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「スポルジョン 説教学入門」
P.232 即席の説教の能力について
説教をすべて暗記しておいて、それを説教においてくり返すというような企ては勧められるべきではない
であろう。これは、心の持つ劣った能力を使用して疲れさせ、また、他の優れた能力を怠惰にも無視して
しまうという両方の意味を持っているのである。最も努力のいる、しかも推奨すべき説教の計画は、説教
の主題についての材料を自分の心の中に蓄積して、それから、その場になっておのずから示される適当な
言葉をもって、その自分自身の思想を語るということである。これは即席の説教というものではない。言
葉は即席であろう。私はそうあるべきだと思っているのである。しかし、思想は探求、研究の結果なので
ある。ただ、無思慮な人々だけが、これは容易なことだと思うのであろう。しかし、これは最も骨の折れ
る、同時にまた最も効果のある説教の方法なのである。これはそれなりの長所を持っているのであって、
そのことについては、私はここで特に語ることはできない。それは、今問題にしていることからわれわれ
を脇にそらしてしまうかもしれないからである。…兄弟たちよ、熱心に、このよき賜物を自らのものとし
て求めなさい。それを獲得するためにひたすら努力をすべきである。
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