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だいぶ前、サンフランシスコに行った時、ケーブルカーに乗って丘のうえにあるカーボーイ・ファッションの店に行ったことがある。
 
帽子や衣装がところ狭しと飾られている。
ゲーリー・クーパーが映画で着ていた衣装とそっくりのものもある。
 
「ウーム」
楽しい。
 
で、ケンさんもそこで帽子を買った。
それもハリソン・フォード風のものだ。
 
鏡で見るといい感じだった。
と、「ユー、グッド・ルック!」の声が。
 
見ると、ちょっと離れたところでこちらを見ていたアメおじさんがニコニコ顔でウインクしている。
で、つい買ってしまったのである。
 
しかし、日本に帰って被るとどうも大きい。
「背があと10センチあれば」なのだ。
 
それがどうにも気になってしまった。
あの時、じつはもう1つ気に入った帽子があった。
小ぶりのヤツだ。
「あれにすればよかった!」
 
その思いがズーッと引っかかっていた。
そこでケンさんは、
「よし、この静養期間中に」
と、JALに飛び乗りサンフランシスコに行くことにした。
 
そして、あの店に行ってみたのだ。
すると、あったのである。
 
店も、帽子も。
値段は250ドル。
もちろん、買った。
ぴったりだ。
 
ケンさんは夕暮れの丘をくだり、宿泊先のウエスティン・ホテルに戻った。
そして、ホテルの1階にあるカフェに入った。
 
NYの珈琲はまさにアメリカン。
薄くておいしくない。
しかし、ここのは違う。
前に来たときもこのカフェで珈琲を飲んだ。
 
ガラス越しに外が見える。
珈琲を飲み終えたケンさんは、もう一度外に。
夜のサンフランシスコは意外にも星が綺麗だ。
 
ビジネスマンたちが立ち飲み屋でうまそうにビールを飲んでいる。
ケンさんも近くのショップでつまみとビールを買い、部屋に。
 
ダブルベッドに1人横になり、空を眺めながらビールを飲んだ。
ハイネケンだったがうまかった。
 
翌朝、ケンさんはタクシーで空港へ。
芝居も見ず、直帰だ。
 
お土産は「金門橋饅頭」にした。
 
明日、モス芸のセルゲイさんの帰国送別会に出なければならない。
シートに座った、ケンさんはぐっすり眠った。
 
ナム

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