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僕が聖書を勉強する際によく気にすることがその「バランス」です。
ある人は神の恵みを強調したり、またある人は神の主権を強調します。
どちらも聖書に出てくる内容ですが、どのテーマが大事かということはどうやって計ったら良いのでしょうか??
これはクリスチャンの書いた本にも言えると思います。
それはその人の論理構成で、その人の強調したいことを強調しているかもしれません。
ですが神さまは完全で、そのみことばは神さまを表しています。
それゆえ、みことばはそのバランスにおいても最適なはずです。
○「何と何の間のバランスか?」
バランスと聞くと、多くの人の頭には「この世」と「聖書」との間のバランスのことが浮かぶかもしれません。ですが、それは間違っていると思います。
むしろ、僕たちが気付くべき、また注目すべきバランスは聖書の中のバランス、各書の間にあるバランスではないでしょうか。
例えば、僕は救われて間もない頃「箴言」を読むのがとても好きでそればっかりを読んでいました。
それを読むこと自体は良いことですが、そればかり読むのは問題です。
なぜなら、箴言だけを読んでいると自分が知恵を得ることばかりに注目してしまうからです。
なのですべてが空しいと伝道者の書にあり、聖書全体を読むことによってバランス感覚を養えます。
○「どのテーマが重要か」
聖書には大切じゃないことは含まれていませんから、すべてが重要です。
ですが、イエスさまは『目の見えぬ手引きども。ぶよは、こして除くが、らくだは飲み込んでいます』(マタイ23:24)とパリサイ人たちに語り、律法の中でも優先順位があると示されました。
確実に言えるのは、聖書に登場する回数が多いテーマほど重要度が高いということです。
前の記事でも書いたように聖書中に「死と復活」というテーマは何度も何度も現れます。
なので重要度が高いということが分かります。
○「論理構成の問題」
聖書の学び方は本ごと、章ごと、節ごとに進むやりかたと、
テーマ別に扱っていく方法があると思います。
現在までシナゴーグでは一年間を通してモーセ五書を朗読しています。
ですが、イエスが人に語るときには詩篇、エレミヤ、イザヤなど、共通したテーマをつなげて話しました。どちらのやり方も聖書的だと思います。
○「テーマが繰り返される方法」
登場する数が多いテーマほど重要ですが、もうひとつ分かりやすいのがミドラッシュです。
ユダヤ人にとって預言は繰り返されるパターンです。
出エジプトもアブラハム→イスラエル→幼子のイエス→私たち教会を通して、繰り返されているテーマです。(「アブラハムの旅」参照)
では、実際にどうやって聖書を学ぶかということを考えてみたいと思います。
●聖書を通読する
これはどのクリスチャンにも共通して、与えられている特権であり、使命だと思います。
僕は救われてから4年半になりますが、これまで5回くらい読み通せました。
通読は急ぎすぎなくても良いけれども、適度なペースでするのが良いと思います。
人によって様々だと思いますが、僕は一日何章と決めずに自分が読みたいだけ読むようにしています。
僕が個人的に重要だと考えているのは、誰かの解説を聞く前に一度通読してしまうことです。
「ミカ書にこうある」と言われてそれを読んでいなければ、その教えが間違っていても気付かないからです。
●コンコーダンスを使う
通読しているとどのテーマがどの箇所にあるか、大体分かってきますが人には記憶力の限界があります。それを助けてくれるのがコンコーダンスです。僕が使っているのは教文館の『聖書語句大辞典 口語訳』です。コンコーダンスとは「愛」という言葉なら「愛」が聖書のどこで使われているかを列挙しているものです。なのでその言葉をたどってテーマ別に学べます。
そして、このコンコーダンスの良い点はヘブライ語、アラム語、ギリシア語別に単語を表示していることです。日本語であるひとつの言葉に訳されていても違う原語の場合が多々あります。
また違う日本語でもひとつの原語の場合もあります。
聖書は日本語では書かれませんでした。ヘブライ語、アラム語、ギリシア語です。
「霊」はヘブライ語で「ルアハ」、「風」も同じ「ルアハ」です。
ですが現実問題、本のコンコーダンスは上記のものでも3万2千円と高めです。
それが手に入らないという方は「Bible Word Search」
http://www.tuins.ac.jp/~takao/biblesearch.html
を無料で使えます(新改訳用)。
ですが、これは日本語のみの表記で、原語を知ることはできません。
より深く学びたい方は「Blue Letter Bible」
http://www.blueletterbible.org/
を使われることをおすすめします。
英語ですべて書かれていますが、使い方を知っていると非常に便利です。
まず「love」と検索欄に入れてみると、ざっと聖書箇所が表示され最初のものが「Gen27:4(創世記24:7)」とあります。その箇所をクリックすると、
文脈全体が表示されて、箇所の横に「K,C,L,I,V,D」というボタンがあります。
ひとつひとつ説明すると、
K=聖書知識の宝庫:有益なその箇所の解説があります
C=ヘブライ語、ギリシア語コンコーダンス:原文と単語の詳細が表示されます
L=注解書やオーディオ、聖書研究などのリスト
I=画像や地図
V=様々な種類の訳:13の英語訳とラテン語ウルガタ、ヘブライ語レニングラード写本本文、七十人訳
D=辞書
ここではこのうちの「C」のボタンに注目してみたいと思います。
「C」のボタンを押すと、上にヘブライ語本文、下に単語ごとの意味と「Tense」すなわち「時制」があります。そして「Strong's」と書いてある列の「H6213」という番号を押すと、その単語の意味が詳細に載っています。そこでは単語の発音、語根、その単語の登場する箇所が表示されています。
なので、これだけそろっていれば、たとえヘブライ語が読めなくても聖書の原語を調べられるということです。
「ここの原語はこうです」と言うことは何も牧師さんの特権ではありません。
ひとりひとりのクリスチャンが調べることのできるものです。
ここまではヘブライ語の読み方などを知らなくても、やっていけます。
ですが、実際の本文に向き合うとなると文法や活用の仕方などを学ぶ必要があります。
僕たちがすぐに出来るのは単語ごとに調べる方法です。
○「御霊に導かれて」
この言葉を使って、知性を用いることを否定してしまうことは恐いことです。
御霊は真理の御霊なので、事実に基づいています。
またイエスはみことばが人となった方とありますから、聖書の言葉自体がイエス・キリストです。
聖書を愛していないと、イエス・キリストを愛していないことになります。
そしてまた、使徒たちは御霊によって祈り、啓示を求め、かつ知性を用いていました。
私たちは霊は風のようで、どのように来て、どのように吹いているか分からないことを知っています。
なので私たちが行いやすいことは、御霊を意識しようとすることではなく、たましいを通して(意思、知性、感情)事実に基づいて物事を判断することではないでしょうか。
御霊はイエスの栄光をあらわし、御子の言葉を思い出させます。御霊はいつも自分を中心に置かずに、御霊に対して祈りがささげられた箇所は聖書にひとつもありません。
それは霊のことを意識・注目しようとしても、出来ないという事実を表しているんじゃないでしょうか。
私たちは霊のことをすべて理解できません。
そしてしばしば感情の高まりを霊的なことを思ってしまいますが、その体験が聖書に基づいてなければただの思いこみです。
祈ると与えてくださると、みことばに客観的に書かれてあるので、大胆に神さまのみことばの理解を求めましょう!!
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