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自作の小説とイラストで・・・

【こわいお話】

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缶けり

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 子供の頃、学校のそばに鉄道が走ってた
そこでは度々、事故が起きていた、死んだ子もいる
そして決まってそこで見知らぬ女の子を見たという噂があった
学校にはその近辺では遊ばないようにいわれていたが、
その近くには、ちょっとした広場があっておいらたちはそこでよく遊んだ
 
学校帰りの薄暗い午後
僕らは缶けりをしていた
みんな捕まり、残るはおいらだけ
太い木の幹に隠れ、おいらはチャンスを待った
向かいの茂みで物音がした
鬼はおいらだと思い、缶のそばを離れた
 
今だ、おいらは木の陰から勢いよく飛び出し、缶に向かって走った
捕まってた子供たちが声をあげる
鬼はその声に気付き、あわてて缶の方に引き返す
缶まであと10メートル、だめだ、間に合いそうもない
わずかに鬼の方が缶に近い
あと3メートル・・・鬼が缶のすぐそばまで来た時だった
 
僕らは全員、見てしまった
 
その一瞬早く、見たこともない女の子が缶を蹴るところを
 
転がった缶の向こうに、その子は消えた・・・・
 
 

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たとえ突然の雨でも、
人の傘を借りるのは、あまりお勧めしません

こんなことがありました・・・

おいらがまだ大学生だったころ
花屋でバイトしていた時期がありました
ビル街の通路に露店のように出した店でした

その日、店じまい頃に降り出した雨は少しづつ強くなってきて、
とても傘なしには帰れる状況ではなくなってきました

店の中を捜すと赤い傘が一本
ただ、その傘は・・・

三ヶ月前に一緒に店で働いていたユミちゃんのものでした
ユミちゃんはもういません
ユミちゃんはあの日・・・そう三ヶ月前に交通事故で帰らぬ人となってしまったのです

しかし、おいらは気にもせず、ユミちゃんの赤い傘をさして歩きだしました
家まではそう遠い距離でもありません
女物の傘でしたが、夜もだいぶ更けていたし、人通りもあまりなかったので・・

翌日もバイトで花屋の店先に立っていると
近所のおばさんが通りかかりました
おいらの顔を見ると

「あら、お兄さん、こんなとこでアルバイトかい ?
夕べ見かけたよ、あんなかわいい娘と二人で・・合い合い傘なんてしちゃって」


「えっ・・・・・・・・・」

深夜バス

足がやけに疲れていた。
仕事の疲労がたまっている。
下半身がまるで他人のもののようだ。

その日も残業で最終バスにやっと乗れた状態だった。
仕事中にひどい息切れを感じる。
心臓が苦しく、意識が遠のく時さえある。
自分が生きているという実感さえ希薄になってる。

少し休まなければと思うのだが、仕事は待ったなしだ。
医者にもこの状態を続ければ、命の保障はないと言われた。
実際、今日も職場で倒れ、医務室に担ぎこまれた。
私は本当に生きているのだろうか・・・



バスが駅前の繁華街を抜け、
住宅地に差し掛かる頃、
疲れきった体はウトウトし始めた。
まあ、家まではまだ距離がある、軽く眠ろうか、
私は一番前の座席に深く体をうずめた。

耳元で停車のチャイムが鳴った。
私は目を開けた。
バスが「次、止まります」のアナウンスを告げる。

はて、確か私しか乗っていなかったとおもったが・・・
外の景色がやけに暗い。
見慣れぬ景色だ。
いかん、乗り過ごしたか・・・

私は目を凝らし外を見た。
バスはなにやら石のような物の間をすり抜けるように走る。

ふいに運転手がこちらを振り返り、ニヤリと笑った。
「お客さん、着きましたよ」

バスの扉が開き、誰もいなかったはずの乗客がぞろぞろ降りだした様子がする。
私が振り返ると、乗客の誰もが白装束ではないか。
生気がなく、みんな滑るようにバスを降りていく。
すり抜けてきた石は墓石だ。
どうやらここは墓地のようだ。

疲れていた足はいつのまにか感覚が全くない。
それもそのはず、私の足、そのものがないのだ。
あまりの驚きに意識を失った。



気がつくと私は一つの墓石の前に立っていた。






私の名前が書いてある、冷たい石の前に・・・・

捨てられていた絵

大学時代、すごい貧乏だった。
よく粗大ゴミの日になると、夜中にめぼしい物を漁りにいった。

ある日、一枚の油絵が捨てられていた。
誰の作品かは知らないが、女の人がピアノを弾いている絵だった。
その日はめぼしい物が何もなく、せっかく来たんだからと拾おうとしたが、
「こんな物拾ったところで・・」と思いとどまった。

その翌日、同じ貧乏学生の「K」のアパートに行くと、
なんとその絵が壁に掛けられていた。
そう、奴は拾ったのだ。
二人で酒を飲みながら大笑いした。


が、笑えたのはそこまでだった・・・



その夜、酔っ払って寝込んでしまった僕の耳に、
どこからともなく、かすかなピアノの音が聞こえてきた。
決して流暢なピアノではない、たどたどしく弱弱しい音色だ。

初めは近所で誰かが弾いているのかと思ったが、
なにせ夜中の3時である。

気になりだすと眠れなくなるのが人間だ。
僕はとなりで同じように寝込んでしまった「K」に声をかけた。
「おい、なんかピアノの音が聞こえないか ?」

「K」の返事はない、かなり深く寝入っている。
仕方なく、もう一度寝ようとした。
ピアノの音は聞こえない。
しかし、うとうととしかけた頃、またその音がかすかに鳴り始めた。

その時、僕は壁の絵を思いだした。
僕は起き上がり室内灯を点けた。

おそるおそる絵に近づき、それを覗き込む。
ピアノの音はない。
しかしどこか違和感がある。・・・なんだろう・・・

あ、・・ない・・
その絵の彼女の左手が・・ない・・
手首の先からすっぽりとないのだ・・

僕は「K」を揺り起こした。
「K」はねぼけ眼で起き上がった、
僕の話もろくに聞かず、立ち上がり台所に向かうと水を飲んだ。

「なんだよ、いま何時 ?」
彼がこちらに振り向いたとき・・・



僕は絵の中で見失った「手」を見た。


彼の右肩をしっかりつかんでいる・・その手を・・

空き部屋

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宿にひとりの男がやって来た。
「おかみさん、部屋はあるかい ?」
「すいません、今日はあいにく満室で」
奥から、おやじが顔をだす。
「おい、あの部屋を使ってもらえ」
「だって、おまえさん、あの部屋は・・」

「なんでもいい、部屋があるなら留めてくれ」
「そうですかい。いや、ちょっときたない部屋なもんで、
 半額で結構ですから。
 ほら、さっさとご案内して」

部屋は二階の突き当たりだった。
入り口のふすまは破れ、その上には蜘蛛の巣がはっている。
中に入ると、カビくさい匂いがたちこめていた。
男は無神経なのか、そんなことは意に介さず、
荷物を降ろし、畳の上に座った。

「おまえさん、いいのかい、あの部屋は出るんだよ、オバケが・・」
「なあに、いつも出るとは限らない。
 見ない奴は見ないもんさ」

男はひと風呂浴びると、
部屋でビールを飲み、食事を済ませた。
疲れていたのか、テレビを見ることもなく、
ふとんに入り、電気を消した。
途端にいくつもの火の玉が部屋の中に現れ、
おそろしい、うめき声が聞こえてきた。

翌朝、男は蒼ざめた顔で番頭台に降りてきた。
おやじが、おそるおそる尋ねる。
「お客さん夕べはよく眠れましたか ?」
男は静かに頷いた。
「そうですか。そいつはよかった。
 おい、お客さんのお帰りだ。
 履物を出してやってくれ」

しかし、男の履物はどこにも見当たらなかった。

そう、男には足がなかったからさ・・

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