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3.お母さん(女)もお父さん(男)も早とちりの名人!? −離婚の理由−
世の中に早くしつかって欲しいと願わないお母さんはいないだろう。排便が最初、そして発育に関しても標準と比べて一喜一憂する。なにしろ初体験である。いくら心配してもし過ぎるなんて考えない。しかし「待てよ」と割り込めたとしよう。人間が動物でできるだけ楽をしたいという本能的欲求と育児は矛盾しないのだろうか? 答えは育児も本能に入るから矛盾はしない。むしろ早く楽をしたいがために躾を厳しくして手がかからない子にしようとする。そして手のかからない子は歓迎される。
哺乳類や鳥類の多くは子育てをする。無防備で産まれた赤ちゃんを守って育てなければ生きて行けないのが自然の掟であるから、家族を始め集団そして社会を作る必然性がある。そこで重要になるのが指導者である。集団は必ずリーダーを作り出す。初めは推薦か互選であってもリーダーになると、支配する欲求が満たされる一方で責任を自覚することになる。群れの大部分はリーダーの責任のもとで被支配者として甘んじる。これはこれで責任感も不要で楽である。こうして一握りのリーダーが支配すると、富と権力が集まり武力も操ることができて他の集団や外国との勢力争いに向かうことになる。
見落としていたことは、誰でも支配者になる素質があるということである。逆に言うと、誰でも被支配者でも止むを得ないがチャンスがあれば支配したいという潜在的欲求があるということである。ここに子供の躾を考え直す視点がある。早くしつかることは強制的に従順にすることであり、動物性を精神的トラウマで縛ってしまう調教のことである。トラウマはいずれどこかで爆発する。恋愛も本能から生じるから配偶者が見つかるまでは騙しても良く見せようとする。本能は本人にはよく分からないが兎に角従うしかないのである。
しかしかなりの確率で恋愛は破綻する。相手の化けの皮がはがれるし自分の本性がばれてしまうのである。男は女がこれほど闘争的で支配したがるか予想もつかなかったし、女の側も男が強いリーダーと期待したのが外れる。互いに欲求不満が高じるとよその異性に目が向く。以下省くが、生物であるが故の生き残り戦略があるのに、社会的制約がトラウマを課して、そして結果として破綻するのである。しかし半数以上のカップルは家族を維持する。トラウマをなだめる理性が育って知性を備えることで爆発を抑制するのである。この理性を育てるのが長期的視野に基づいた理数教育にある。早とちりの理由があったのだ。
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