学習塾講師の語り場

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孫氏兵法(兵勢)

(1)
本文:孫子曰、凡治衆如治寡、分数是也。
書文:孫子曰く、衆を治むること寡(か)を治むるがごとくなるは、分数(ふんすう)これなり。
訳文:孫子が言うには、「多くの兵を少ない兵のように扱えるのは部隊編成をするから」である。

(2)
本文:闘衆如騒寡、形名是也。
書文:衆を闘わしむること寡を闘わしむるがごとくなるは、 形名これなり。
訳文:また、多くの兵を少数の兵のようにまとまって戦わせるのは指揮である。

(3)
本文:三軍之衆、可使必受敵而無敗者、奇正是也。
書文:三軍の衆、必ず敵を受けて敗なからしむべきは、奇正(きせい) これなり。
訳文:大軍が敵の攻撃を受けても決して負けることがないようにできるのは、変幻自在の戦法である。

(4)
本文:兵之所加、如以タン投卵者、虚実是也。
書文:兵の加うるところ、タンをもって卵に投ずるがごとくなるは、虚実(きょじつ)これなり。
訳文:兵を投入するところ、石を卵に向けて投げるような事を、虚・実という。

(5)
本文:凡戦者、以正合、以奇勝。
書文:戦う者は、正をもって合し、奇をもって勝つ。
訳文:戦う者は、正道をもって合い対し、奇策を用いて勝つのである。

(6)
本文:故善出奇者、無窮如天地、不竭如江河。
書文:故に善く奇を出だす者は、窮まりなきこと天地のごとく、 竭(つ)きざること江河のごとし。
訳文:このような奇の戦術を頻繁に繰り出すものは、天地に終わりがないく、
    また大河が尽きることがないようなものだ。

(7)
本文:終而復始、日月是也。
書文:終りてまた始まるは、日月これなり。
訳文:終わっては再び始まる(様)は、日や月のようである。

(8)
本文:死而復生、四時是也。
書文:死してまた生ずるは、四時これなり。
訳文:死して再び生まれる(様)は、四季のようである。

(9)
本文:声不過五、五声之変、不可勝聴也。
書文:声は五に過ぎざるも、五声の変は勝(あ)げて聴くべからず。
訳文:音階は五音(宮・商・角・徴・羽)にすぎないが、この組み合わせは限りなくある。

(10)
本文:色不過五、五色之変、不可勝観也。
書文:色は五に過ぎざるも、五色の変は勝げて観るべからず。
訳文:色は五色(青・赤・黄・白・黒)にすぎないが組み合わせの変化は限りがない。

(11)
本文:味不過五、五味之変、不可勝嘗也。
書文:味は五に過ぎざるも、五味の変は勝げて嘗むべからず。
訳文:味も五味(辛・酸・塩辛さ・甘・苦)にすぎないが、組み合わせに限りがないのである。

(12)
本文:戦勢、不過奇正、奇正之変、不可勝窮也。
書文:戦勢は奇正に過ぎざるも、奇正の変は勝げて窮(きわ)むべからず。
訳文:戦術には奇と正があるだけだが、この変化にも限りがない。

(13)
本文:奇正相生、如循環之無端。
書文:奇正のあい生ずること、循環の端なきがごとし。
訳文:奇と正が相互に生じるのに、一貫性があるわけではない。

(14)
本文:執能窮之。
書文:執(たれ)かよくこれを窮めんや。
訳文:どうしてこれを極めることができようか・・・いや、誰も極められはしないだろう。

(15)
本文:激水之疾、至於漂石者、勢也。
書文:激水の疾(はや)きこと、石を漂(ただよ)わすに至るは勢(せい)なり。
訳文:激流というものが速く、岩をも押し流すようになるのは勢である。

(16)
本文:鷙鳥之撃、至於毀折者、節也。
書文:鷙鳥(しちょう)の撃つこと、毀折(きせつ)に至るは節なり。
訳文:猛禽が獲物をしとめる時に、迷いを抱くのは節である。

(17)
本文:是故善戦者、其勢険、其節短。
書文:この故に善く戦う者は、その勢は険にして、その節は短なり。
訳文:よって戦上手は、その勢いは激しく、その迷いは短い。

(18)
本文:勢如コウ弩、節如発機。
書文:勢は弩が如く、節は機を発するが如し。
訳文:勢いは弩を発するようなもので、不安は機会を生むようなものだ。

(19)
本文:勢者紛紛紜紜、闘乱而不可乱也。
書文:勢者紛紛紜紜(ふんふんうんうん)として闘い乱れて、乱すべからず。
訳文:勢いのある者は指揮の下で奮闘し、(勢いを)乱すべきではない。

(20)
本文:渾渾沌沌、形円而不可敗也。
書文:渾渾沌沌(こんこんとんとん)として、形円くして、敗るべからず。
訳文:戦況が混沌としていても、隊を整えれば、敗れるはずはない。

(21)
本文:乱生於治、怯生於勇、弱生於強。
書文:乱は治に生じ、怯(きょう)は勇に生じ、弱は強に生ず。
訳文:混乱は安定により生じ、怯えは勇敢により生じ、弱者は強者により生じる。

(22)
本文:治乱数也。
書文:治乱は数なり。
訳文:治乱の原因は兵数である。

(23)
本文:勇怯勢也。
書文:勇怯は勢なり。
訳文:勇怯を左右するのは勢いである。

(24)
本文:強弱形也。
書文:強弱は形なり。
訳文:強弱を左右するのは形である。

(25)
本文:故善動敵者、形之、敵必従之、予之、敵必取之。
書文:故に善く敵を動かす者は、これに形すれば、敵必ずこれに従い、
    これを予(あた)うれば、敵必ずこれを取る。
訳文:ゆえに、上手に敵を動かす者は、これを形に表すると、敵は必ずこれに従い、
    これを用いれば、敵は必ずこのように動く。

(26)
本文:以利動之、以卒待之。
書文:利をもってこれを動かし、卒をもって之を待つ。
訳文:敵に有利な状況を作り誘い出した上で、兵を用いて敵を待つ(伏兵を用いる)。

(27)
本文:故善戦者、求之於勢、不責於人、故能択人而任勢。
書文:故に善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず、故によく人を択(えら)んで勢に任ず。
訳文:戦上手は、勝敗を勢いにもとめ、兵の責任にしないゆえ、兵を選んで勢いに任せる。

(28)
本文:任勢者、其戦人也、如転木石。
書文:勢に任ずる者は、それ人を戦わしむるや木石を転ずるがごとし。
訳文:勢いを求めるものは、その戦い方は木や石が転がるようなものだ。

(29)
本文:木石之性、安則静、危則動、方則止、円則行。
書文:木石の性、安なればすなわち静かに、危なればすなわち動き、
    方なればすなわち止まり、円なればすなわち行く。
訳文:木石は平らな場所では安定してそこに留まり動こうとしないが、斜面にあれば転げていき、
    四角い形のものは動きにくいが、丸い形なら転がりやすい。

(30)
本文:故善戦人之勢、如転円石於千仞之山者、勢也。
書文:故に善く戦う人の勢、千仞(せんじん)の山において円石を転ずるがごときは、勢なり。
訳文:ゆえに、上手に戦う者の勢いというのは、丸い岩を深い谷に転がすように戦わせるようなもので、
    これが勢いというものである。



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