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ブラジルW杯−不安材料

 次に、今の日本代表の不安材料を挙げてみます。 

先制された場合

 強豪国との対戦成績の分析で、強豪国との対戦ここ12試合中11試合で先制されているというデータを示しました。

 

ザックジャパンの全試合で先制された試合は21試合あり、成績は5610です。どんなチームでも先制された試合は成績が悪いですが、問題は早い時間帯に失点しているということです。

 

【前半20分までに先制された試合】

イメージ 1

 

当該21試合中、前半20分までに先制された試合は9試合あります(直近では、ザンビア、ベルギー、オランダ、コンフェデのブラジル戦など)。成績こそ333敗と悪くないですが、8試合で「2失点以上」しています。ここ最近の強豪国との対戦でも前半30分までに先に点を奪われる試合が多いことから、慎重に試合に入るべきです。そういう意味では、遠藤ベンチスタートで後半から投入という方法は有効かもしれません。少なくとも前半20分ぐらいまでは、前線からもしっかりプレスをかけ、前掛かりにならないようにすべきでしょう。

 

【先制した試合】

イメージ 2
 

 一方で、先制した試合は2421敗で、平均失点は0.56(「2失点以上」3/27試合)。先制した試合の相手の大半は強豪国ではないので、あまり強気にはなれませんが、先制すれば少なくとも勝ち点1を取る可能性は高いと言えるでしょう。

高さ

 CKで点が取れない、かつCKの失点が多いということは何度も指摘しました。これは「高さ」で劣勢なことが原因でしょう。

 ザックジャパンでは、弱点である高さを徹底的に狙われたという経験がほとんどありません。アジアでは、オーストラリアが背の高い選手が多いチームですが、アジアカップこそ空中戦で苦戦したものの、W杯最終予選では、相手はそれほど高さを狙ってはきませんでした(参照:ブラジルW杯最終予選−対オーストラリア・空中戦への不安 ブラジルW杯最終予選−オーストラリア戦・自陣空中戦の結果)。

 ギリシャがもし日本の弱点を徹底的に狙ってきた場合に不安が残ります。

選手交代・攻撃のオプション

 ザックジャパンのもう1つの不安な点は、選手交代で流れを変えたことが少ない(監督が選手交代があまり上手くない)、攻撃のオプションがほとんどないことです。これは1年以上前の分析でも指摘していますので(ブラジルW杯最終予選−ザックジャパンの課題2)、それ以来何も改善していないということになります。

 

 リードされていて、どうしても点を取りに行きたい時の形が確立されていないわけです。ザックジャパンで点を取りに行きたい時に取ってきた方法といえば、以下の6つが代表的な方法だったのではないでしょうか。

 

1.清武(中村憲)の投入 ⇒ 清武投入は当初(W杯予選が始まった頃)は有効でしたが、最近では重用されていません(直近の強化試合2試合でも出番なし)。所属クラブでもイマイチです。中村憲は選ばれていません。

2.ハーフナーの投入 ⇒ 上手くいった試しがほとんどありません。ハーフナーを投入しても、クロスを入れたりロングボールを蹴ったりすることがほとんどなく、結果として役に立たないことが多かったです。ハーフナー投入が効果的でないことを監督は気付いていないのではないかと思っていましたが、「ザック監督『空中戦文化ない』と長身外し」の記事にあるように、レギュラー陣がパワープレーを好んでいないことはしっかり気付いていたようですね。ハーフナーも豊田も外したのは、迷いをなくす・覚悟を決めるという意味では評価できるかもしれません。ただ、日本がリードしている状況で、終盤相手がパワープレーを仕掛けてきた場合に、セットプレーの守備を兼ねて投入するという役割があっても良かったのではないかと思います。

3.3−4−3への変更 ⇒ 3−4−3とホーム・オーストラリア戦展望で分析したように、点を取りに行くための3−4−3は上手くいったことがありません。そもそも3−4−3にすると、シュート数が減ってしまい逆効果でした。3-4-3諦めたザッケローニ監督という記事にあるように、3−4−3はさすがにあきらめたようですね。

4.本田を1トップに ⇒ 何度かやったことがありますが、効果的だったとは言えません。

5.斎藤の投入 ⇒ まだ5試合のみの出場。途中出場で点に絡んだことはありません。

6.長友を一列前に上げる ⇒ これはアジアカップ決勝などで成功しています。ただ、あまりやったことがないですね。
この6つの方法の中で、W杯で実際に使われる可能性が高いのは、「清武の投入」、「長友を一列前に上げる」、「斎藤の投入」だけでしょう。

 

 最終メンバーの顔ぶれを踏まえると、どうしても点を取りに行きたい時に取り得る方法としては、以下に絞られると思います。

1.清武の投入
2.斎藤の投入
3.長友を一列上げる
4.1トップを交代する(大迫→柿谷 柿谷→大迫)
5.大久保の投入
 大久保はザンビア戦で決勝点を挙げましたが、ザックジャパンでは出場時間が少なすぎます。この5つとも確立された方法、自信を持って使える方法とは言えません。

 

 そもそも、選手交代や戦術で、追いついたり、逆転したりという経験が少ないと思います。直近の試合では、オランダ・ベルギー・コスタリカ・ザンビア戦で先制されていますが、ザンビア戦以外は比較的早い段階で追いついています(オランダ戦:後半15分に同点、ベルギー戦:前半37分に同点、コスタリカ戦:後半15分に同点、ザンビア戦:後半29分に同点)。つまり、監督の選手交代や戦術により追いついたわけではなく、レギュラー陣が頑張って追いついてくれた、というだけです。これらの試合はいずれも親善試合だったので、4人以上交代できたわけですから、選手交代で悩むことは基本的にありません。3人までしか交代できない条件で、残り10分、15分で点を取りに行かなければならないという局面での確立された方法・成功体験がほとんどないわけです。

 また、監督自身が選手交代が上手でない思わせることも少なくなかったと思います。コンフェデのイタリア戦は相手が明らかに疲弊していたにもかかわらず、投入した攻撃的な選手はスピードのある乾ではなく、ハーフナーでした。

 さらに、フォーメーションは4321しかありません。343は使い物にならないだけでなく、2トップ・3トップという選択肢もありません。フォーメーション固定でスタメンもほぼ固定。対戦相手からすれば、日本は非常に研究しやすいでチームしょう。


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