久し振りに少しだけ時間が空いたので『ゼロ・ダーク・サーティ』を見た。
ビンラディン暗殺作戦決行時刻「0時30分」の暗号名がタイトルな訳だけど。
『ハート・ロッカー』で元旦那のジェームズ・キャメロン監督を押しのけてアカデミー賞を取ったキャサリン・ビグローの作品という事と、ビンラディンに関連する映画だったので興味を持って鑑賞。
個人的な感想としては、劇場で観た『ハート・ロッカー』の方がよりリアルな気がした。
今回の作品は、前作よりも洗練され過ぎている感じがしたのだ。
冒頭で出てくる拷問シーンは実際にこういう事があるのであろうという事が想像出来る。
ビンラディンを追い詰めるのにかかった時間や、その経費たるや凄い事になっていたんだろうなという想像もつく。
リアリティが全くない訳ではなく、かと言ってど派手なアクションが多いかと言われるとそうでもない。
面白いか?と言われたら「興味はあるけど、彼女の作品を見るのであれば個人的には『ハート・ロッカー』をもう一度見てみたいな」というのが率直な気持ち。
前作の『ハート・ロッカー』でもそうだったけど、自分達の親兄弟、親戚が目の前で殺された人々の怒りと言うのは計り知れないと思う。
また、戦場の兵士達が精神状態が崩れていく様も相当な物だろうとも思う。
150分という長丁場で、戦争を助長している訳ではないと思うが、冒頭のシーンを過激派のイスラム教徒が見たら一体どう思うのだろう?とか、そっちの事ばかり考えてしまう。
当然、アメリカ側も死者は出ていく訳だけど、そういう「半沢直樹」的に言わせてもらうならば「やられたら倍返し」の負のスパイラルと言うのは何処で断ち切れば良いのであろうか?
クール・ビューティのジェシカ・チャステインが主人公だけど、仲良しの仲間が殺されていく度に復讐なのか、国家の為なのか必死になって情報をかき集め、結果としてはみなさんが知っての通りになったわけだけど、最後の彼女の何とも言えない表情が全てを物語っているように感じる。
決して戦争を助長している訳ではないんだろうけど、難しいよね。
反戦映画だと言いきってしまえるのかどうか・・・個人的に絶対的な反戦映画は『フルメタル・ジャケット』だと思っているので、時期も違うから否定は出来ないけど肯定も出来ないなぁ・・・。
戦争に限った事ではないけれど、情報を沢山集めた方が勝つ、心理戦で我慢強く耐えた方が勝つ、そんな印象を受けた。
さて、今シリア情勢に関して様々な情報が飛び交っているが、アメリカは果たして軍事行動を行うのであろうか?
だとしたら、過去にアメリカが軍事介入した国はボロボロに疲弊していく様をまた見る事になるのであろうか?
かなり複雑な思いで見ていた。
だって過去に武器を提供したとこが反旗を翻しているからね。
一度見てみる事はお薦めするけど、個人的には何度も見たいかと言われればちょっと体力がないので無理だろうと答えると思う。
それだけ時間的にも体力は使う、そんな感じ。
頭を使わないのも良いけど、たまにはこういうのも良いよね。
特典ディスクもついてはいるけど、恐らく見ないだろう。
色々な意味で考えさせられる作品であった事は確かだ。
・・・日本って平和だなぁってつくづく感じた今日この頃。