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『グーグルが死海文書をオンラインへ』 『Ynet 2010/10/21』より ―技術系最大手の企業とイスラエルが、古代の考古学的財産の公開データベース化計画を発表 『世界でも高い重要性を持ち、神秘的、また厳しく公開が規制されてきた考古学的財産である死海文書がまもなくグーグル化される。 技術系最大手のグーグルとイスラエルは火曜日、研究者と大衆に向けて、最初の包括的で検索可能な巻物のデータベース作りに共同で取りかかることを発表した。死海文書はヘブライ語やアラム語、ギリシア語を含む2千年前の所蔵物で聖書時代のユダヤ教と初期キリスト教に光を当てた書物だ。長年にわたって、専門家たちは巻物の閲覧が厳しく規制されすぎていると不満を漏らしてきた。 一旦、その画像がアップされると、誰でも原本のコピーと画面上の英語訳が無料で詳細に調べることができる。所蔵物は数カ月中に利用できるようになり、高度な赤外線技術のために、判読可能な箇所が増えるという特徴があると職員は語る。 「私たちは過去と未来を皆で共有するために両者をひとつにしている」とイスラエル考古学局の職員であるプニナ・ショールは語った。 死海文書はユダヤ砂漠の洞窟で1940年代後半に発見され、前世紀における最も偉大な発見のひとつだと考えられている。 最初の発見から数千もの破片が近くの11の洞窟で発見された。その3万あまりが最初の発見物と共に考古学局によって写真に収められた。それらを組み合わせて900以上の写本が復元された。 数十年にもわたって、500もの巻物へのアクセスはイスラエルから独占的な認可を受けた少数の学識編纂者の一団に限られ、彼らだけが破片のジグソーパズルを集め、翻訳し、出版を行ってきた。その状況は1990年代の初期、以前には出版されていなかった多くの本文が出版された時に変化を見た。 制限された閲覧 しかし現在でさえ、研究者の閲覧はエルサレムのイスラエル博物館で厳しく制限されており、原本は暗やみの中、温度調整された部屋で保存されている。 学者たちはおよそ一カ月に一度下りる当局からの巻物閲覧許可を受けなければならない、とショールは語る。大概の場合閲覧は許可されるが、閲覧室に一度に入る人数が2人と制限されているため、スケジュール調整の問題が出てくる。研究者たちは希望した部分をガラス越しに3時間しか見ることを許されていない。 巻物がオンラインに載せられることは学者たちに羊皮紙を研究する無制限の時間を与え、新しい仮説が浮上するきっかけになるかもしれない、とショールは語る。 「これは究極のパズルで、人々は今それを再整理し、新しい解釈を導きだしている」と彼女は語る。 学者たちは原本の写真と共に39巻に渡る巻物の本文を閲覧することが可能だが、批評家たちは本は高価で扱いにくいと語る。最先端技術を駆使して撮られた新しい写真は原本より見やすいとショールは語った。 その精密な画像は、NASAが宇宙画像を撮る際に使用した最先端の赤外線カメラで撮影されている。それは何世紀にわたりかすれ、判読不可能になった巻物の部分を明らかにすることができる。 その画像がアップロードされ、原本の品質より優れていると分かれば、学者たちはエルサレムに行き巻物を自分で見るよりも、これに頼るようになるかもしれない、とエルサレムのヘブライ大学ユダヤ思想教授ラヘル・エリオールは語る。 「破片が閲覧可能になればそれだけ素晴らしい。この分野の学者にとって新しい行、新しい文字、改善した読み方は大きな喜びになる」と彼女は語る。 「新しい解釈を促進する可能性も」 この新しい協力関係は、この他の情報と共にオンラインで歴史的遺物の一覧を作成しようとしているグーグルの原動力によってなされた。 「過去の遺物は博物館の地下の箱にしまい込まれている。私たちはこれらのものがどれだけインターネットで利用可能かと自分自身に尋ねた。その答えは多くのものが利用可能ではなく、十分ではないということだ」とグーグル・イスラエルの職員ヨッシ・マティアスは語る。 グーグルはヨーロッパの諸大学からの古書や、イラク国立大学の考古学的発見の写真などをネットに載せる働きをしている。一方、このプロジェクトは違ったものとなるとマティアスは語る。それはこの巻物が閲覧できることで議論が多い本文の新しい解釈を呼ぶことと、この巻物が世界的な魅力を持っているからだと話す。 18年間にわたって、巻物の破片は世界中の博物館で公に公開されてきた。最近の展示は米ミネソタ州のセイント・ポールでなされ、15の破片が公開された。 アメリカでの典型的な3カ月の展示が25万人を引きつけたことは、この巻物がどれほど人々を魅了するかを物語っている、とショールは語る。 「これらがオンラインに上ると巻物をさらす必要はすぐに無くなるだろう」とショールは語った。「自分の事務所で、または長椅子に座りながら誰でも好きなだけ写本の巻物破片をクリックして、見ることができる」 この巻物の周辺には多くの謎が付きまとっている。これらの古代の本文が誰によって写本されたか、またどうやってそこにたどり着いたか誰も分かっていない。巻物はその集団生活と、黙示的戦争の論文と共にヘブライ語聖書の部分を含んでいる。 長年にわたって研究者たちの間でその起源を巡り、多くの議論がなされている。 ある者は、初代キリスト教とつながりがあるとされる禁欲的な集団エッセネ派が、第1世紀のユダヤ人の蜂起の際に巻物を隠したと考え、ある者は、それらはエルサレムで記され、第1世紀に町を征服したローマ人から逃れたユダヤ人避難民によってクムランの洞窟に隠されたものだと考えている。』 (訳:だいすけ) |
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2010年10月25日
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