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私が病院に着いたのは父の入院2日後の1/18だった。 この時はそんなに悪そうでもなく、トイレも自分でいけるぐらいだった。 ただ、足や腕は細くなっていて弱っているのがよくわかった。 痛み止めが効いているのか元気に笑っていた。 「なんだ、来たのかよ。」 「そりゃ、入院したって聞けば良かろうが悪かろうが見舞いに来るよ。」 そんな会話を交わしたことを覚えている。 父も大丈夫だと言うことを見せたかったのだろう。 一人でできることは何でもしていた。 そして、この時は私も事の重大さに気がついていなかった。 たまたまこの日の当直の先生が父の担当医だったために話を聞くことができた。 「どんなに保ったとしても今月いっぱいでしょう。 もしかしたら今日乗り切れるかどうか・・・。」 そんな話をされたと思う。 (えっ、でも元気だよ?1年とか2年とか、いや、3ヶ月とかそう言う話じゃないの?) 心の中でそう思ったが、レントゲン写真を見て『ダメかもしれない』と言うのがよくわかった。 「これが1週間前に撮った(レントゲン)写真、これが一昨日取った(レントゲン)写真。 この白い部分が癌ですね。1週間でこのぐらい進行してしまってます。 このペースでこれからも進行していくことになるので時間はあまりありません。」 そんな話を聞いて頭はずいぶんすっきりしてしまった。 よくドラマで、 「父をかえしてください、治してください、お願いします!!」 なんて叫んでるようなシーンがあるけど、現実には全然違うんだなと思った。 これでは仕方がない、と思えるほど、レントゲンを初めて見た人でもわかるほど、 酷い状態だった。 「大腸の検査もしましたが、半分以上が癌です。 きちんと検査はしていませんが、この部分、リンパですが、これも癌だと思います。 肝臓のこの部分もきちんと検査をしないとわかりませんが癌でしょう。 肺は見てわかるとおりです。 体のあちこちに転移してしまっていて、手の施しようがありません。」
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