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このところイタチムシの記事を連続投稿しています。この理由は、イタチムシに眼があるのかという疑問を持ったことにはじまり、いたちむしさんから、『眼がある種がいるらしい』という情報を得たので、それを確認してみたいが為です。 経緯は次の通りです。 まず、9月1日に、「イタチムシの仲間 −Chaetonotus」という記事を投稿し、そこで『写真や動画を良く観ると口のような器官があるのが分かりますが、眼のありかは分かりません。眼はないのだろうか?』と書きました。色々と調べたけど分からなかったので、この疑問をいたちむしさんに伺ってみることにしました。同時に、再度観察もしてみました。すると、眼らしきものをもった個体を見つけました。(次の写真)
このことをいたちむしさんにも追加報告しました。すると、次のような答えを頂きました。
究極水田のプランクトン:「水田プランクトン質問コーナー」:
本棚の『川村日本淡水生物学(上野益三監修)』の腹毛類(斉藤 勲(著))を確認しましたところ、 「種によっては頭部に色素点があり、光覚を司るとみられる。」この情報を信用しますと、 眼のない種もいるようです。 pphotoexさんの写真で、確認したい点がありまして、写真の眼の位置がちょうど、 頭部の外側の長い毛の束の生え際にあたりまして、もしかすると、毛穴であるような 気も。あの写真の眼の内側(右側)にも、楕円の眼のようなものが見えますよね。 「なるほど!」と、毛穴かもしれないと再度観察をしてみることにしました。 翌日の9月2日に『イタチムシの仲間(その2) −Chaetonotus』という記事を投稿しました。ここでは、『9月1日に観察した固体の種とは恐らく異なる種を見つけた』ことを書きました。この個体は体の背中側にかなり剛毛が生えていました。しかし、どんなに観察しても眼らしきものが見つけられません。この為、剛毛が生えているように見える種は眼がなくて、そうでは無い種には眼があるのかなと仮説を立てました。同時に、私が利用している実体顕微鏡では剛毛が生えているかどうかの判別ができませので、次に剛毛が生えていない種に出会うには時間が掛かるかもしれないと思いました。 ここまでが、昨日までの経緯です。 で、本日、別の個体を見つけることができたので再度観察しました。 すると、剛毛が生えているイタチムシでした(といっても少し剛毛の感じが違うようにも見えます)。ちょっとがっかりしたのですが、良く観てみると、先日見つけた眼らしきものがあるイタチムシと同じ位置に、眼らしきものがありました。(これにより、昨日立てた仮説は崩れました。f^^;) 次の二枚の写真です。 ▼ 側面から頭部を撮影した写真 ▼ 背面から頭部を撮影した写真 赤い矢印の先にある球状の箇所が眼らしきものです。 この写真だけだと、毛穴がピントの合い方によって球状に見えているだけなのかどうか分からないので、それぞれの動画も撮影しました。次の二つです。 ▼ 側面から頭部を撮影した動画 ▼ 背面から頭部を撮影した動画 共にピントが合っている面を前後させながら、撮影しています。理由は、毛穴が球状に見えているのか判断可能にするためです。しかし、この動作を行い顕微鏡で直接鏡検していても、毛穴なのかどうか、はっきりと僕には分かりませんでした。(動画は、解像度が低いのでさらに分かり難いと思います) もし、赤い矢印の先の球状のものが毛穴だとすると、ピントを前後させる動作の中で球状の箇所からピントが外れる際、毛(剛毛)であることが分かるような状態になりえます。この状態の変化は、他の剛毛の様子をみていると良く分かると思います。しかし、毛の生えている向きの影響かもしれませんが、眼らしきものは、毛であるとはっきり言えるような状態に綺麗に変化しませんし、他の剛毛の中にこの「眼らしきもの」と同じような状態の変化をするものが見当たりません。 悩ましい状況になりました。『川村日本淡水生物学(上野益三監修)』を手に入れてみようと思っています。『光覚を司るとみられる色素点』が、どの辺りにあるのかが分かるとよいのですが。
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毛ですか。。
これは、pphotoexさんに住んでいるわけではないのですね。。
2007/9/3(月) 午後 11:51
私は素人なので判りませんが、一番上の静止画像ですと、見るからに「眼」のようにも見えますね。
個体によってある種、無い種があるのかもしれませんが、なんだか期待してしまいますね。
2007/9/4(火) 午前 0:16
おお!確かに目のように見えますね!!
2007/9/4(火) 午前 6:35 [ Jason Monk ]
眼とも毛穴とも何とも言えませんね。眼があったとして、色素点のようですから、光の方向だけ分かればいいのでしょうから2つある必要なないようにも思えますが。
2007/9/4(火) 午前 10:35 [ gak*0*0608 ]
イタチムシの仲間(その2)の頭部の レンズのような球体、目だかどうだかわからないのですね。頭部にある 一対の点 っていうのは、どうしても、「目」だと思い込みやすいですが、それを目なのかどうか、という視点で検証しているのですね。 他の毛穴の画像とは違うような気もしますね〜。どうなんでしょう…。(o^ー^o)
2007/9/4(火) 午後 4:40
ん〜、目なのかもしれません。
ですが、このレベルの生き物にとって「目」と言うものの存在が意味あるもの(無くてはならない)なのかは「?」ですが・・・。私も毛穴とするには不自然な気もしますけど^^。
2007/9/4(火) 午後 9:32 [ - ]
クッキーさん、こいつは僕には住んでいませんよ。恐らくですけど(^^。
ShinySkyさん、takesao_to_kebariさん、ケイさん、
僕も同じく素人なので、位置といい形といい、やはり眼に見えてしまいます(^^。兎に角、情報がなかなかないのです。これが困りモノです。当分、観察数を増やす取り組みをしてみようと思っています。
2007/9/5(水) 午後 7:52
THE104さん、
なんとも雑な実験を最近しました。
プレパラートに載せる個体を選ぶ際、実体顕微鏡で観察しながら、柄付き針の先をイタチムシが移動している少し先に置きます。すると、針の先をおかれる度に高い確率で向きを変える個体と変えない個体がいます。今回の個体は向きを変えた個体です。ただ、針の先を観て向きを変えたのか、あるいは、針の振動で向きをかえたのか、それともただただ偶然なのかまったく判断ができていません。まだまだ回数が少ないですし、実体顕微鏡で種の判断ができるような観察ができないのでデータがいい加減です。そもそもどういった種があるのかも分かっていません。先が長そうです。
唯一、次の論文を見つけました。まだ手に入れていません・・・。
http://links.jstor.org/sici?sici=0003-0147(188312)17%3A12%3C1217%3ANOTCL%3E2.0.CO%3B2-C
2007/9/5(水) 午後 7:52
個体の動きを鈍らせた状態で観察すると、もう少し分かりやすくなるかも知れませんね。
プランクトンの動きをコントロールする方法ってあるんでしょうかね?線虫に遺伝子をマイクロインジェクションする時や形態を観察する時に、冷やすとか、ごく薄いアジ化ナトリウムに漬けるとか、アガロースパッドの上において周囲の水分を飛ばすとか、いくつかの方法を教えてもらった記憶があるのですが(うろ覚えなので1つくらいは間違っているかも)、プランクトンの観察手法の王道ってあるんでしょうか。
2007/9/7(金) 午前 1:59 [ bloom@花咲く小径 ]
gakuさん、確かにそのような感じがしますね。多細胞動物で、ほかににたようなプランクトンっているか調べてみたのですが、ちょっとわかりませんでした。なんとなく多細胞動物って左右対称に作られるイメージがありますが、どうなのでしょう。奥深いです。
bloom_komichiさん、動きを鈍らせた状態で行う観察とは、実体顕微鏡を使った柄付き針の実験のことでしょうか。確かに、動きを鈍らせると反応を観やすいかもしれませんね。このイタチムシは、200μm程度しかなくどのように研究されてきたのか興味深いです。センチュウの成虫が500μm〜2mm程度で、多分研究で使われるのは1mm〜2mmちかくのものなのだろうと思います。やはり500μmを下回ると実体顕微鏡での観察は、かなり難しいと感じます。(最高級の実体顕微鏡だともう少しいけるのかもしれませんが・・・。)かといって生物顕微鏡では倍率があがるほどワーキングディスタンスが狭くなるので、突っつくことさえできなくなってしまいます。
2007/9/7(金) 午前 11:48
うーん、確かに、目に見えてきますね。目だとしても、明るさを感じ取るセンサー程度の働きでしょうけど。
2007/9/7(金) 午後 4:49
Tobyさん、確かに眼だとしても「明るさを感じ取るセンサー程度」のものっぽいですね。
それにしても明るさを感じ取ることに、彼らたちにどんな意味があるのでしょうね・・・。
2007/9/8(土) 午前 3:25
ところで、素朴な疑問なのですが、彼らは、どのくらい長く生きるのでしょうか?生きる時間が長ければ、それだけ充実した機能を発達させる必要があるので、案外すごい仕組みをもっていたりするのでは、と興味が湧いてきます。
2007/9/8(土) 午後 0:35
Tobyさん、思いつきもしませんでしたが、寿命と機能に相関するものがあって不思議でないですね。
イタチムシについて、今の所、どのぐらい生きるのかについて、情報を得れていません。ただ、あるミジンコ本(出所健忘)では、「飼育下」と「自然環境下」では異なる可能性があることや、自然環境下での検証が難しいといったことが書かれていたように思います。といっても、正確さを大事にしてのことかもしれないです。大雑把にたとえば5年は生きないとか、1年は生きないとか、そういったことは分かっているのかもしれません。同様に、イタチムシについてもそういった大雑把なことは分かっているかもしれません。でも出所不明と推測を含むので、いい加減なコメントとご理解ください。情報を得ることができたら記事にします。
2007/9/9(日) 午前 1:39
わたしも、思いつきで書いてしまいましたが、仰るように、検証するとなると、大仕事ですね。
でも、こうした、身近にいるのにあまりその生態が知られていない生物が数多くいることは、私たちが、あまり自分たちに都合の良いように環境を変えてゆくことへの警鐘として、畏敬の気持ちを持って受け止めていかなければって思ってしまいます。
2007/9/9(日) 午前 1:56
Tobyさん、後半に書かれている思い共感できます。
2007/9/9(日) 午前 2:08