す時代になれば、
印刷されたものをもらってそれを自炊する、
ということはしなくても良くなります。

となると、本をせっせと裁断しスキャンすると言う自炊は、
今だけの時代の変わり目の一現象となる可能性もけっこう高そうです。

過去の財産をデジタル化するためには自炊は有効ですが、
印刷されたものをスキャンして媒体を捨てるというのでは、
作業の労力が無駄ですし、資源も無駄遣いです。

しかも、出来上がったデータも、OCRの精度は100%ではありませんので、
元のデータよりも間違いなく劣化したものとなっています。

再利用できるデータとしての書籍、
という事で考えると、印刷して書籍化したものを受け取り、
自炊と言う手順は、環境への負荷を無駄にかける分、
地球にとっては害悪でしかありません。

将来的には、自炊などしなくても、
デジタルですむものは全部デジタルですますという方が、
エコ的にも労力的にも、データ的にも好ましいと思います。

自炊と言うのはもしかしたら、
時代の変わり目に自分達の権益にしがみつき、
変革に自分達から向かい合わなかった、
出版社の人たちが生み出した、時代の鬼子なのかもしれません。

おそらくは10年もしたら、誰も自炊などほとんどしなくなり、
「へぇ、そんなことしてたんだ」
と言われる状態になるのだと思いますが、
もうしばらくは(しかたなく)印刷書籍を買って、
自分で裁断してデジタル化、という流れは続くかもしれません。

出版社の人たちには、新しい規制をしようと考えるのではなく、
より時代にそった向かい方はどうあるべきなのか、
ということを考えていただきたいと思います。

「日本的システムを堅持する」
などと馬鹿なことを言っていて、
世界からガラパゴスのようだ、と言われるような状態にはして欲しくないと願います。

※動物と飼い主さんの設定と描写には、修正を加えています。
 傑作、ランキングをクリックしていただけますと、うれしい限りです。
 転載、リンクはフリーとさせていただきます。
自炊して電子書籍を作る人が増えているそうです。

今まで持っていた本を裁断してスキャナにかけて、
元の本は廃棄した上で(使い物になりません)、
手元にはデジタルデータだけが残るというものですが、
このデジタルデータと言うのは、何のガードもされていない生データです。

元のデータは印刷された活字ですので、
純粋なデジタル→デジタルではないのですが、
pdfになってしまうと、パソコンで取り込んだり、
iPadで見たりと、融通の効く使い方が出来るようになります。

ところで、この"融通"というのは、
裏返せば著作権に関してやっかいな問題をたくさん抱えている代物でもあります。

パソコンのpdfデータであるということは、
コピーフリーであるということです。

本をスキャンしてできたpdfは、
「個人的に使用する」限りは完全に著作権的にセーフの白色です。

ところで、これをコピーして他の人に譲渡・販売したり、
不特定多数に公開したりすると、
当然ながら著作権違反となり、完全に真っ黒のアウトです。

となると、疑問なのは、
この中間の行為はどこまでが白で、
どこからが黒か、ということです。

例えば、エバーノートに放り込んで(「図書館」とでも名前を付けて)、
それを「特定少数」の人間に閲覧可能にすると、
コピーしたわけでもなく、譲渡したわけでもなく、
まして"不特定"でも"多数"でもない、
という状況が出来上がってしまいます。

実際の本では、これと似た状況は、
大昔から存在しています。

ひとつの職場で本を買って、従業員が誰でも読めるように置いておいた時、
それをとがめたり、訴えたりする人はいはしません。

まさか、一冊の本を読むのは一人にしか許されないから、
社員が100人いるなら100冊の本を図書室に置くように、
なんてことは、言われるはずもありません。

また、pdfのコピーは禁止と言っても、
今のままそれぞれの人間が、コピーガードも何もない生データを自由に作れるようになって来ると、
マンガのデータをこっそり友達同士でコピーしあったりと、
「悪気のない法律違反」は増えて来ると思います。

マンガの貸し借りが著作権法上どうなのかは僕には分かりませんが、
デジタル書籍が発達して来ると、デジタル書籍の貸し借りのような、
従来は小規模でしかあり得なかったために目をつぶられていたものが、
いずれ無視できない規模のものになって来る(もうなっているでしょうけれども)事は大いにあり得そうです。

少数特定の人数で「図書館」を共有する、
というのもけっこう良いアイデアそうではありますが、
それはそれでけっこうなグレーゾーンにはなりそうな雰囲気です。

ただ、これまでは一冊の本を置いていて、
それを職場のみんなで見ていた、という状況が、
電子書籍がもっと普及して来てpdfで雑誌が送られて来る、
という状況になって来たとしたら、
はたして「職場に一冊の本」はどうすればいいのか、
という問題も出て来そうではあります。

今度はシャープがiPadによく似た外観のデバイスを発表して、
ますます規格が乱立しそうな様相ではありますが、
今後どうなって行くのかはまだ不明です。

著作権はもちろんまもらなければいけませんが、
がちがちの「権利者仕様」システムになって、
日本市場だけ使い物にならないものをユーザーが押し付けられる、
というのでは、また日本がガラパゴス化してしまいそうではあります。

ユーザーの使い勝手にも配慮された、
バランスの取れたものになって行って欲しいですね。

※動物と飼い主さんの設定と描写には、修正を加えています。
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 転載、リンクはフリーとさせていただきます。
夜な夜な(昼も?)雑誌を裁断してはスキャンするという日々が続いていますが、
かなり手際もこなれてきましたので、
今のところの手順と感じたツボを記事にしてみたいと思います。

もう慣れている人は分かっていることだとは思いますが、
これからの人にとって、何か役立つことがあれば幸いです。

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1.ねじる

案外これが重要です。
新しい雑誌だとそうでもないのですが、
古いものになると、ページ(とくに上の方)がくっついて来ていることがあります。
背表紙から軽く丸めて、左右にくいくいとツイストさせておけば、
くっついているところもぺりぺりとはがれます。

2.マーカー

とりあえず、目次のところにマーカーで色を塗っておきます。
S1500は、マーカーで印のしてある文字をキーワードとして認識してくれるらしいので、
今後の読書は、キーワードにマーカーで印をしながらするのも手かもしれません。

3.裁断

裁断機があれば一番ですが、うちには未だないので、
オルファの特大カッターで裁断しています。

定規ですると、危ない上にずれるし手が疲れますし、
連続作業には向いていません。

大のパットを用いて、すぱっと切っています。
オルファ特大なら、獣医学雑誌程度であれば、
4回ほどカットすれば裁断できています。

4.さばく

裁断した部分がくっついていることがあり、
そうすると原稿詰まりの原因となりますので、
銀行員がお札を数える時のように、
さばきながらスライドさせ、最終確認です。

5.スキャン

何度かやれば気づくことではありますが、
欲張って一冊どんと放り込むと、かなり高い確率で詰まります。

特に、厚かったり、つるつるの紙だったりすると、
エラーが起こりやすいようです。

いきなり全部入れるよりは、半分くらいに、
控えめに入れておき、最初が順調に流れ始めたら、
残りをさりげなく追加していれる、
という方が良いようです。

6.表示

pdfになった状態で、iPadなどで見ることができます。
画面はi文庫HDで見ているのですが、
pdfビューワーは他にもいろいろあります。

全部iPadに入れる必要もないですので、
今後データをどうするかは検討中ですが、
とりあえずは、雑誌類とプロシーディングを全部裁断してスキャンして、
OCRかけるというのが今の目標です。

プロシーディングクラスの厚さになるとカッターで歯がたたないかもしれないので、
いずれは裁断機が欲しいですね・・。

「自炊」始めました

先週、自炊を始めようか始めまいか思案している、
という記事を書きましたが、結局スキャナを買ってしまいました。

600dpiのエクセレントで保存も考えていたのですが、
データ量がものすごくでかくなりそうなので、
とりあえずは一個下のスーパーファインで取ることにしました。

現在のスキャン環境は、
iMac27inch
ScanSnapS1500M
オルファ特大カッター
です。

なぜ裁断機を買ってないかと言えば、今だ嫁さんの許可が出ていないからです。
裁断機があればすかっと切れると思うのですが、
カッターで切って行くのはなかなかに辛い作業です。

安いカッターで切ろうとするとすぱっと切れず、
原稿詰まりが発生してしまうので、
オルファの特大のカッターを買ったところ、
恐ろしい切れ味で、雑誌であればかなり簡単に裁断できるようになりました。

ただ、数切っているとかなり腕の外側が痛くなって来たので、
今後厚めの冊子を切ることも考えると(今は薄めのものから始めてます)、
近日中に裁断機が欲しいです。

OCRは試しにかけてみた以外はまだしていないのですが、
スキャンしておけば、後からでもできますので、
とりあえずはスキャンを一通りかけてしまおうと思っています。
OCRをかけながらだと、かなり時間がかかるようです。

Aji Reader Server経由でiPadに読み込んでみたところ、
一応出すことはできました。

ただ、本のようにぺらっとめくれる感覚はないので、
ちょっと寂しい気持ちがします。

i文庫HDに入れれば本のようにぺらっとめくれるのですが、
全部iPadに入れておくというのも、容量の食い過ぎになりますし
(獣医師会雑誌91冊分で2.8GBです)、
今のところはiPadで獣医療雑誌を読む予定もそんなにはありません
(知り合いの先生へのプレゼン用に、数冊入れておくのも良いかもしれませんが)。

「検索して記事が読めるようになる」
状態にするためには、まだかなりの手間ひまがかかりそうです。

それにしても、本をデジタル化するために、
ものすごくアナログで、大変な労力が必要です。

また別の記事にしようと思いますが、
”最初からpdfでよこせ!”
と、自炊している人なら誰もが思うことではあると思います。

あと10年もして、最初からデジタルデータでの受け渡しが当たり前になったときには、
「昔は雑誌を切ってスキャンしてデータを読み込んでいた時代もあったんだよ」
「マジっすか」
なんて会話になるのでしょうね。

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