2月25日に第85回アカデミー賞が発表されました。
今年もブログで予想をしてみたので、その結果とあわせて雑感を書いていきます。
★マークが自分の予想で、受賞作は赤字です。
作曲賞[Music (original score)]
ダリオ・マリアネッリ「Anna Karenina/アンナ・カレーニナ」
アレクサンドル・デスプラ「Argo/アルゴ」
★マイケル・ダナ「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
ジョン・ウィリアムズ「Lincoln/リンカーン」
トマス・ニューマン「Skyfall/007 スカイフォール」
的中!
やはり幻想的な音楽は映画のイメージそのものでしたし、近年は良い旋律の音楽が評価される傾向にある気がします。
トマス・ニューマンは再び涙を飲んだ形に。
オリジナル歌曲賞[Music (original song)]
“Before My Time”「Chasing Ice」
“Everybody Needs a Best Friend”「Ted/テッド」
“Pi's Lullaby”「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
★“Skyfall”「Skyfall/007 スカイフォール」
“Suddenly”「Les Miserables/レ・ミゼラブル」
的中!
曲の良さもさることながら、アカデミー賞授賞式でも007のトリビュートを行うなど、ちょっと特別扱いだった感じもありますね。
ドキュメンタリー賞[Documentary Feature]
「5 Broken Cameras/壊された5つのカメラ」
「The Gatekeepers」
「How to Survive a Plague」
★「Searching for Sugar Man/シュガーマン 奇跡に愛された男」
「The Invisible War」
的中!
ここは前哨戦から考えると妥当な結果かもしれません。
テーマもポジティブなメッセージを主張しているもので、そのあたりも受賞につながったかと。
ドキュメンタリー短編賞[Documentary Short Subject]
「Inocente」
「Kings Point」
「Mondays at Racine」
★「Open Heart」
「Redemption」
「Inocente」が受賞。
不法移民としてホームレスになってしまった少女が画家の夢を追い求める姿を描いた作品で、彼女の作品ともども評価されたのかもしれません。
実写短編賞[Live Action Short Film]
「Asad」
★「Buzkashi Boys」
「Curfew」
「Death of a Shadow (Dood van een Schaduw)」
「Henry」
ここは、「Curfew/リッチーとの一日」が受賞。
自殺志願の麻薬常習者が姉の9歳になる風変わりな娘を預かることになるというもの。
短編賞はインパクトの強い作品が受賞する傾向もありますので、トレイラーを見る限り本作もそれに該当していた模様。
長編アニメ賞[Animated Feature Film]
「Brave/メリダとおそろしの森」
「Frankenweenie/フランケンウィニー」
「ParaNorman/パラノーマン ブライス・ホローの謎」
「The Pirates! Band of Misfits」
★「Wreck-It Ralph/シュガー・ラッシュ」
「メリダとおそろしの森」が受賞。
うーん、自分の感想では過去の作品群と比較して図抜けた特徴のある作品ではないと思っていただけに意外。
「シュガー・ラッシュ」の題材がTVゲームということが嫌われたかな。
アニメーション短編賞[Animated Short Film]
「Adam and Dog」
「Fresh Guacamole」
「Head Over Heels」
「Maggie Simpson in "The Longest Daycare"」
★「Paperman」
順当に的中!短編だとストーリー云々以上に設定や技術的な面が評価されていそうで、うなずける結果です。
外国語映画賞[Foreign Language Film]
★「Amour/愛、アムール」(オーストリア)
「Kon-Tiki」(ノルウェー)
「No」(チリ)
「A Royal Affair/ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」(デンマーク)
「War Witch/魔女と呼ばれた少女」(カナダ)
大本命で的中!
やはり作品賞や脚本賞でもノミネートされている作品は強かった。
カンヌをはじめヨーロッパの各賞にも輝いている作品がアカデミー賞でも評価されるというのはかなり限られているはず。それだけ良い作品なのでしょう。
美術賞[Production Design]
「Anna Karenina/アンナ・カレーニナ」
「The Hobbit: An Unexpected Journey/ホビット 思いがけない冒険」
「Les Miserables/レ・ミゼラブル」
★「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
「Lincoln/リンカーン」
意外にも「リンカーン」が受賞。
とはいえ担当はオスカー常連のリック・カーターならありえない話ではなかったか。
衣装デザイン賞[Costume Design]
★「Anna Karenina/アンナ・カレーニナ」
「Lincoln/リンカーン」
「Les Miserables/レ・ミゼラブル」
「Mirror, Mirror/白雪姫と鏡の女王」
「Snow White and the Huntsman/スノーホワイト」
順当に的中!
やはり時代コスチュームもの強し!
故石岡瑛子さんは惜しくも受賞ならず。
メイクアップ&ヘアスタイリング賞[Makeup & Hairstyling]
「Hitchcock/ヒッチコック」
「The Hobbit: An Unexpected Journey/ホビット 思いがけない冒険」
★「Les Miserables/レ・ミゼラブル」
的中!
消去法的な予想が幸いしたのか、はたまた映画の魅力に寄るのか。
ともあれ担当のリサ・ウェストコットは、「恋におちたシェイクスピア」以来14年ぶり3回目のノミネートで初受賞。
おめでとうございます。
録音賞(音響賞)[Sound Mixing]
「Argo/アルゴ」
★「Les Miserables/レ・ミゼラブル」
「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
「Lincoln/リンカーン」
「Skyfall/007 スカイフォール」
的中!
セレモニーでも披露されたようにLIVEの歌声には素直に称賛せざるを得なかった印象です。
音響編集賞[Sound Editing]
「Argo/アルゴ」
「Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者」
「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
★「Skyfall/007 スカイフォール」
「Zero Dark Thirty/ゼロ・ダーク・サーティ」
一応、的中!
「007 スカイフォール」と「ゼロ・ダーク・サーティ」のタイ受賞という珍しいパターンに。
やはり弾着のサウンドがある方がこの部門では有利に働くんでしょうねえ。
視覚効果賞[Visual Effects]
「The Hobbit: An Unexpected Journey/ホビット 思いがけない冒険」
★「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
「The Avengers/アベンジャーズ」
「Prometheus/プロメテウス」
「Snow White and the Huntsman/スノーホワイト」
的中!
この賞に限らず、「ライフ・オブ・パイ〜」がかなり評価されたという結果でしたね。
見るものすべてを魅了する美しい映像はやはり必見。
撮影賞[Cinematography]
「Anna Karenina/アンナ・カレーニナ」
「Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者」
★「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
「Lincoln/リンカーン」
「Skyfall/007 スカイフォール」
的中!
作品の力を考えれば、ここも順当な結果といえるでしょう。
「007 スカイフォール」のロジャー・ディーキンスはこれで10度目のノミネートも実らず。
編集賞[Film Editing]
★「Argo/アルゴ」
「Life of Pi/ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
「Silver Linings Playbook/世界にひとつのプレイブック」
「Zero Dark Thirty/ゼロ・ダーク・サーティ」
「Lincoln/リンカーン」
的中!
まあ、ここも作品の力を考えれば順当な結果でしょう。
メリハリの聞いた編集で最後まで緊張感を持続させたのは見事。
ここまで16部門中、12部門的中でした。
次の記事では、主要部門編をお送りします。
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