どうぶつ病院診療日記

動物病院の診察風景や、獣医師が日頃思っていることなど

フィクションですから!

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※言うまでもないとは思いますが、本気にしないで下さい。

若干書き遅れた感がありますが、
先日、ホメオパシーの療法が人の医学会で否定された、
というニュースをしていました。

僕にはホメオパシーにはふれたこともないため、
その効果については分かりませんし、是非を判断する事も出来ません。

ホメオパシーの理論を読んでみると、

「症状を起こす毒素を、100倍に希釈し、またそれを100倍に希釈し、
 ということを30回繰り返す。」

「最終的に、希釈液の中には分子はひとつも残っていない状態になる。」

「分子はなくなっていても、
 希釈を繰り返した水の中にはもとの物質の記憶が残っているため、
 体に投与すると、その水が持っている記憶に対して体が反応し、
 自己治癒能力が引き出される。」

ということだそうです。

僕は、この説明を聞いて、心が震えるような感動を覚えました。

なるほど、水が覚えているのか!
分子レベルで残っていなかったとしても、
波動やオーラなどの力が残っていて、それが体と共鳴するという事ですか!

「共鳴」の力は偉大なんですね!

あまりの感動に、僕はさっそく、
オリジナルの治療方法を考えてみました。

量子力学の理論を取り入れた、
今までにない、まったく新しい治療法で、
名付けて「シュレディンガーのパラレル注射療法」です。


この治療法においては、まず、通常と同じように注射を用意します。
そして、注射をうつ動作を進めて行き、
うつかうたないかというぎりぎりのところまで行ったところでうつのを止めます。
そして、注射をうつ前の段階に戻り、再度同じ動作を行います。

この動作を、きわめて短時間の間(目標は5分以内)に、
速やかに、かつ正確に、計1000回繰り返します。
注射は実際にはうちません。

量子力学によれば、ある確率があって、
それがどちらに確定するか分からない時、
その結果が確定する瞬間に、世界が二つに分かれ、
今の結果が起こった実世界と、
もうひとつの違う結果が起こった平行世界とが誕生すると言われています。

すると、うつ直前の、うつかどうかという瀬戸際まで行って止めたとき、
そこにはうつ振りだけしてうたなかった実世界と、
実際に注射を接種した平行世界とが誕生します。

この動作を1000回繰り返す事によって、
うつ振りをしただけの実世界の他に、
実際に注射をうった平行世界が1000個誕生します。

すると、実世界では注射をしていなくても、
新しく誕生した平行世界が、実世界に対して「共鳴」を起こしだし、
実際には関連がないはずの実世界に対して影響を及ぼし始めます。

平行世界のそれぞれは、物理的にはかかわり合いもなく、
実世界からは計測も認知もする事が出来ないのですが、
きわめて短時間の間につくり出された平行世界は、
オーラだけが揺らぎの中で重なりあい、
共鳴しあう事が出来ます。

共鳴によって実世界へと及ぼされた影響は、
患者の体に、あたかも注射されたのと同じような効果をもたらしてくれます。

一番メリットを受けられるシチュエーションは、
抗ガン剤など、重い副作用が起こる可能性のある薬剤を用いなければいけない場合です。

実世界においては注射はうっていませんので、
副作用が起こるリスクは皆無です。

一方、薬剤の効果自体は、
1000個の平行世界の共鳴によって、
実際にうった場合とほぼ同等のレベルまで得ることができます。

たしかな理論に裏付けされたこの治療によって、
治療を受けた患者は、めきめきと治癒して行ってくれるはずです。

残念ながら、平行世界に対しての計測は行えないため、
この治療法を実世界の計測方法を持って科学的検証を行う事は出来ないのですが、
患者にはたしかな改善をもたらしてくれるはずです。

今までにない画期的な治療方法であり、
今はまだ認知もなされていない段階ですが、
これから多くの人に知ってもらい、全世界で医療として確立し、
保険の認可ももらえるようにすることが今後の目標です。

Q&A:

・誰でも簡単にできるのですか

患者さんには、うつ振りを繰り返しているだけのように見えるかもしれませんが、
実際には、きわめて難易度の高い施術です。

単純にうつ振りをするだけでは、平行世界はつくり出されるまで至りません。
確率論的に「うつ確率とうたない確率がともに50%」
の状態をつくり出し、うつかうたないかという揺らぎの状態を作った状態で、
そこから自分を「うたない」という状態に引き戻すと言う、
きわめて高等な技術を行う必要があります。

平行世界をつくり出すということを、
5分以内に1000回繰り返さなければいけない荒技です。
専門の教育と修行を受け、
「パラレルマイスター」の称号を取得したものだけが行える施術です。

・うつ振りを繰り返しているようにしか見えないのですが・・

それは、実世界では実際にはうっていないため、
あなたには「うっていない世界」しか見えていないためです。

1000個の平行世界におけるあなたは、
それぞれ実際に注射をうたれています。

1000回うつ振りをしているように見えたとしたら、
「あなた」は、無事に実世界のまま、
パラレル注射療法を終えることができたという証です。

・注射をうたれてしまったのですが・・

もしも、途中で実際に注射を打たれてしまったとしたら、
それはあなたが、「実際にうたれた世界(平行世界)」にたどり着いてしまったという事です。

うつ動作を行った時に50%の確率の揺らぎが発生し、
その時点で実世界と平行世界がひとつずつに分かれます。
どちらの世界に、「あなた」がたどり着くかは、50%の確率です。

本当の実世界のあなたはうたれていませんので、
実世界のあなたが良くなってくれるように、
オーラを共鳴させるべく祈ってあげて下さい。

1個の実世界と、1000個の平行世界をつくり出す施術であるため、
若干平行世界にたどり着いてしまう可能性の方が高くなっていますが、
もしも平行世界にたどり着いてしまったとしても、
今後はその世界が、これからのあなたにとっては「実世界」となり、続いて行きます。

もとの実世界に戻る事は出来ませんが、
お気になさらず、そのまま生活を続けて行って下さい。

・うたれていないのにお金がかかるのですか

実世界におけるあなたはうたれていないように見えますが、
1000個の平行世界のあなたは注射をうたれています。
そのため、注射代は必要となります。

また、パラレル注射療法は、平行世界を短時間に1000個つくり出すと言う、
きわめて難易度の高い治療法です。

施術者の精神的な疲労は並大抵ではありませんので、
施術料はそれなりのものとなります。

・本当に成功しているのですか

平行世界は、実世界の計測機器を持って計測することは不可能です。
そのため、科学的な証明は不可能です。

でも、平行世界が誕生したときに発生したオーラは、
パラレルマイスターにはたしかに感じられています。

修行していない人には感じることができないほどのオーラですが、
私たちは、たしかにオーラを感じています。

・平行世界はどうなって行くのですか

一度出来てしまった平行世界は、
消える事もなく、戻る事もなく、
実世界とは別にずっと続いて行きます。

出来たばかりの段階では、
元の世界とオーラの重なりを起こせるほどに近いところにありますが、
時間とともに、徐々に離れて行くため、
干渉しあう事もなくなってしまいます。

病気の進行は、時の運によって良くなる事も悪くなる事もあるものですが、
1000個も別に、自分のいる世界を作っておけば、
そのうちのどれかが運良く、最高の状態になってくれるかもしれません。

もし今後、実世界のあなたの病状が悪化するような事があれば、
平行世界のどれかのあなたが運良く健康になっていてくれるよう、
願ってあげて下さい。


以上で治療法の簡単な説明を終わらせていただきます。
最新物理学を取り入れて、科学的な根拠のしっかりした、
副作用の全くない、画期的な治療法です。

ぜひお気軽に治療をお受けください。



※※あらためてもう一度言っておきますが、本気にしないで下さい※※

※転載、リンクはフリーとさせていただきます。
※先に述べておきますが、"フィクション"です

ある家族が犬を飼っていました。
家族は犬をとても大切に飼っていたのですが、
残念な事に、犬を飼うにあたっての知識において欠けている部分がありました。

そして犬を飼い始めて数年経った頃、
犬が突然ぐったりして苦しそうにし始めました。

慌てて動物病院に連れて行くと、犬はフィラリアに感染してしまっており、
そこから症状が出てしまった事が分かりました。
治療をしたものの、もう手の施し様のない状態になってしまっており、
残念ながらそのまま亡くなってしまいました。

家族はとても悲しみ、毎日を泣いて暮らすようになりました。
犬が亡くなって幾日かたった頃、
家族のもとに、被害者の会を名乗る人たちがやって来ました。

彼らは言います。

「あなたはちっとも悪くない。
 悪いのは、普通に飼っていてフィラリアになる様な犬を販売している業者なんです。」

家族は戸惑っていましたが、
被害者を名乗る人たちは、マスコミのところを積極的に訪れ、
自分達が被害に会い、悲しい思いをしている事を訴えました。

被害者の人の中には、フィラリアにかかってしまう様な犬のことを憎むようになってしまっており、
犬自体がこの世からいなくなってしまえばいいと思うようになっている人もいました。

マスコミは、決して被害者の側の悪口となるようなことは言ったりしません。
マスコミは連日、いかに飼い主さんたちが犬の事を大切に思っていたか、
そして突然犬を失った飼い主さんがどれほどの悲しみにおそわれてしまったか、
ということを報道しました。

テレビではアナウンサーまでが、
「どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。」
などと語っていました。

ほとんどの飼い主はきちんとした飼い方をしており、
そのためフィラリアには感染しませんでした。

「なんでってそりゃ、予防しなかったからだよ。」

テレビの向こうでは放送を見た人たちのほとんどはそうつぶやいていましたが、
テレビではそういうことは語られず、
「フィラリアにかかってしまうような犬が販売されているなんて問題なんじゃないのか」
「法律で規制することはできないのか」
などということが、真面目な顔で議論されていました。

ほとんどの人は、バカバカしいと感じていましたが、
犬を飼っておらずあまり知識がないか、
もしくは物事を深く考えないという人の中には、
テレビでの報道を受けて、そりゃけしからん、
と考えるようになってしまう人もいくらか出始めました。

被害者の人たちは、マスコミのみならず、
政治家のところにまで、直接陳情しに行くようになりました。

折しもちょうど、政府は消費者の苦情に対応する省庁を新設しようとしているところであり、
また選挙も近かったため、
新省庁の実績作りおよび選挙向けの対策として、
何かぱっと目立つことをしたいと考えていたところでした。

そして、被害者の会の人たちは幸運に大臣に会う事ができました。
そこで、大臣に向かって、自分達がいかに悲しい思いをしたか、
フィラリアにかかってしまう様な犬を販売するという事が、
いかに大きな罪であるのかという事を切々と訴えました。

大臣は、訴えを聞き、
"これに迅速に対応すれば、来たる選挙でもきっと人気が出るに違いない"
と考えました。

そして、さっそく犬の業者を呼びつけ、
早急に、
・フィラリアにかからない犬の販売
・すでに販売された犬の自己回収
を行うよう指示しました。

呼び出された業者は、業界の中ではもっとも最大手で、
一番多くの犬を販売していました。

国内の業者の中でも意識が高く、
飼い主さんへのケアもしっかりしており、
国内ではもっとも名前が知られている、この業界の代名詞の様な存在でした。

今回のフィラリア発生はたまたまこの業者だったのですが、
感染症などの病気の発生にも、もっとも気を使っていました。

もちろん、業者は犬を販売していた時点で、
犬の飼い方や病気についてのプリントも渡していたのですが、
家族はそのプリントには目を通してはいませんでした。

業者は、犬がフィラリアにかかってしまうのは、
自分達の責任ではないと思っていましたが、
誠意を持って、できる限りの対応をしようとしました。

ですが、どう努力しても、
フィラリアにかからない犬を販売するという事はできそうにありませんでした。

そのため、思い悩んだ業者は、
「今の時点では対応する事ができないので、
 犬の販売を中止する事にします。」
と声明を出し、犬の販売を止めてしまいました。

この声明を受けて、とある連合会の事務局長は、
「普通に飼っていて病気になってしまう様な犬が、
 今まで普通に販売されていたこと自体が問題だったんです。」
とコメントを出しました。

それに対して、
「人間だって病気になることくらいあるんじゃないの?」
という異論も出ましたが、その問いに対して大臣は、
「人間が病気になるというのは常識です。
 でも、犬を飼う人は、自分の犬が病気になるなんて予想できないのです。」
と答弁をしました。

訴えていた人たちはいくらか気が晴れたかもしれませんが、
今まで犬をごく普通に愛し、飼育していた人たちは、
政治家が業者を呼びつけ、販売中止に追い込んだというニュースを受け、
みんな一斉に激昂しました。

ほとんどの人はフィラリアというものについての知識を持っており、
きちんと予防して、フィラリアにかからないように気をつけながら飼っていました。

一昔前までは、たしかに犬にフィラリア予防が必要だという知識が欠けていたために、
予防というものを知らず、病気でなくしてしまう人というのもいました。

でも今は、フィラリア予防をしなければ、
フィラリアにかかってしまう可能性がある、ということは、
誰でも知っている知識であると、みんなが思っていました。

それを、予防をきちんとしなかった人がいて、
そのために病気になって死んでしまったものを、
犬自身のせいにして、業者を責め、販売中止にまで追い込んでしまったという事で、
多くの人が一斉に

「それはおかしいでしょう」

と声をあげました。

政治家も、訴えに即座に対処すれば、
自分の人気も上がり、新設省庁のハクもついて願ったり叶ったりだと思っていただけに、
思わぬ反発を受けた事に戸惑ってしまいました。

消費者のために新設された部署のはずであるのに、
ごく普通の大勢の消費者が持っている意識、常識とは大きく乖離してしまっており、
自分達の行動の結果何が起きるか、
消費者の多くはどう感じるかということには、
まるで想像が行っていなかったのです。

「何馬鹿な事を言っているんだ」
という、ネットを中心とした轟々たる異論の噴出に、
空気の悪さを感じたマスコミも、最初の報道姿勢を翻し、
「犬というものはフィラリアにかかるものなのであり、
 それは致し方ないものではないか。
 飼い主の一人一人が、自分の責任で予防するしかないのではないか。
 フィラリアにかかる事まで業者に責任を求めるのは無理があるのではないか。」
と、ようやくまともな、本質をついた内容の報道をし始めました。

一方、ばつが悪くなった政治家は、
最初から何もなかった様に知らんぷりをしはじめました。

そして、犬を愛する人たちの大きな声援を受ける形で、
「より健康に、幸せに過ごしていただくのが私たちの願いです。
 より正しい知識を持って犬をお家に迎えていただけるよう、
 これからも努力してまいります。」
という声明を出し、業者は犬の販売を再開し始めました。

※この物語は"フィクション"です。
 転載はご自由にどうぞ。
 リンクもフリーとさせていただきます。

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