|
残すは主要部門の予想です。
助演女優賞[Actress in a supporting role]
エイミー・アダムス「The Master/ザ・マスター」
サリー・フィールド「Lincoln/リンカーン」
★アン・ハサウェイ「Les Miserables/レ・ミゼラブル」
ヘレン・ハント「The Sessions」
ジャッキー・ウィーヴァー「Silver Linings Playbook/世界にひとつのプレイブック」
ここは、「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウェイで不動でしょう。
前哨戦の結果もさることながら、彼女自身の歌唱による「I dreamed a dream」はまさに作品を象徴しているとも言えます。
役作りのために減量し、さらには髪を切られるシーンもそのまま演じたりと死角なし。
助演男優賞[Actor in a supporting role]
アラン・アーキン「Argo/アルゴ」
★ロバート・デ・ニーロ「Silver Linings Playbook/世界にひとつのプレイブック」
フィリップ・シーモア・ホフマン「The Master/ザ・マスター」
トミー・リー・ジョーンズ「Lincoln/リンカーン」
クリストフ・ヴァルツ「Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者」
前哨戦の結果が見事に分かれている上に、全員がオスカーウィナーと激戦の助演男優賞。
本命は、ロバート・デ・ニーロ「世界にひとつのプレイブック」と予想します。
オスカー常連のような感じもしますが、前回のノミネートは「ケープ・フィアー」の主演男優賞で、実に21年前!受賞となると「レイジング・ブル」の主演男優賞で、32年前にさかのぼります。性格俳優として地位を築いてきた彼が、老年期に入ってどこかトボけた優しい父親役で受賞というのも感慨深いですしね。
男優でオスカーを3回受賞しているのは、ウォルター・ブレナンとジャック・ニコルソンのみ。もし今年、主演男優賞でダニエル・デイ=ルイスが受賞する(可能性は極めて高い)と、彼も加わるわけですが、ロバート・デ・ニーロもその域に達していると評価されてもおかしくないはず。
対抗は、トミー・リー・ジョーンズ「リンカーン」。日本ではどうしてもCMのイメージが強すぎますが、アメリカではれっきとしたオスカーウィナー。
作品の勢いもあって受賞してもおかしくないはず。
3番手はフィリップ・シーモア・ホフマン。
新興宗教の教祖役というピッタリの役柄で主演クラスの大きな役柄ということもプラスに働くはず。ただ、作品の評価自体が微妙になっているのはマイナスかも。
クリストフ・ヴァルツとアラン・アーキンも気になるけれど、2人とも最近受賞したばかりでそれに匹敵するかといわれると微妙ですね。
主演女優賞[Actress in a leading role]
ジェシカ・チャステイン「Zero Dark Thirty/ゼロ・ダーク・サーティ」
★ジェニファー・ローレンス「Silver Linings Playbook/世界にひとつのプレイブック」
エマニュエル・リヴァ「Amour/愛、アムール」
クヮヴェンジャネ・ウォレス「Beasts of the Southern Wild/ハッシュパピー バスタブ島の少女」
ナオミ・ワッツ「The Impossible/インポッシブル」
ここは実質、ジェシカ・チャステインとジェニファー・ローレンスの一騎打ちでしょう。
それで、ジェニファー・ローレンス「世界にひとつのプレイブック」を本命に。
主演女優賞は華のある女優が受賞しやすい傾向が強く、2人とも該当していますが、アンサンブルキャストで映画自体の評価も高いジェニファー・ローレンスの方が受賞しやすいかと。
とはいえジェシカ・チャステインも侮れません。
前哨戦ではほぼ互角だし、ビン・ラディンを追い詰める重要な役どころを担っています。
以下、エマニュエル・リヴァ「愛、アムール」が三番手。
主演男優賞[Actor in a leading role]
ブラッドリー・クーパー「Silver Linings Playbook/世界にひとつのプレイブック」
★ダニエル・デイ=ルイス「Lincoln/リンカーン」
ヒュー・ジャックマン「Les Miserables/レ・ミゼラブル」
ホアキン・フェニックス「The Master/ザ・マスター」
デンゼル・ワシントン「Flight/フライト」
ここはかなり鉄板でしょう。
まさに生き写しのリンカーン大統領を演じきったダニエル・デイ=ルイス「リンカーン」ですね。作品の評価の大半も彼が担っているのではないでしょうか?
前哨戦も圧勝で、向かうところ敵なし。
あえて重箱の隅をつつくとすれば、もし受賞するとアカデミー賞主演男優賞を3度ということになり、これは史上初となります。
その名誉を英国人俳優に持っていかれるのを良しとしない会員がいれば、番狂わせは起こるかも?
対抗は、ヒュー・ジャックマン。
アン・ハサウェイとともに映画の魅力を全身全霊で伝えてくれてますし、アカデミー賞授賞式の司会も経験したことのある誰からも愛されそうな役者さんですしね。
ホアキン・フェニックスも3度めのノミネートと受賞する背景は整っていますが、映画自体の評価と本人の賞レース批判も相まって3番手評価が妥当か。
監督賞[Directing]
ミヒャエル・ハネケ監督「Amour/愛、アムール」
アン・リー監督「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
スティーヴン・スピルバーグ監督「Lincoln/リンカーン」
★デヴィッド・O・ラッセル監督「Silver Linings Playbook/世界にひとつのプレイブック」
ベン・ザイトリン監督「Beasts of the Southern Wild/ハッシュパピー バスタブ島の少女」
ここが今回のオスカーが波乱と云われる所以になった部門ですね。
完全に大本命に躍り出ている「アルゴ」のベン・アフレック、対抗とも言われる「ゼロ・ダーク・サーティ」のキャスリン・ビグローが揃ってノミネートされませんでした。
ベン・アフレックは監督としての評価はもともと高く、またアカデミー賞の監督賞はケビン・コスナー「ダンス・ウィズ・ウルブズ」やメル・ギブソン「ブレイヴハート」など、主演俳優がそのまま監督も担っている場合の受賞がないわけでもありません。
まあ、色々言ってもノミネートされていない現実があるので、それでは誰が受賞するのか?
下馬評ではスティーブン・スピルバーグ「リンカーン」が一歩リード。
もし受賞すれば「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」に続き3度目の受賞。
3度以上受賞した監督は、ジョン・フォード、フランク・キャプラ、ウィリアム・ワイラーの3人だけ。まさにレジェンドとなる。
もしここで受賞すれば作品賞も「リンカーン」で堅いという気もしますが、そうするとアカデミー賞は「アルゴ」を完全無視する方針ということになります。
それはさすがに世論を無視した流れになりすぎて、それを嫌う会員も多いのではないでしょうか?
ということで、前置きが長くなりましたが、本命はデヴィッド・O・ラッセル「世界にひとつのプレイブック」を狙ってみたい。
本作は主演・助演の男優、女優すべてにノミネートされているという快挙を達成しているように、アンサンブルキャストが評価されています。
これは監督の手腕を大いに評価されてもいいのではないかと思います。
監督自身も去年の「ザ・ファイター」に続き2度目のノミネートで受賞する資格も十分。
対抗はスティーブン・スピルバーグとして、大穴ならミヒャエル・ハネケ「愛、アムール」か。
作品賞[Best Picture]
「Amour/愛、アムール」
★「Argo/アルゴ」
「Beasts of the Southern Wild/ハッシュパピー バスタブ島の少女」
「Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者」
「Les Miserables/レ・ミゼラブル」
「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
「Lincoln/リンカーン」
「Silver Linings Playbook/世界にひとつのプレイブック」
「Zero Dark Thirty/ゼロ・ダーク・サーティ」
今年は9作品のノミネートとなった作品賞ですが、本命は下馬評通りの「アルゴ」にします。そもそも監督賞にノミネートさえされていれば、押しも押されぬ大本命として当然のようにオスカーを手中にしていたでしょう。
過去に監督賞にノミネートされずに作品を受賞したのは、「ドライビング・Miss・デイジー」(1989年)までさかのぼりますが、ないわけではありません(といっても該当するのは「つばさ」と「グランドホテル」に「ドライビング〜」の3作だけ)。
監督賞でデヴィッド・O・ラッセルと予想したのにも、作品賞は「アルゴ」だと思ったからで、「世界にひとつのプレイブック」はジャンル分けで言うとコメディーに分類されており、昨年の「アーティスト」は一応コメディーと言えなくもないですが、まだまさコメディー作品でアカデミー作品賞を受賞するのはハードルが高いと言えます。
監督賞がデヴィッド・O・ラッセルならば、「アルゴ」の作品賞受賞の確率が高まりそうです。
監督賞にノミネートされていないように、「アルゴ」を徹底無視するという方針であった場合、前哨戦ではあまり結果を出していない「リンカーン」よりは、「世界にひとつのプレイブック」の方を対抗に推します。
俳優部門でこれだけ高評価ですし、観客に愛されるタイプの作品と考えるとこれが受賞しても何らおかしくはなく、受賞結果に対する批判もそれほどなさそう。
「リンカーン」はやはりダニエル・デイ=ルイスの力に評価が集中しそう。
というわけで、以上、アカデミー賞の受賞予想でした。
数で言うと、「アルゴ」が作品賞、編集賞、脚色賞の3部門、「世界にひとつのプレイブック」が監督賞、主演女優賞、助演男優賞の3部門、「ライフ・オブ・パイ〜」が、美術賞、視覚効果賞、撮影賞、作曲賞の4部門、「レ・ミゼラブル」が助演女優賞、録音賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞の3部門、「007 スカイフォール」がオリジナル歌曲賞、音響賞の2部門と良い感じでわかれたような。
ともあれ、授賞式は日本時間で2/25の10時からです。
当たるも八卦当たらぬも八卦!
|

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 映画祭






