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韓国戦は3−0で勝利。終盤守備が緩んで危ない場面が何度かありましたが、あれだけ圧倒できたことは評価していいのではないでしょうか。
W杯3次予選の相手は、ウズベキスタン・北朝鮮・シリアと3次予選にしては厄介な相手。9月からの3次予選の前に、ここまでのザックジャパンの戦績を振り返り、3次予選を展望してみます。
堅い守備*ザッケローニ監督は、アルゼンチン戦より指揮をとる。
*対戦相手の緑色は、ランキング上位。
*延長戦は引き分け扱い。各データは、支配率を除き90分間のデータ。
W杯以降、日本代表はオランダ戦の1試合しか負けていません。
特筆すべきは守備の堅さです。18試合中「2失点以上」は1試合のみというだけでなく、流れからの失点(流失)はわずかに3点だけです。W杯以降1年以上にわたって守備が安定しているのは、安心材料でしょう。
ザックジャパンの得失点パターン*ザックジャパンのデータには、原監督代行が指揮した2試合のデータは含まれていません。
*「速攻」に該当する得点は、オシム・岡田ジャパンの時には「速攻」として分類せず、「その他流れ」の中に分類していました。
*延長戦は1/3試合として計算。
【失点】
ザックジャパンの流れからの失点は、アジア杯カタール戦の1点のみです(DFラインが高いときに、オフサイドすれすれで裏を取られ、ドリブルで持ち込まれた)。被シュート数がやや多いかもしれませんが、守備は信頼できます。
【得点】
ザックジャパンの1試合平均の「流れからの得点」は1.29、総得点の80%以上を流れから取っていて、まだそれほど強い相手と戦ってはいませんが、オシム・岡田時代よりも攻撃力は上がっていると言えそうです(少なくとも上がる可能性は高い)。
一方で、セットプレーからの得点がまだ1点しかありません(アジア杯ヨルダン戦のロスタイムの同点弾)。韓国戦ではCKが11回もありながら、ショートコーナー以外ほとんどチャンスになっていなかったと思います。
流れ得点は増えているものの、1試合の平均得点はオシム・岡田ジャパンよりも下回っています。ザックジャパンの現状での課題を挙げるとすれば、「セットプレーからの得点を増やす」ことでしょう。
前回のW杯予選■前回のW杯予選の戦績■ 前回のW杯予選(すべて岡田監督)でも、まともな失点はほとんどありませんでした。しかし、流れからの得点も少なく、攻撃面では課題が多かったと思います(特に最終予選)。全23得点中10点がセットプレーからの得点でした。岡田ジャパンでは、セットプレーを有効に使って勝ち点を挙げてきたと言えます。
■前回のW杯予選におけるセットプレーの得点の内訳■
*「C」「F」はそれぞれ、CK・FKがアシストになる得点。「c」「f」はそれぞれ、CK・FKがアシストにならないCK・FKからの得点。
赤字はDFの得点者ですが(中澤と闘莉王だけですが)、直接FKを除くセットプレーからの8得点中6点がDFの得点です。
日本と対戦する相手は引いてくる可能性が高く、今のザックジャパンでもそう簡単に点は取れないはずです。確実に勝ち点3を取るためには、やはりセットプレーからの得点が重要だと考えられますが、先ほど指摘したように、ザックジャパンではセットプレーからは1点しか取っていません。FKを直接決めるのは、確率が高くないため、やはりCK・FKを頭で決めることが求められます。
今回の韓国戦に招集されたセンターバックは、今野・栗原・伊野波・槙野・吉田。吉田以外の4人は、代表でセットプレーから惜しいシュートを打ったという記憶がほとんどありません。
その意味では、やはり闘莉王が必要だと思います。まだザックジャパンでは一度も代表に呼ばれていないと思いますが、まだ力は衰えていませんし、いざとなったときに前線に上げることができます。ここまで一度も呼ばれていないということは、今後も呼ばれる可能性はかなり低いと思いますが、韓国戦ではCKをまともに生かすことができなかったことを考えると…。
ウズベキスタン・北朝鮮・シリア3チームとも今年のアジアカップに出場しています。アジアカップに出場したチームについては、アジアカップ2011−各国スタッツ分析・中東勢低迷の理由ですでに一通り分析しています。このときのスタッツをもとにした各チームの特徴と直近の対戦成績は以下の通りです。【ウズベキスタン】
1試合平均のパス数では日本を上回り、クロス・スプリント数も多く、アジアの中では非常に攻撃力は高い。ただ守備力は高くない。
<過去2戦>
2008/10/15 W杯最終予選(H) △1−1 支配62% S数14−5
2009/06/06 W杯最終予選(A) ○1−0 支配51% S数16−23
【北朝鮮】
1試合平均の走行距離はトップで、伝統的にとにかく運動量が多い。タックル数も多く、守備は堅い。ただ、クロス・枠内Sは少なく、攻撃力は低い。
<過去4戦>
2005/02/09 W杯最終予選(H) ○2−1 支配58% S数16−12 *決勝点は後半ロスタイム
2005/06/08 W杯最終予選(中立) ○2−0 支配58% S数14−5 *2点目は後半ロスタイム
2005/07/31 東アジア選手権(中立) ●0−1
2008/02/17 東アジア選手権(中立) △1−1 支配64% S数19−10 *岡田監督就任後4戦目
【シリア】
中東勢の中では、攻撃のスタッツも守備のスタッツも平均以上。
<過去2戦>
2008/11/13 親善試合(H) ○3−1 支配57% S数21−6
2011/01/13 アジア杯(中立) ○2−1 支配61% S数15−11 *決勝点はPK
前回のW杯予選の戦績、そして南アフリカW杯以降の日本の戦績を考えると、日本が2失点以上する確率は非常に低く、よほどのことがない限り、負けることはないと思います。しかし、ウズベキスタン・北朝鮮とはここ最近の対戦では苦戦していています。被シュートがやや多いことを考えると、ウズベキスタンの攻撃力は侮れませんし、韓国でも苦戦する北朝鮮の守備力も侮れません。セットプレーの得点が少ないことを考えると、ホームで勝ちきれずに勝ち点1で終わってしまう可能性も否定できません。
アジアカップの出来、韓国戦の出来を維持できれば、問題なく3次予選は突破できるとは思いますが、その先のことを考えてもセットプレーの得点は増やしたいところです。
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素晴らしい分析です、確かにセットプレーからの得点が少ないのが気になっていました、闘莉王の再登場を期待します。
2011/8/13(土) 午前 6:21 [ デザファマ ]
すっごい記事書きますね! パネェw
傑作ポチっときました^^
2011/8/13(土) 午前 10:11 [ フラぴょん ]
韓国も4-1-4-1でゾーンで守るなら頑張って前プレせずに網張って待ちゃ〜いいのにボールを追いかけるモンでw結局、香川の周りでスペース与えてKING-シンジ発動!
2,3人引き連れても動ける本田が居るモンだから余計に確率変動発生ww
韓国がやってしまった〜引いて前プレなんてどんな国がやっても終わりっしょw
韓国の監督もスペインのサッカーとか調子コイた発言のワリにはDFライン上げてこないモンだから余計に遠藤が光ちゃうし・・・
2011/8/13(土) 午前 11:51
逆に日本の気にくわないのは交代したメンバーの清武以外全部w
阿部も以前から指示するならお前が動け!ってかんじだし・・
細貝は無駄に終わってるし
家長もボランチではまだ感じるモノもないw
ただ日本伝統!?のPA内での横パスの美学を継承する清武よりは家長を見てみたい。
長友が帰ってくることも見てみても前を家長にする方にして、真ん中シンジ!右に本田案に今んとこオレも賛成。
ちょっと気になるのはボランチで憲剛。
実績から1TOP資格があると思うハーフナー(出来れば次期はG大阪移籍希望ヨロw)
それにPRO3の指摘どおりの釣男は鉄板でしょ。
とにかく気になるのはセットプレイの攻撃より守備。
放り込みにはカードマン吉田もウォチャー今野もちょっとひやひやモノ。
もう一枚、CBの発掘が必要かも・・・青山?栗?それ以外??
2011/8/13(土) 午前 11:52
>デザイナーズファーマーさん 予選では相手が引いてくる分、セットプレーの得点は重要だと思うんですよね。イタリア人にとっては、闘莉王はCBとしては軽く見えるのかもしれませんね。
2011/8/13(土) 午後 9:54
>フラぴょんさん 渾身の記事です(笑)
2011/8/13(土) 午後 9:55
>はな吉さん
確かに韓国の守備の仕方にも問題があったでしょうね。さすがにあれ以上ひどい負け方はもうしないと思います。
控えの選手はまだレギュラークラスとは差がありますよね。震災で満足に試合が組めなかった影響もありますが、実戦で試す機会が足りていないと思います。キープ力という意味では、家長も貴重な戦力だと思うんですが、使い方が難しいですよね。
はな吉さんの言うとおり、憲剛も使って欲しいです。特に縦への意識は憲剛の方が強いので。予選を楽に勝ち抜くにはマイクも必要でしょう。
今野は空中戦では明らかに分が悪いので、相手のFWが背が高い時は、背の高いCBを起用した方がいいと思います。背が高くてパスもうまいCBはたくさんはいませんが。。。
2011/8/13(土) 午後 10:04