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 初戦のオマーン戦は圧勝でしたが、相手があまりにも弱かったように思います。ガッチリ引いてきたわけでもないし、積極的にプレスをかけてきたわけでもなく、ただスペースを埋めているだけの守備のように見えました。攻撃も前線に放り込むぐらいしか方法がなく、まともにボールをつなぐこともできていませんでした。そういう意味では、オマーン戦はあまり参考になりません。ただ、大事な初戦を危なげなく勝てたことで、精神的には楽になったでしょう。
ヨルダン
 次の相手ヨルダンは、過去2引き分けで相性が良くないと言われていますが、初対戦はもう8年も前のことですし、前回の対戦はアジアカップの初戦で、日本は調整不足だったので、度外視できると思います。よって、対戦成績についてはまったく気にする必要はないと思いますが、それでもヨルダンは厄介な相手だと思っています。

 ヨルダンはアジアカップの時から監督が替わっていないので、アジアカップの時のデータ(アジアカップ2011−各国スタッツ分析・中東勢低迷の理由)が参考になると思います。この時の分析から分かったヨルダンの特徴は、中東のチームにしては運動量が多いことです。

 以下に示すとおり、中東のチームは全般的に運動量が多くありません。

1試合平均の走行距離」 東アジア:108.6km 中東:103.3km
「走行距離が相手より上回った試合数」 東アジア:16/18試合 中東:10/31試合

 ところが、アジアカップにおけるヨルダンの1試合平均の走行距離は107.8kmで、走らない中東チームの中でダントツに多く、日本の平均値107.3kmさえ上回っています。また、アジアカップで、3試合以上相手より走ったチームは、韓国(6/6試合)、日本(5/6試合)、北朝鮮(3/3試合)、ヨルダン(3/4試合)の4チームだけです。

 日本がアジアで苦手としているのは、「フィジカルが強く運動量が多い」チームです。韓国、北朝鮮、ウズベキスタンがその典型です。ヨルダンの戦い方が変わっていなければ、ヨルダンの運動量の多さは日本にとって厄介と言えます。

ここまでのザックジャパン
イメージ 1

 
【守備】

 ザッケローニ監督はアルゼンチン戦以降全部で21試合の指揮を執っていますが、この21試合中「2失点以上」は1試合だけ、また「流れからの失点」はわずかに2点だけ(アジアカップカタール戦の1失点目とW3次予選のアウェイ・ウズベキスタン戦の1失点目)です。まだ本当に強いところとはあまり対戦していませんが、ザックジャパンの守備は非常に堅いと言えます。 

イメージ 2
*延長戦は1/3試合と換算。
 

 21試合の総失点10点のうち最も多い失点パターンは、PKFK(それぞれ3点ずつ)。セットプレーとカウンターにさえ気をつければ、最終予選においてはそう簡単に失点しないでしょう。


【攻撃】
 攻撃には2つ課題があると思います。

 1つ目は前回の分析(W3次予選に向けて―セットプレーの得点を増やしたいザックジャパン)でも指摘しましたが、セットプレーから点を取れていないということです。

 
 1試合平均のセットプレーからの得点と総得点に占めるセットプレーの割合」
オシム: 0.75点(41.7%
岡田 : 0.53点(32.9%
ザック: 0.18点(9.8%
 
 オシム・岡田監督時と比べると、明らかにセットプレーの得点が少ないです。今季のJリーグ平均は0.31点(23.4%)ですから、いかに少ないかが分かると思います。さらに、CKFKがアシストになった得点は1点もありません。キッカーは揃っているわけですから、スタメンに背の高い選手が少ないことが最大の原因ではないかと思います。セットプレーでもっと点が取れるようになれば、楽に勝ち抜けると思うのですが…。
 

 2つ目は本田が不在の場合の不安です。

 
「ボールタッチ数上位5人」 
2012/6/3 オマーン(H):本田(109回) 遠藤(104回) 長谷部(98回) 香川(74回) 長友(71回) 
2011/11/15 北朝鮮(A):遠藤(110回) 長谷部(87回) 香川(79回) 駒野(75回) 内田(71回)
2011/8/10 韓国(H):本田(71回) 香川(67回) 長谷部(61回) 遠藤(57回) 今野(55回)
 
 通常日本のようなパスサッカーをする場合、ボランチが最もボールを触ることが多いイメージがありますが(少なくともファンサカでは)、オマーン戦と30で快勝した韓国戦は、ともに2列目の本田が1位でした。一方、本田が怪我で不在だったアウェイ北朝鮮戦では、ボランチの2人が上位を占めています。
 本田はボランチの位置まで下がってボールをもらうことも少なくありませんが、本田が出場すれば2列目でボールを触ることができ、チーム全体としてより高い位置でのプレーが増えるため、点を取りやすいのではないかと推測できます。逆に、本田が不在の時は、ボランチのプレー回数が増え、攻撃の起点がより後ろになる可能性が高いと言えます。本田が高い位置でボールをたくさん触れるのは、フィジカルが強く、キープ力があるから。本田の怪我の回復状況はまだ100%ではないようなので、本田の代わりとなる選手―2列目でキープできる選手―を見つける必要があると思います。

閉じる コメント(6)

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おじゃまします、いつもながら素晴らしい解析です、オマーン戦は確かにプレスが殆ど無く、北朝鮮、ウズベキスタンのように激しくプレスがくると、日本もなかなかパスが通らない事になり、そういう意味ではヨルダン戦が今後を占う試合でしょうか?

本田が不在の場合、確かに不安がありますね、ボールキープ力、フィジカルに強い
かわりの選手が欲しいですね。

2012/6/7(木) 午後 6:40 [ デザファマ ]

ヨルダン、そして日本の詳しい解析ありがとうございます。
オマーンは確かに弱かったですね。一方でヨルダンは決して楽ではない相手だとは思いますが、本田がいる限り、なんとかなるような気がします。
やはり本田がいない時、本田の代わりができるプレーヤーがいないというのは問題ですけれどそれだけ本田という選手の個のレベルがすぐれているんだと思います。

2012/6/7(木) 午後 8:50 貴公子

>デアファマさん ヨルダンはもう少し骨のある相手だと思っていましたが、オマーンと大差なかったですね。拍子抜けでした。

2012/6/8(金) 午後 10:47 PRO-3

>貴公子さん 課題だったセットプレーで先制できたことが大きかったと思います。本田も文句ない活躍でした。

2012/6/8(金) 午後 10:49 PRO-3

ヨルダン戦後半の急激な劣化っプリwwww

2012/6/9(土) 午後 1:06 はな吉

まあ、大量リードしてたからムリする必要はなかったとは思いますが、やはり本田の代役を見つけたいですね。

2012/6/11(月) 午後 9:39 PRO-3


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